表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/208

65.親睦会もお終いです

◇◇◇◇


宝箱を全部回収して、集合場所であるグランドに到着ー。

ふむふむ……みなさん、ちゃんと並んで大人しく待っていますね。

というよりも、騒ぐ気力もないだけかもしれないけど。

一部生徒たちは戦利品である写真を見ながらニヤニヤ笑ってるけど、その他の生徒達も大きな怪我もないみたいなんで問題なしかな。



『みんなー!!生きているかー!!?いよいよ結果発表だが、ちゃんと聞こえているかー!!?』



マイクを渡した途端、ノリノリのテンションになったルーザー先輩。

うん、やっぱり実況スキルがすごいです。

生徒達はほぼぐったりしているから、温度差がでかいですがね。

まぁ大きな怪我はなくても、ほぼトラップに引っかかって何らかしらのダメージはあるだろうから、しょうがないか。

みなさん、もうちょっと授業をまともに聞いて、予習復習をしましょうね。



『なかなか予想外なトラップがたくさんあったけど、みんなよく頑張ったな!転入生のキリガヤ君が大活躍したおかげでSクラスが優勝だ!』



ルーザー先輩のその言葉に、1~3年のSクラスの生徒から歓声が上がる。

同時に龍雅の回りにいた王女たちが、龍雅を褒め称える。

それに対して、はにかみながら笑みを浮かべて頭を掻いている龍雅。


はいそこ。

自分がたくさん集めたって記憶がないのに、当然のように頷かないの。

そんなんだから、自分に都合のいいことしか耳に入らなくなっちゃうんだよ。


そして王女と愉快な仲間たち。

龍雅を褒め過ぎたら調子に乗るから、それ以上は大人しくしていなさい。

手に入れた写真を眺めることで我慢していなさいな。



『喜べ!Sクラスの生徒たちは成績アップだぞ!!』


「「「「よっしゃぁあああ!!」」」」



成績アップの一声に、大喜びで完成を上げるSクラス生徒諸君。

あ、グレイもラピス様の凍りづけから復活したんだ。

あの子が一番喜んでるよ。

だけど……残念でした。



『……と褒めたいところなんだが。学園長から伝言だ。みんな、ショックを受けずに聞けよ?』



上がっていたルーザー先輩のテンションが劇落ちした。

私たちも、さっき聞いたお話です。

おじいちゃんてば、急に決めるからびっくりだよね。



『今回のトラップは、1年生なら十分対応できるように計算されたレベル。しかし、3年生を含むほとんどの生徒がトラップに引っかかった。魔法のトラップが初めて経験だったとはいえ、さーすーがーにー!情けない!トラップに引っかかった生徒はSクラスでも成績アップから対象外。逆にSクラスでなくとも、トラップを回避できた生徒は成績アップじゃ!……だそうだ』



「「「「はぁああっ!!?」」」」


「「「いやったぁああ!!」」」


「「「よくやった!!」」」



Sクラスのトラップに引っかかった子達から絶叫。

他クラスのトラップ回避に成功していた子達からは歓声。

トラップに引っかかったけども、他クラスの人たちからは激励。

……一般人クラスの子達、貴族クラス嫌いなんだねぇ。



「なんでだー!!!?」


「せっかくSクラスが優勝できて安心したのにー!!」


「俺の成績アップが――――!!!」



あらー……絶望的な叫びですな。

貴族だからって余裕こいているから成績アップに頼らないといけなくなるんだよ。

貴族クラスは、むしろ特待生クラスとして特別扱いを受けているんだから、一般生徒達から見本になってくださいな。



「やった!!Sクラスの奴らに勝てたわ!!」


「Sクラス全員に負けたわけじゃない!俺たちは自信を持っていいんだ!!」



……うん、なんかとっても嬉しそうに声を上げているんですけどもね。

貴族クラスは、君たちより先に魔法の勉強を早くから始めていただけの、結構な阿呆の集まりだよ?

喜ぶだけ時間の無駄だし、真面目に勉強したらすぐに追いつくと思うから頑張れ。

とりあえず、色々ショック受けている子達が多いけど、親睦会はこれでひとまずお終いだね。


あ、そういえばコス王とその同類っぽい人たちをお仕置きでアベータさんの所に送ったまま忘れてたや。

……まぁ、カインさんも忘れてそうだし気にしないでいっか。

もう色々疲れたしどうでもいいや。

さっさと後片付けして帰ろ。

今日は疲れたから、デザートは甘ーいプリンパフェ特盛にしよーっと!

こうして愛良さんは、おデブちゃんへの第一歩を踏み出したのであった(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ