魔法手帖百二十八頁 振り下ろした拳の重さ
高く拳を振り上げるほど、振り下ろした時に加わる力は強く重くなる。
本来なら力の向かう先が相手であるはずのものが彼ら自身に返ってきた。
ただそれだけのこと。
城へ向かうという皇帝陛下と別れ、使節団長と共に商人さん達を連れ領館へと移動する。
商人さん達は感覚的に何かを嗅ぎ取ったようで、直接領館の担当者と交渉するそうだ。
私達は棟梁とファーガルさんの安否を確認するのが目的。
闇に閉ざされた地下牢で、彼らはどんな目に合わされているのだろう。
豊かな実りを取り戻した景色に領館は歓喜に包まれていた。
使節団長が訪いを告げると、一斉に視線が向けられる。
再び浴びせられる、蔑み、憎しみと渦巻く怒りの感情を込めた視線。
映像に副音声をつけるなら『何しに来やがった?!』だろうな、うん。
周囲の態度から領主と思われる若い男性が奥から姿を現した。
「これはこれは。使節団長、容疑者を連行して下さったようですね。それにしては随分と大人数のようですが?」
商人さん達も一緒だからね。
彼らはいち早く商談を進めたいようですが、しばしお待ちください。
「領地は豊作のようで喜ばしいことです。呪いなど関係なかったようですね。
それでは収監されている二人をこちらに引き渡していただきたい。」
師匠が人の良さそうな笑みを浮かべる。
…三枚くらい猫の皮被ってそうだな。
「断る。それとこれとは別だ。彼らは罪を犯したとして当領地で裁かれるだろう。」
先程のやり取りから察するに何もしていなくとも裁かれれば命すら危ういかもしれない。
「だが呪われた末に不作となった、その根拠で彼らは罪を問われたのだろう。」
「そうだ。」
「ならばこの豊作は?」
「もちろん、聖女様の尊いお力のおかげだ。きっと浄化の儀式を執り行って下さったに違いない。」
「そうか、聖女様の儀式のおかげか!!ならばこの状況に全く不思議はないな。」
若い領主と頷き合い、こちらにドヤ顔を向ける使節団長。
再び脳内の賠償金という計算式が動き出した音がしますね。
「では浄化の儀式が行われたのですね。それで聖女様はどちらにいらっしゃるのでしょう?」
「我々に気付かれないよう儀式を執り行って下さったに違いない。」
「バレても問題ないでしょうに黙って浄化する意味はあるのですか?」
「多忙である上に謙虚で恥じらいのある方だ、お前とは違ってな。」
品位と品格だったか…そのために前回はわざわざ浄化の儀式を盛大に行ったと聞いた。
ひっそりと浄化する照れ屋さんならば今回同様、前回もひっそりとすればいい。
本当に自分達に都合よくしか解釈しない人達だ。
そしてそれが正しいと信じている。
というよりも正しいと信じざるを得ないのだろう。
自分達の信仰の対象を守るために。
「お姿を見ていないならば、余計に聖女様が浄化したとは限らないのではないですか?」
「愚かな…お前は本当にわかっていないのだな。」
そう言って二人は私を上から下まで観察したあと、ちょっと微妙な表情を見せる。
すみませんね、地み…平均的な顔立ちで。
「「この世界で、大規模な浄化を行うことができるのは美しい聖女様お一人だけだ。」」
容姿は関係ないだろう!!という言葉をぐっと飲み込む。
虚しさが増すだけだしな。
しかしこの人達、大陸ならともかく、世界でって言っちゃいましたよ。
黒天使、貴女に対する期待度が半端ないけど、これからもちゃんと応えられるといいね。
「偉そうなことを言うが、お前にはこんな奇跡を起こせないだろう?罪人風情が。」
「魔法手帖も取り上げてあるから、お前はただの罪人だな。」
館中に悪意のこもった笑い声が響く。
これが信仰に篤い信徒の姿ね。
「そこまで言うなら試してみてはいかがですか?私の力を。」
「そうだな…ならばこれに匹敵するくらいの奇跡を起こしてみろ。それができたらご褒美として願いの一つくらい叶えてやる。」
これが品位と品格を尊ぶ教団の姿、ね。
完全に、こちらを舐めてかかっているのがわかる。
隣で師匠がもの凄くいい笑顔をしているが、もう少しの辛抱ですよ。
彼らは、久々に訪れた豊作の喜びに現実が見えていない。
この地を蝕むもう一つの事象。
実りが戻れば当然起こるべき事が起きる。
情報によると、それはたぶんもうすぐ。
「どうせ、たいした余興にもならぬだろうが…」
領主様の言葉を遮るように、入り口から誰かの駆け込む音がした。
「た、大変です!!実りが、せっかく実った作物が!!」
「落ち着け、どうしたんだ!!」
「国境付近に大量に発生した魔物がこちらに流れてきています!しかも…見たことのない数です!!」
「だ、だがあれは冒険者達が対処しているだろう!」
「彼らだけの力では押し返せない勢いです。おそらく作物の匂いと、怪我人の血の匂いに寄せられたのでしょう。」
獲物の血の匂いを覚えれば魔物は簡単には諦めない。
どこまでも追ってくる。
そして昨日まではなかった食べ物の匂い。
食べ物あるところに生き物は寄り集まるのは当然。
その結果がこれだ。
「ちっ、役立たずが!!」
ちょっと領主様っ。
品格と品位がお留守ですよ!
うちの魔王みたいに堂々と立ち塞がってくれないと、弱い者いじめみたいじゃないですか!
「…お前、今邪悪な思念を抱いただろう?」
「大袈裟な!魔王で魔王が魔王によってくらいな、ざっくりとした想像です。」
「ほう、それを俺に向かって言うか?」
「気のせいでしょう、自意識過剰ですね。」
しまったバレた、師匠が笑顔だ。
そっと視線を逸らした先で、今度は領主様と目が合った。
「お、お前達が魔物を呼んだのか!!」
師匠が心底呆れたような表情でため息をついた。
「…いいかげん我々を疑うのは止めにしたらどうだ?」
「そうですよね、師匠。昨晩からずっと私達を監視して、しかも私から魔法手帖を取り上げた。その上で、どんな嫌がらせを期待してるんです?」
ここまで疑われるなら、本当に何かしておけばよかった。
使節団長の代わり映えしない言葉に呆れた表情の師匠と目が合う。
理解してますよ、彼らはわかり合う事のできない相手だということくらい。
だから対価を要求する。
善意など期待できないから。
「私達が魔物の群れを浄化したら棟梁とファーガルさんを釈放してください。そして今後一切罪を問わないことの確約。それが対価です。簡単なことでしょう?貴方達には。」
「お前は、なんと卑しい穢れた人間なのだ。困っている人間に対価を要求するなど、人として最低の行いではないか!!」
「悪意しか見せない貴方達になぜ優しくしなければならないのです?それに貴方達は私達を信用していない。それなのに私達が貴方達を無条件で信頼するとでも思うのですか?だから対価を要求しなくてはならなかったのですよ…さあ、対価を支払うと貴方達の信仰する神に誓って。」
「しかし。」
「迷っている時間はありませんよ。せっかく実った作物を守れるのは貴方達の決断次第です。」
喧騒が明らかに近づいてきている。
魔物の吠える声、金属のぶつかる音、そして人々の悲鳴。
「わかった、ならば、あの魔物達を浄化してみろ。それが出来たら願いを叶えてやる。」
「貴方達の信仰する統一神様に誓っていただけますね?」
「ああ。」
「ならば言葉にしていただけますか?『神に誓って私の求める対価を支払う』と。」
「いいだろう、『統一神に誓ってお前の求める対価を支払うと約束』しよう。だから早くしろ!!」
よし、言質はとった。
ついでに画像も取りましたよ、バッチリ。
「師匠、領館を中心に森の手前まで結界で囲うことできます?」
「可能だ。」
師匠の足元から光の糸が伸びる。
瞬く間に紡がれる紋様。
呼応するように発現した結界に人々が言葉を失う。
さすが師匠。
一切無駄のない魔紋様だ。
透き通った表面を透過するように陽の光が注ぐ。
陽光を浴びて輝く師匠の異次元な美しさに、敵味方関係なく人々が感嘆のため息を漏らした。
…くっ、地味と揶揄される事の多い身には羨ましい限りです。
それに結界自体も素晴らしい。
大きく囲いながらも強度は高く、体当りする巨大な魔物を難なく弾き返し片っ端から消滅させている。
さすが"王の盾"と呼ばれるだけありますね。
そして私の意図を正確に汲み取ってくれる。
これまでのやり取りでよくぞ察してくれたものだ。
おかげさまで、より信憑性が増すと言うものです。
結界の内側の様子を確認すると、すでに結界内には魔物が数匹紛れ込んでいる状態。
冒険者の皆さんも奮闘しているが旗色は悪い。
あれを彼らだけで排除するのは難しいかな。
「グレース。冒険者の皆さんに協力してアレを排除してきて。」
「かしこまりました。」
艶然とした笑みを浮かべたグレースが優雅に一礼する。
瞬く間に彼女の姿は戦闘の最前線に立っていた。
そこから一頭、二頭、と冒険者さんも驚く速度と精度で魔物を屠っていく。
しかも拳で。
貴女、魔法使えるでしょうに。
今使わないでいつ使うのよ。
とはいえ、順調に魔物の討伐は進んでいる。
残るは結界の外。
それは、私の仕事だ。
「願いは、魔物の浄化。魔物の肉体を焼き尽くす白い光。」
一つずつ口に出して条件を追加しながら手のひらに魔力を集める。
足元に現れる起点の魔紋様、そこから金の糸を長く細く伸ばして紋様を足していく。
やがて紡ぎ上がった魔紋様に皆の視線が釘付けとなる。
「そんな…起点の魔紋様が"アリアの花冠"だと?!」
私はにっこりと微笑む。
「ご存知のようで何よりです。」
「バカなっ、それは聖女様のものではないか!!」
「最初から私のものですよ。借り受けたものでもありません。」
彼らと話していて感じた違和感。
初めは形のないものだったけど、今ならそれが何か理解できる。
「貴方達は魔法手帖を武器と呼んだ。確かにそうとも言えますから黙っていましたけど。」
紡ぎ上がった複雑な紋様を眺める。
使えそうな魔紋様がストックにないわけではない。
だが師匠が、あえて魔石を使わなかったように、彼らに私の持つ力を見せつけ、違和感の原因となる感覚を伝えるに、目の前で紡ぐところを見せたかった。
「魔紋様を紡ぐのが"魔法紡ぎ"なんですよ。魔法手帖はあくまでも媒体、道具の一つに過ぎない。」
魔法紡ぎの武器は、起点の魔紋様とスキル。
媒体に頼らずして魔紋様を発現させる事ができるのが魔法紡ぎたる証。
“魔法紡ぎという職名は飾りではないのだ。
「皆さんは、聖女様が魔法を紡ぐ姿を見たことがありますか?」
場に沈黙が落ちる。
たぶん、ないのだろう。
だから魔法紡ぎである私と師匠を拘束することなく平気で悪意をぶつけ嘲笑した。
それは心の底で魔法紡ぎの存在自体を侮っているから。
媒体がなければ何も出来ない。
その感覚を植え付けたのは間違いなく黒天使だ。
誇り高いシルヴィ様だったら笑顔で『殺れ』とか言いそうだな。
はっきりと顔面に怯えの色を浮かべる彼らを見て、一つため息をついた。
そしてもう一つ。
彼らが顔色を変えた理由。
私自身が力を振るううち気が付いたのと同じことを、彼らも思い至ったのだろう。
この力をもってすれば、おそらく国を滅ぼす事ができる。
私が願うなら、この魔紋様はソルを滅ぼすための効果を付与するだろう。
"願いを叶える"という万能にも思える力をもった起点の魔紋様は、私の心掛け次第で、諸刃の剣となるわけだ。
国、乗っ取っちゃう?
世界、統一しちゃう?
…しませんよ、面倒だから。
「では、始めましょうか。」
淡々と紡いだ魔紋様に魔力を注ぐ。
問題なく発動し、紋様は足元から一瞬にして消え去る。
今回の浄化の魔紋様は、ダンジョンで使ったような魔力を注ぎ続けるものではない。
閉鎖した空間なら効果的だけど、こんな開放的な場所で使うのは魔力の無駄遣いでしかないからね。
地を這うように光の帯が結界の外側へ伸びる。
そして結界の外側に届いた瞬間、覆うように金の光が弾けた。
白い光の炎が天を焼き、地を焦がす。
結果、誤ることなく白き炎は魔物を焼き尽くした。
ただし狙うのは目視で魔物と認定した一種類だけ。
その種が光の中にあれば全てを焼き尽くすように紡いだ。
結界の外では冒険者の皆さんが戦っている。
彼らをひっくるめて焼き尽くすわけにはいかないから。
目で見て、頭数の多いものから一種類ずつ、何回かに分けて徐々に数を減らしていく。
非効率にも思えるけれど、安全性を最優先するなら仕方ないよね。
ただ消したはずの種が、またすぐに森から姿を現すのが気になった。
明らかに全体の数が減ったところで、首に巻き付く白い毛玉に声をかける。
「シロ、森の中に魔物の活動を活性化させる何かが置いてあるかも知れないから確認してきて。」
「…ンンンン。うん。行ってくるね。」
伸びをして、とん、と地面に降りるたシロは姿を変える。
真っ白な体に同じ色合いのたてがみを揺らす…優美な天馬の姿に。
そして白い翼を広げると、長い首を甘えるように呆然とした表情の私に擦り付ける。
…ちょっと待て?
そんな姿に変化出来るの?
っていうか、何故に今その姿を選んだわけ?
変化を目の当たりにして呆然としている皆様に曖昧な表情で微笑みつつ、シロの耳元へ唇を寄せる。
「シロさん、かっこいいね。で、アナタなんで今そんな姿に?」
「王国の建国神話に出てくる天馬を想像させるだろう?君の存在により一層箔がつく。」
「ああ、そういうこと。ですが前もって教えておいてもらえると助かります。」
「うふふ、これ以外の秘密は今度教えてあげるね。」
一声鳴くと天高く駆け上がる。
「「「ほ、本物…。」」」
皆さん、あまりにも衝撃を受け過ぎて真っ白に燃え尽きている。
すみません、そこまでダメージ与える気はなかったのですが、うちの飼い精霊がやんちゃな子でして。
オホホ。
程なくして、あれだけ大量に森から湧き出ていた魔物の姿は見られなくなった。
皆、息を潜め、気配を伺う。
「魔物が出てこないぞ?」
「押し返したか?!」
最前線で戦っていた冒険者のうち、様子を見ようと何人かが森の中へと走っていく。
やがて一人が戻ってくると、叫んだ。
「魔物はいないぞ!!」
その声が伝播すると、それに伴って人々の喜ぶ声が聞こえてくる。
歓声は大きなうねりとなりやがて大歓声となった。
その歓声は館の敷地内にも届く。
明らかに安堵した表情を見せる領主と領館の人々。
落ち着いたところで、彼らの視線が私に注がれる。
「さて皆さん。聖女様はどこにいらっしゃるのでしょうか。」
「…まさか。どうして、こんな。」
困惑して、言葉を失う彼らに笑みを浮かべる。
私が、誰か。
彼らの中には一つの答えが浮かび上がったところだろう。
それについては、肯定も否定もしない。
今はこれが正解。
やがて森の奥からシロが姿を現す。
口に何か塊のようなものを加えていた。
シロは器用に翼を使い、館の外へ足を運んだ私の側に舞い降りる。
「それは?」
「森の奥に魔素の湧き出る穴があってね、その側に置いてあった。何か良くないものの気配がしたから魔力で包んで持ってきたんだよね。」
何か良くないものの気配、ね。
それが何をもたらすのか早速鑑定してみましょうか。
「その香炉は…。」
不意に使節団長の声が聞こえた。
魔道具…使節団長が香炉を覗き込んで、目を見開く。
歴史の教科書で見るような土器に似た形をした香炉は、一見するだけではちょっと気味の悪い柄をしている他は大して珍しい物ではないように思えた。
ただ、この柄はね…記憶の奥底に浮かび上がる光景。
まるで百鬼夜行みたいだ。
そして鑑定結果は"魔素の発生を促進し、動物を魔物に、魔物の場合は成長を促し大型化させる"効果を付与された魔道具だった。
無尽蔵に魔物を生み出す訳ではないけれど、意図的に魔物を増やすもの。
なんだか不気味な見た目、そのままの効果だな。
「森の奥に魔素を発生させる穴があったそうで、その側に置いてあったようです。言っておきますが、私達ではないですよ?今回の件に関連して、聖国から魔物が流れてきて迷惑しているくらいですから。」
「ああ、そうだな。わかった。」
ん?随分とあっさり引いたな。
まあ、それなら面倒はないし、いいか。
「それから魔力の供給が切れると自己破壊するみたいですからお気をつけて。」
鑑定の結果を伝えて使節団長へと渡す。
それから領館から出てきた商人さん達の方を向いた。
「商人さん方には危険に晒したお詫びに、こちらの魔紋様を差し上げます。私が王の盾と呼ばれる彼の結界の効果を参考にして紡いだ、強固で程よい透過性のある結界が張れる魔紋様です。あれほど高性能ではないですが、市場に出回る結界のおよそ半分の魔力で発動します。」
皆さんの表情がパッと輝いた。
そうでしょうとも!!素敵な商いの香りがしますよね!!
紙ベースの使い捨てのものを三枚ずつ渡す。
効果のほどはお国に帰ってからお試しください。
なお、ご用命の方はオリビアの店を通してご注文下さいね、と。
それから定番ですが、販売価格は市場よりちょっと高めに設定してあります、と。
オリビアさん、ちゃんと営業しましたよ!
売れるといいな。
ちなみに、この魔紋様を紡ぐ際には師匠からみっちり練習させられました。
師匠の結界を参考にしたという売り文句に加えて、『結界と名が付く存在に中途半端は許さん』と彼に宣言されましてね。
思い出すと、なぜか視界の先が涙で霞んで見えます。
その師匠はといえば表情を変えぬままに結界を解除すると領館へ足を運ぶ。
何が始まるのか。
居並ぶ人々が、怯えたような表情を隠さないで道を開ける姿に視線すら向けることはない。
やがて領主の前で立ち止まると、淡々とした口調で言った。
「こちらは約束を果たした。王国の民を引き渡してもらおう。」
愛想のカケラもない表情と台詞に一瞬、領主は苦々しい表情を浮かべる。
ただ神に誓っているから約束を反故にするわけにはいかないと判断したようで、部下の一人に指示を出し、連れて来るように命じている。
それを待つ間、豊かな実りを取り戻したソルの地を眺めた。
黄金色の植物が海のように波を立てるその先。
先程まであの場所が戦いの最前線だった。
「グレース?」
「少しよろしいでしょうか?」
冒険者達と何か話した後、彼女がこちらへと歩いてくる。
やがて立ち止まると困った表情を見せた。
「冒険者の方がお話されたいと申しております。なんでも、ご相談したいことがあるそうです。」
先にこちらを投稿します。
お楽しみいただけると嬉しいです。




