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「誰だ?でてこい」

 生善は、視線のした方向をにらみながら、眉間にしわを寄せ、どなり気味に声をかけた。

「幽霊だという事はわかっている、出てこないなら払うまで」

「……」

 生善がそういいつつ袖をまくり、いざという格好をすると、幽霊がとびでてきて、頭をさげた。

「すみません、つい気になってしまい、どうしても、どうしても私との縁を考えてしまい……」

「縁?アレに引き寄せられるものはたくさんいるが、縁とは……どういうことだ、クノハさん」

 そこにいたのは、頭を下げる和服の少女、あのクノハだった。


 翌日、休み時間、クレンは学校で疲れ果てて自分の机で眠っていた。そこへなにか優しく甘い香りがしたとおもったら、ある人物が肩をたたいた。

「こんにちは」

 声がする方向へめをやると自分の目の前には、学級委員長のシノメさんが立っていた。長い髪、猫のような目、細い鼻、やさしそうにおちついた眉、美しい形の唇、スラリとした体。

「あ、委員長……」

 クレンは委員長が話しかけてきたことが意外すぎて少し言葉をうしなった。

「最近疲れているようだけど、大丈夫?」

「いや、大丈夫、なんとか」

「君にちょっと今度お願いしたいことがあるのよ、私の友人のこと、占ってほしいんだ」

「占いって、そういうのは……」

 クレンは、少し言葉を淀ませた。というのももう自分は退魔の力を使わない、というのもあったし、だったらわざわざ、その力が本物である必要もない、適当な嘘でもいってしまえばいいし、委員長は天然で有名なのだ、自分が霊能力があるということをどこかできいたのだろうが、適当にごまかしてしまえばいい。

「まあ、できなくもないか」

「?」

 しばらくするとお手洗いにいっていたセイヤがもどってきて、クレンの席に近づいていったが、委員長がクレンの席にいるのを目撃すると、沈黙してハンカチをしまった。

「あ、ごめんなさい、邪魔しちゃった?」

「え?いやいやこちらこそ」

「じゃあ、またね、クレンくん」

 微笑みをうかべ、手を振って去っていく委員長と、ぎくしゃくした様子のセイヤ。奇妙な空気が流れたあと、セイヤだけがこちらにもどってきて

「おい、何かやらかした?それとも委員長といい関係になったのか?」

「まさか……どっちでもないよ、なんか、体調の心配されたのと、近いうちに霊能力をつかって占いだかなんだかしてくれってさ」

「ふーん、じゃあ普通に力をつかってやってもいいかもな」

「そういう訳にもいかないんだ、俺の力のほとんどはお焚き上げされた“アレ”とともに、儀式で封印したんだから」

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