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90%の可能性  作者: 子見
11/12

~~ 必然 ~~

 「彼女なんていたら・・茜ちゃんと二人でご飯は誘わないよ!」


「だよね・・・変な事言ってごめんね」

(良かった・・・変に思われないで済んだんだ・・彼女もいない!!)


「そんなことないよ、茜ちゃんこそ、彼氏いないの?」

鼓動の高鳴りが、タイムリミットを感じている筈なのに、質問が上回ってしまった。


「私も同じ答えだよ!・・・今度は浩太君が覚えていないかもしれないけど・・・バド部の練習と入れ違いで午後からバスケ部が練習を始める時、シャトルが散らばってる状況で片付けを手伝ってくれた事、覚えてる?」


「いや・・・ごめん・・おぼえてないかな・・・」

「バスケ部で手伝ってくれたの、浩太君だけだったんだよね」

(あの時から・・・・浩太君の事が・・・・)


「え?」

動揺しながら記憶を探るなど、もちろん人生初だ


「浩太君さえ良ければ、またこうやって会ってくれたら嬉しいな・・」

(あーーーーーーっ!言っちゃった!どうしよう・・・)


「もちんだよ!僕の方こそ!茜ちゃんの事は、バドミントン関係なく魅力を感じていたし!」

「ほんとに⁉」

(あーーーーっやった!今日はこれだけで満足!かなりの前進!)


浩太は腕時計を見た、残り3分ーーー

こういう時の時間は、なぜこうにも早いのだ!


「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね!」

「うん、入ってきた所にあったよ」

(良かった・・私も少し落ち着きたかった・・・)


浩太はトイレに向かう

小便器は開いていたが、大便用の個室が閉まっている、トイレでスティックを飲んでいる所を、(誰かに見られたら)と考え、トイレが空くのを時計を見ながら待つことにした。


残り1分ーーーー


めまいはない、目安とした10分、だが焦りもある。

一度だけ、ノックをした。


即答された。


あまり待たせるのも気になる・・・


出入り口に近い洗面所で、人の気配を察しながら、二本同時に口に流し込んだ。


意外に簡単に済ませれたので、もう一本流し込む。


過去最大量だ。


慌ててテーブルに戻った時は、注文していたパスタが置かれ、手を付けづに待っている茜ちゃんがスマホを弄っていた。


「ごめんごめん トイレが混んでて!」

「良かった・・調子悪いのかと思った・・・」

(私も少し落ち着いたから良かったけど)


これがきっかけになり、何度かデートと呼べる時間を過ごした。

反省を生かして、茜ちゃんと会うときは、事前に一本は飲んでから会う様にしていた。


五回目のデートの時、

「俺から、付き合って欲しいと告白した」



答えは勿論、(Yes)だった、

憧れとも言える存在の茜ちゃんと(付き合う)となっても



なぜか達成感がない・・・


これだけの情報が頭に入って来ていた生田が告白するには、ある程度の確証があったからだろう。


生田には達成感が薄い・・・ただそれだけで、茜の笑顔を眩しく感じただけだった。

やはりと言うべきか、高校生の生田はまだ若い・・・




そして・・・・・・生田の踊る心はまだ収まらない


付き合いが始まって1カ月もたたない時・・・



予想だにしていなかった訪問者が訪れた。


この訪問者をきっかけに、生田の人生は一変することになる・・・








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