夕陽とヤキモチ
高)「どうして私を服従させたいの?」
言ってしまった。もう後戻りできない。
武)「あっははははははは、ここまで言ってもわかんないんだねえ。まあ、スマホの録音に引っかかるような頭じゃ無理か(笑)まあ、どうしても知りたいのなら、そこの新山君に聞きなよ。」
高)「わかってるわよ、自分に刃向かうやつはみんな服従させたいんでしょ。絶対負けないから。」
武)「ま、せいぜいその貧相な頭で考えなよ(笑)そんなことしか考えられないようじゃあ、一生無理だと思うけどね。しかも、俺にまだ刃向かう貴重な奴をそう簡単には潰したくないからねえ、潰したらつまらないし(笑)それじゃ、俺は帰りたいから。さ、行くぞ。」
何なのよ。なんで誤魔化すの?なんでハッキリ言ってくれないの?しかも新山に聞け?そんなのできるわけないじゃない。だって、新山はーーー
新)「た、高咲?大丈夫か?」
高)「ぜ、ぜんぜん大丈夫だよ!むしろごめんね、私のせいで武内君にも睨まれるようになっちゃって…」
新)「いや、俺は大丈夫だよ。それより、高咲が心配。だって、あの頃より随分可愛くなって、大人びて、綺麗だから…なんか、遠くにいっちゃいそうで心配(笑)」
え、そんな風に思われてるの…?しかも、その笑顔、ずるいよ。夕陽のせいか、新山が輝いてみえる。眩しすぎて、直視できない。いつからそんな顔するようになったの…?その笑顔、他の子にも見せていたの…?疑問がどんどん湧いてくる。今の新山を見ているだけで、胸が苦しくなってくる。今までの感情とは違う、なんだか、少し悔しくて、苦しくて、切なくて、泣きそうで…
高)「そ、そんなことないよ!新山こそ、すっごくかっこよくなって、女子が騒いでるんだよ。かっこいいな、彼氏になってほしいな、って。新山こそ遠くにいっちゃいそうじゃん(笑)」
新)「え、俺そんな風に思われてるの?やっば、めっちゃ嬉しい(笑)でもな、それを言うなら、高咲も男子から人気だぜ?清純派で優しいから彼女にしたいって。俺だけが、高咲の良さに気付いてるだけならよかったんだけどな…なんか、すっげー悔しいし、妬いちゃう。」
うそ、うそでしょ。新山はそう言いながら顔が真っ赤になってる。しかも、下唇まで噛んで、とっても悔しそう…あのクラス対抗のサッカーの試合で負けた時と同じ。もしかしてもしかすると、新山も私のことが好きなの?今告白したら、両想いになれるの?昔の後悔、晴らせるの?でも、心のどこかで、期待するなって叫ぶ自分もいて…そのせいで、言葉が浮かばない。それに、今口を開いたら、告白してしまいそう。新山もなぜか黙ってる。
ピーンポーンパーンポーン
あと5分で最終下校時刻です。残っている生徒の皆さんは、速やかに下校しましょう。
ピーンポーンパーンポーン
これは実は2回目の書き直しです。
元のデータが消えました( ; ; )
さすがに泣きました。
ちなみに、どうせ書き直すならと思い、ヤキモチに気付く2人のシーンを入れてみました←
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