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Welcome To School Festival  作者: shirasu
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10月3日-②

 雨露氏邸。


 雨露市の発展繁栄を大昔から支えており、今や牛耳っている一族である雨露家の豪邸である。今は雨露源三郎という男が頭首として家を仕切っている。家は豪邸と称されるだけ大きく、滝坂を上った先にある平地に構えられている。この一帯は富裕層が住んでいることから龍の巣と呼ばれており、やはりその中心点は雨露家であり雨露家があったからこそ富裕層が集まってきたと言っても過言ではない。


 ちなみに滝坂を境に下の平地は鯉の巣と呼ばれており、これも大昔龍の巣に憧れた者たちが集まりいつのまにか町が形成されていた。

ベランダ。


夏の夜は涼しい場所。


豪邸にはベランダなんぞいくつもあるが、来客や近くを通る者が驚く正面の方ではなく、背中の一階側のベランダに二人の男が並んでいた。


「ちょ、マジでお願い。マジ一回だけ。今回だけ」

「なんだよつかうるせぇよ」


 そしてボソボソ言い争っていた。


 右にいるのは手を合わせ上下にさすり合わせている海野である。


 左にいて鬱陶しそうに相手しているのが滝藤である。ちなみに顔が良い。


「お前いつも機械ポチーって押してんだからいいじゃん! たまには俺にポチーさせてくれよ!」

「ポチーってなお前。ただのボタンでも精密機器なんだ。これは俺の担当なんだよ! 俺は機械担当。お前が人担当。そうだろ?」

「でもよ入り口開けるくらいいいじゃねーか!」


 ギャーギャーという騒ぎ加減が熱を帯びる前に左手に持ったリモコンを渡す滝藤。


 海野はそれをニヤリと笑い、滝藤の手から取りupと記されているボタンを押す。


 リモコンの信号の送信先は目の前にある二人の身長以上ある窓であった。端から見ると普通の横にスライドさせるものの窓なのだが、というか雨露氏邸宅の人の身長程ある窓は横に動くはずなのだが、この窓だけ上に移動し、鍵がかかった窓で遮られていた進路先は口を開けた。


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