表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90%の可能性  作者: 子見
8/12

〜〜 experiment 〜〜

 見舞いに茜ちゃんが両親と共に来てくれた。

きっかけは最悪だが、

 今度の入院はメッセージのやり取りに夢中になって気持ちの高鳴りが、同じ入院のはずが別物となった。


入院中に、生田には2つの課題が生まれていた。

1つ目は、茜ちゃんを改めてデートに誘うこと


そして2つ目は、(糖分)と(凝視)と(集中)

医者をはじめ両親にも、話さなかった。


やはりバナナシェークの話は何事もなく流されたままだったからだ。


(自分自身を実験したい)


これは茜に対しての感情以上の探究心、また茜に嫌われたくない気持ちも重なった。


................


退院した日は木曜だった

母親は、しつこく

「会社を休んで様子を見る」

と言われたが、1人にならなければ実験はできない。


思春期という結果になって

母は仕事に出かけて行った。


茜と会うのは金曜の夕方、それまでに実験をしておきたかった。

(茜ちゃんの前でまたなったら...)

という不安も確かにあったが、なんとも言えない自信と確信がどこかにあった..それから生まれた物も、なんとも言えない衝動となり、生田を動かす。


母をパジャマで見送り、家でグダグダと過ごす雰囲気を演出した玄関先


「何か少しでも変だったら会社に電話するのよ?」


あくびをしながら(わかったよ)と答えた後から

早速着替えを済ませた。


近くのコンビニへ歩く

そこで、生田が購入したものは

パンが陳列された一角にあった。


チョコレートチューブ

メイプルシロップ

ピーナッツバター


...そして蜂蜜だった。


そして食パンの8枚切りを追加する。


母の意見も一理ある


1人でまた意識を失ったら大事だ


入院時、茜とのやり取りの隙間に、連絡を取っていたバスケ部で同じ境遇と共感から、自然でいられる常盤真司へ連絡を入れていた。


今日は半日で学校の授業が終わり

部活もオフである事も確認済みだ。


(昼飯は俺の家で食えば良いから、終わったら家に来いよ)

これも連絡済みだ。


母も1人で居られるより(友達を呼ぶ)と言ったことには、すんなりと承諾した。


全て計画通りだ。


13時20分

家のチャイムが鳴る。


「久しぶりだな!どうよ?」


「前にも同じようなことがあったからな、そんな大したことじゃないよ」


「それなら良いけどさ、腹減ったけど..ほんとにご馳走になって良いのか?」


「あぁ、母さんがカレー作ってくれてるよ、話しながら食おうぜ」


「俺の好物、おばさん覚えてたんだな」


リビングに案内してテーブルに用意した。


そしてカレーと共に

コンビニで買ったものをテーブルの角に置いた。


生田はカレーを3回だけ口に運んだ


真司はがっついている..


その様子を見て実験を開始することにした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ