表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90%の可能性  作者: 子見
6/12

〜〜 再起動 〜〜


 退院した日と、翌日まで学校を休み、土曜と日曜を挟んで、月曜から登校することにした。


 通っている中学校は歩いて20分程の学校だ、

一カ月近く休んだことと、

事故の内容はニュースでも取り上げられたため、校内では意味のない人気者となった。


人気者は1週間で終わった。


そして平穏な日常生活を取り戻した。


注目を受けた事で元々の生田の性質


(人の心を観察しする。)

これが色濃く作用するようになった。


この時の生田にとっては、癖の自覚もなく意識してやっていた訳でもない。


だが確実に常人よりも遥かに(人)の観察を今後も続けることになる。


そしてその無意識の感覚は17歳まで続いた。


無意識から意識に変わったのは

その歳に彼女ができた時だった。


 高校から始めたバスケットボール部

ボールに触るよりも走ることが多い事に驚き

経験者がレギュラーを独占する中、アニメの影響で50名以上いた新規入部者は、2年の夏には五分の一になっていた。


生田の動機も同じだったが、体力をつけたいという気持ちと、単純に残された側の意地もあったかもしれない。残され主力にも慣れない者同士の団結力も凄まじく心地良かった。


レギュラーのサポート役も嫌いではなかった。


 全校で800人を超える体育館は、時間とスペースの取り合いになる。

必然的に部活とごちゃ混ぜになっていた。


 そんなある日、

隣のバドミントン部で、一際気持ちの良い音を出しながらスマッシュしている女性に目がいった。


ーーーーーーーーーーーーー

付き合った当初は、(なぜ?俺なんかと?)

疑問ばかりだったが...


今ならわかる。

ーーーーーーーーーーーーー


帰りの時間が重なることが多く

人見知りとは程遠いようなレギュラーのエース

佐藤剛、こいつを中心にバド部の数名とバスケ部が駅まで一緒に帰る事が増えたのがきっかけだった。


ある日

「それにしても茜ちゃんの打つスマッシュ!やばいよね!」

剛は、茜に絡んでた。

それを俺は遠くから感じていた。


「そんなことないよ、県までは通用しても、その上ではまったく通用しないし、コーチからフォーム改善するように言われてるし..」


「やべー!レベル高ぇーなぁ、そっからして違うもんな!」


このやりとりに茜はあまり良い表情ではなかった事が気になった。


始まりは茜ちゃんがパスモのチャージを忘れ

俺が立て替えた事から始まった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お礼にと、2人で喫茶店へ行った事までは覚えている。


喫茶店でお互い注文をした...


話し始めたときだった・・・・・


「生田くんはなんでバスケ部に入ったの?」


「恥ずかしいけどアニメの影響かな...今は楽しいよ」


「そうなんだ、バスケ楽しいんだね」

(楽しめてるんだ...)



(あれ..今何か...)


リアクションをしない俺に茜ちゃんは覗き込む

「どうしたの?」

(え..ナニ..ワタシ..変ナコト言った?)


その瞬間、激しい頭痛に襲われ

俺は意識を失ったらしい。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ