第85話 森のボスモンスターさんを倒しますわ
コミカライズ単行本一巻、好評発売中です!
お買い上げいただいた方,ありがとうございます〜!!
沢山生えている、青くきらめく果物を付けた木。あれが氷結果実に間違いありませんわ!
ゴーレムに襲われていたアリシアさんを助けたり。シルバーホーンさんを食べたり。ボートが滝に落ちかけたり。
色々なことがありましたけれども、ようやくここまでたどり着きましたわ!
「長い道のりでしたわ……!」
「ここまで大変だったね、シャーロットお姉さん」
ワタクシ、とても感慨深いですわ。
「アンタ達、楽観的すぎない? 氷結果実の木の前に埋まってるアレを見なさいよ」
アリシアさんの指さす先には、不思議な色の岩が埋まっていますわ。
金属光沢を纏った赤い岩。ゴーレムさん特有の気配がするのですけれども、これまで出会った他のどのゴーレムさんよりもずっと気配が強いですわ。
「あ、あれはアダマンタイト! すごいよシャーロットお姉さん! あのゴーレムの体、アダマンタイトでできてるよ!」
ユクシーさん、大はしゃぎしてらっしゃいますわ。
「アダマンタイト? なんですのそれは」
「武器にも防具にも使える、超希少な金属だよシャーロットお姉さん! 私のハンマーも、アダマンタイトがあれば強化できるよ! 私、あのアダマンタイト欲しい!」
「では、倒すと致しましょう」
「アダマンタイトゴーレムを倒すのを、ずいぶん簡単に言うわねアンタ達……正直自信ないけど、ここまで来たからにはちゃんと手は貸すわ」
と言って、アリシアさんが黒い弓を構えますわ。
アリシアさんのモンスターを引き寄せる力に釣られてか、アダマンタイトゴーレムさんが起き上がろうとしますわ。ですけれども。
「先手必勝ですわ。”タイムストップ”ですわ」
まずワタクシは時間を止めて。
立ち上がろうとした姿勢のままのアダマンタイトゴーレムさんに向けてしっかりと狙いを付けて。
「”グラビティプレス”ですわ!」
魔法で粉砕しましたわ。
アダマンタイトゴーレムさんが、沢山の破片になって地面に散らばりますわ。
いつものように”プチファイア”で倒してもよかったのですけれども。後でアダマンタイトの破片を回収するときに熱くなっているといけませんので少し違う魔法を使ってみましたわ。
そして時間が動き出して。
「さぁ、黒の聖女の力みせてあげるわ! アダマンタイトだろうがミスリルだろうが弱点をアタシの矢で撃ち抜いて――ってあれ? なんかもう死んでる?」
アリシアさん、何が起こったのか分からず目を丸くしてらっしゃいますわ。
「ワタクシの魔法”タイムストップ”で時間を止めてその間に倒してしまいましたわ」
「時間を止めた……嘘でしょ!? そんなことできるはずない!」
「本当ですわ。”タイムストップ”ですわ」
ワタクシはまた時間を止めて。
アダマンタイトの破片を1つ拾って、固まっているアリシアさんの手の中に握らせますわ。
そして時間が動き出して。
「なにこれ!? 手の中にいつの間にかアダマンタイトが!? まさか、本当に時間を止めたの……?」
「うんうん。気持ちは分かるよアリシアさん。私も最初びっくりしたもん」
ユクシーさん、腕組みをしながら頷いてらっしゃいますわ。
「さぁ、アダマンタイトの破片を回収いたしましょう」
「おー! シャーロットお姉さん、このアダマンタイトを一部私のハンマーの強化に使わせて欲しいな」
「もちろんかまいませんわ。ユクシーさんが強くなるなら、頼もしいことこの上ないですわ」
ワタクシ達は手分けしてアダマンタイトの破片を集めて、ワタクシのアイテムボックスに収納しますわ。
そして。
ワタクシ達、ついに氷結果実の元にたどり着きましたわ!
お読みいただきありがとうございます!
【読者の皆様へのお願い】
少しでも面白いと思って頂けたら、ブックマークや評価をぜひお願いします!
評価はページ下部の【☆☆☆☆☆】をタップまたはクリックすると付けることができます。
ポイントを頂けるとやる気がモリモリ湧いてくるのです・・・!
これからも面白い物語を提供していきたいと思います、よろしくお願い致します!








