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40.お茶会をしましょう

◇◇◇◇


お父さんをとりあえずぶちのめした後は、寝そべっているしぃちゃんの上で読書なぅ。

は~。

モフモフの上で本読めるとか幸せ~……。

周りも静かだし~……静か?



「……あれ?」



いやいや、お父さんが同じ空間に存在しているってだけで静かになる要素がないのになんで?

とりあえず、読書は中断して周囲を確認。


カイン:鬱帝降臨。カイン中心に半径10mにキノコを発生中。

お父さん:ちょいと離れた所で声なく恥ずかしそうに身悶えている。

コス王:お父さんの横でお腹抑えてピクピク痙攣して倒れている。笑い過ぎ?


あ、死神くんはいないから帰ったのかな?

……とりあえず、この色々すごい状態は何?

うん、お父さんぶちのめすのに忙しかったから忘れていたけど、私聞きたいことがいっぱいあったんだよね。

とりあえずはみんな集合してもらわなきゃ。



「じゃ、しぃちゃん。みんな連れてきてね」


「がうっ!」



よし、じゃあお茶の準備をしよう!

出したままのちゃぶ台の上にー。

コーヒーを並べてー(一つ市販の缶コーヒー)

プリンを出してー(一つ市販のプリン)

はい、お茶の準備完了。

しぃちゃんがみんな連れてきてくれたから、お茶会しよ!



「愛良ちゃーん?どーしてパパのだけ市販の物なのかなー?」


「もったいないから」



お父さんの前にだけ市販の物を並べていたら、当の本人から苦情。

だって、本当にもったいないんだよ?

なにせ、小さい頃からお母さんの手伝いでごはん作ったりお茶入れても、『愛良ちゃんが作ったのを食べちゃうなんてもったいない!!永久保存しないと!!』とか言っていたからね。

それを持って、どっかに行こうとしていたし。

まぁ、そのたびにお母さんにシメられていたんだけどさ。

お父さんが神様なら、本当にいくつか永久保存してそうで怖い。

見つけたら処分しなきゃ。



「んで、お父さん。聞いていい?なんで龍雅をこの世界に呼んだの?」


「え、龍雅くん?……ああ、そろそろ邪神が復活しそうだから、カインくんの予備として呼んでおいたんだよ」


「俺の予備?」



龍雅は予備扱いですか。

まぁ、カインもかなり強いもんねぇ。



「でもさ、龍雅がいる必要はあったの?予備って言っても、あの子は正義感あふれるヘタレだよ?弱いし」


「勇者がヘタレ!?マジで!?何その面白い設定!?ぐべし!!」


「はい、コス王は黙っていようねー?」



空気読まない馬鹿は、もれなくしぃちゃんに踏まれます。

気を付けてください。



「で?どーしてなわけ?」


「うん、龍雅くんでなくてもよかったんだけどね。彼なら召喚されるときに高確率で愛良ちゃんを巻き込むとパパは思ったんだよ」


「……はい?どゆこと??」


「パパはね?愛良ちゃんを早く魔法のある世界に連れて行きたかったんだよ」


「へ?」



なんか、お父さんがすごく優しい笑顔を浮かべている。

私の頭に手を置いて、頭を撫でて……。



「だってね!愛良ちゃんが早く魔力を得て使えるようになったら、その分早く神族として自覚できて無敵になれるでしょ!それに早く神界で神様修行を僕の元でできるし!!なのに!!ママは愛良ちゃんが20歳になるまでは地球で育てるって言って聞かないんだよー!!?ひどいよね!それならもう愛良ちゃんが巻き込まれちゃって来ちゃったっていう不慮の事故にするしかないじゃないか!!」



思いっきり抱きついてきました。

ギブギブ。

お父さん、馬鹿力の私よりも力が強くて抱き潰される。

マジでヤバい。

とりあえず薄れそうになる意識のなかでも、思いっきりお父さんの足を踵で踏んで。



「いった!?愛良ちゃん、痛い!」


「私は死に掛けたよ!!とりあえずパパは一回頭冷やして!!」



痛みから離れたすきに、お父さんの顎目がけてアッパー。

そのままさらに蹴り飛ばしてやろうと思ったら、後ろからカインが羽交い絞めにして止めにかかった。

馬鹿力の私を抑えれるように、極限まで身体能力の魔法かけてるし。



「愛良、殺るのはちょっと待て。今神様修行とかクソ神の奴、言わなかったか?」


「言ったよ!けど詳しいことはまだ言わないからね!!それより僕の愛良ちゃんから離れて!」



……お父さん、復活早い。

私、まだ力セーブの腕輪つけてないのに。



「もういいや。とりあえずさ、私は地球に戻れるのかどうかだけ聞くわ」


「うん、無理☆」



ニパーっと効果音すら聞こえるにっこり笑顔。

イラってくるのはしょうがないと思うの。



「愛良ちゃんはこの世界でいっぱい魔力の扱い方を学んでね!大丈夫だよ!愛良ちゃんの心残りのパパは、愛良ちゃんが呼べばいつでもどこでも駆けつけるからね!」



うん、そんなに爽やかに言われたって、そんな日は来ないから。

お母さんやお兄ちゃんたちならともかく、お父さんは絶対呼びません。



「というか私が地球に帰りたい心残りは、お母さんたちに会いたいからだし。それに、まだまだご当地プリンを制覇してないし」



心残りとか、そんなレベルじゃないんですけど。

母の日のプレゼントを、お兄ちゃん達と一緒に買いに行こうって約束してたのに……。

それにご当地プリンも食べたい。



「あ、それなら大丈夫だよ。住むのはダメだけど、ちょーっと行ってお家に寄ったり買い物行くくらいなら、今の愛良ちゃんの魔力なら余裕だから。ちゃんとパパが異世界旅行許可証も作っておくからね!」



……あれ?

もしかして、案外簡単に帰れるの?

その異世界旅行許可証ってのがあれば。

……時間を見つけて、一回帰ろうかな。



次は誰の自己紹介を書こうか悩み中。

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