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死神は人の死を望まない  作者: ByBuyBy
死神は肯定
16/40

*16

 よく見てみて、作者がまた無理して三連続投稿してるよ? 気付いてる?



 「える君」


 「…………」


 「おい、何する気……。いや、任せた」


 「そうごめん……そして、恵留える

 君だけは救ってあげるよ。この命、欠けても」



 そうは何か言おうとしたが、私がこれからやろうとしてることは、既に知っているので止めてくれた。


 この場面に直面するのが、蒼にとってもこれで始めてでは無いのだから止めてくれた。素直な感情として助かる。

 これは先生方も知ってる事実で、

 理解あるこの学園は私の知る一番最高の学園だ。

 える君を、私を受け入れてくれて感謝している。


 あの時は本当に色々あったが、今は置いておこう。


 そして、察してくれたそうは、分かりやすくも、お口チャックのジェスチャーをする。


 小学生のような行動に思わず苦笑してしまうが、える君の事があるので気を引き閉め直す。




 これを使ってると神経というかなんというか、気分がささくれてしまう。せめて友達には当たり散らしたくない。そして殺したくもない。


 ……とりあえず、ありがとう。


 まだ男子たちは教室にたむろってるし、廊下の私達の様子にも気が付いていない。なるべく早く終わらせよう。



 私の呪い。私の固有能力チート


 名は【死を望まぬ庭園アンデット・ガーデン】。





 「える君、落ち着いてね、私は、大丈夫だから、える君も、安心して良いよ」



 私は、一言、一言、丁寧に言い聞かせる用にえる君に話す。また、話ながらもえる君の制服の袖を捲り、両腕を掴む。


 そうには、悪いが何も出来ないので、とりあえず黙って壁になってもらっている。対して意味はないかもしれないけど。


 そして掴んだ後、目に力を入れてアンデット・ガーデンに繋ぐ。


 える君の両腕から見えてきたものは予測通り、消え入りしそうな小さくなってしまった赤の焔。



 「える君、ゆっくり目を閉じて、私を思い浮かべて、私はどんな時でも、どんな場所でも、どんな場合でも、える君を助けてあげるから」



 私は言葉を紡ぎながら、える君の意識と私の意識を繋げる。


 える君に私の姿を意識させないと、これはうまくいかない。



 やがて、カチッと何かが頭の中で嵌まる感覚と共に、私の胸の奥からえる君の両腕に繋がる“道”が出来る。



 ――今だ!



 すかさず私は、その一瞬を見逃さず、私の青色の焔を流し、両腕の焔に変化を与える。



 ――ゴゥ、ゴオォ! ォゥ……。



 赤は青に浸食し、紫色へと変わる。


 その際に変色。肥大化。安定化。の反応を、なるべく暴走しないよう神経を注がないといけない。


 集中するあまりに私の呼吸は浅く、もはやしてるかさえ分からない。





 そして、カチッと何かまた別のが頭の中で嵌まる感覚と共に、その焔は赤と青に分離し、元の拳大の大きさの焔となって、それぞれの定位置に戻る。


 一連の作業を終えた後に、私は一呼吸を入れ、える君の意識を確認する。目に、光が宿り出してきた。


 この分だと、すぐに動けそうだ。


 どうやら、今回は比較的浅くすんで良かった。


 ホッとした私は、目覚める彼を眺める。


 彼は何を見て、何を感じるのだろう。


 私にはそれが分からない。けど、これだけは伝えたい。



 ――親愛なる者へ。



 「ね? える君。これからも信じて。

 どんな事があっても私が守ってあげる」



 私は、私を映す目に、優しく微笑む。




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