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死神は人の死を望まない  作者: ByBuyBy
死神は肯定
27/40

*27


 その後机にほぼ強制着席させられた三人・・。とさせた一人が仲良くお勉強……なんてのは瞬間的に終了かと思えば意外と長続きしてます。


 現在、一時間は経過したと思う。


 窓から見える空は夕暮れから少し暗くなってきている頃。私達はカリカリとペンをひたすら動かしたりして黙々と勉強をしている。


 一人を除いて……。



 「える君、ここ間違ってるよ?」


 「あうっ」


 「ふむ、どうやら基礎の文法から見直した方が良いかの?」


 「でも最初は学問からって言ってたからには、時間はそれほど掛けられないって事でしょう? 大丈夫でしょうか」


 「よく覚えている。感心と共に答えよう。時間はたっぷりある」


 「そうですか……残念……」



 残念がるえる君の顔は可愛い。俯いてボソボソと一人言を喋る姿に微笑ましく頑張れと伝える。


 ただそれは逆効果で更に項垂れてしまった。



 「なぁ、何故に勉強なんだ?」



 蒼は英語の単語帳を手に持ちなが疑、こちらに顔を向け問を口にする。


 「主はこの学校の部活システムについて覚えているかの?」


 「ああ、確か……。

 部には、5人以上の部活生と顧問が必要で、うちの場合、顧問はうちの筋肉担当じゃなかった……担任がなってくれたから、その条件は満たした。その上で、部室はこうして既に改造されて今に至る。

 そして部で一年に一回程、校長と顧問の先生が認めるような実績を出せば、優遇されるってアレの話が……原因か


 「そうじゃの。この勉強は、その認められるような実績の1つ目じゃよ」


 「となると、予備で後2つと……」


 「主は頭が良いの」



 蒼はそれで納得したのか「ありがとう」と言ってしめ、また単語帳とにらめっこ。私も今の会話で少し納得した気がする。


 確かに勉強……その先に付随するテストという結果の出せるもの……。


 ただそれで認められるかは分からないから、他にも時間があり次第やった上での活動がしばらく続くと。


 とすれば、私は勉強期間が続く間は手持ちぶさた過ぎるな……。


 何故なら、現在の状況を詳しくいえば、英語の勉強をえる君、蒼、女々ちゃんが各々のやり方で机に座り取り掛かっている。

 真久津先輩も机に座り、自分の分をやったり、時々他3人の勉強を見てあげたり……。




 さて、一番何が言いたいか……。


 私のすることがありません。


 時々、3人の勉強を見てあげたりするのも良いんですが、ずっと見てる訳にもいかない。

 暇なので本棚を彷徨いて見れば、参考書以外にもラノベやら小説が充実してます。気が付きませんでした。



 「お勧めは?」


 「……」



 近くの黒子さんにお勧めはあるかと聞けば、近くの本棚を指差します。私はありがとうと言って、指差された本棚に目を向ける。


 あっ、これ新刊の絶対執事!?。まだ読んでなかったので、手にとって本棚に腰掛け読み開く。


 前回のあらすじ~

 「ハニーィイ!!」

 ウザいので中略

 「ぐぅ……あぐぅ……。で、ではさらばだ!!」


 本編~

 とある事情により修業を請う主人公が連れられた場所。精神と時の……げふんげふん。周りは「○ッコロ大魔王的な何かと戦う」等、危ない発言やらで色々とドキドキ。


 ――――――――


 思わず読んでる自分自身の周りを見渡すがセーフラインのようで安心。


 その後の思わぬ展開でドキドキと読み進めて、読み終わったらあっという間に一時間。


 一時間近く腰掛けていれば腰も痛くなるし、足が気になり始めます。椅子にでも座れば良い話なのでしょう。


 しかし、机と椅子は4つしかないので、必然的に私は立ちっぱです。


 何でしょうね。新手の嫌がらせでしょうか。いや、原因は分かってます。スペースが足らないのがいけないのです。


 最初こそ座りたいと言えば、える君は遠慮して譲り出すし、蒼は無視? 女々ちゃんは自身の膝をポンポンと叩く仕草をする。真久津先輩にいたっては、黒子さんに人間椅子をやれとか……。全部断ったけど。


 というわけで立ちっぱです。


 足が疲れたとは言え、床に座るのはどうでしょう……流石に不味いかな? 口にすればたちどころに黒子さんが人間椅子をやりそうで言いたくない。



 (さて……本当に床にでも座ろうか……)


 「おい」


 「!?」



 そんな悶々としていたら、蒼に腕を引っ張られます。しかも思いっきり。


 私は痛いと抗議しようとしたいのだろうけど、言葉が喉の奥で詰まりました。彼の膝の上に乗せられたから。


 膝の上に乗せられた?


 誰の? ……蒼の。


 何でしょうね? ……見上げて見ればそらす視線と単語帳。気遣ってのことなら、膝に座らせるのは止めて欲しかった。


 隣を見れば、ニヨニヨと意地悪げにニヨつく女々と、何やら不満そうなえる君。真久津先輩は何を察してしまったのか見向きもしない。


 何だか自身の状況に理解が着き始めた私は、耳まで熱くなるのを感じて、恥ずかしくて。


 こんな恥ずかしいことする蒼にムカつき、膝の肉を少しひねるも彼は眉をしかめるだけで、反撃として頭をグリグリとやられた。



 「目がぁ、目が回るぅ~。やぁめぇてぇ~」



 私は情けない声をあげる。若干涙声っぽいのは、グリグリは目がかなり回って気持ちが悪いから。


 でも、やや本気目に目を回しながらも、目の端に映る彼の楽しそうな顔に、私の顔は思わず綻ぶ。






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