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第81話 ゴーレムさんを食べ――るのは流石に無理でしたわ

更新頻度またまた大きくあいてしまいすみません・・・!


書籍化作業に手一杯になっていました!


実弾が手元に用意できているので、これから毎日……は出来るか分かりませんが、章が完結するところまでコンスタントに週複数回更新していこうと思います


(私は書籍化作業が入ると投稿にまで手が回らなくなるので、これからはキリの良いところまで一気に投稿してまたしばらく休載、みたいな方式で更新していくのが良いかなと思っております)




 翌日。ワタクシ達は早速、氷結果実の群生地があると噂の”ゴーレムの森”へとやって来ましたわ。


 ここまでくるまで馬車で丸一日。なかなかの遠出ですわ。


「「氷結果実探しにしゅっぱーつ(ですわ)!!」」


 森に足を踏み入れると、素晴らしい光景が広がっていましたわ。木々は蒼く透き通っていて、まるで氷で出来ているかのよう。


 街の近くにある森とはまた雰囲気が違った、静かで美しい森ですわ。


 ここにいると、まるで時間がゆっくり流れているように感じられますわ


「シャーロットお姉さん、昨日クエストを受けたときに『この森の一番奥地に氷結果実が生えていることは冒険者ギルドでも確認できている』って教えてもらったよ」


「それはよかったですわ。森の奥について氷結果実が無かったら悲しいですもの」


「でも、道中にモンスターが沢山いて取りに行くのがすごく大変なんだって。実力があるパーティーでも、ゴーレムの森の氷結果実採取は割に合わないから避けちゃうらしいよ」


「そうでしたのね」


「でも大丈夫! シャーロットお姉さんのアイテムボックスは物がたくさん入るから、一度に沢山氷結果実を採取できて割の良いお仕事になるよ!」


「なるほど。さすがユクシーさん、しっかり計算してらっしゃいますのね」


 その時。


「あら? 今、モンスターさんの気配がしたような……?」


 そう思って辺りを見渡すのですけれども、何もありませんわ。見えるのは、蒼くて美しい木々と岩だけ。


「なんなのでしょう、あの岩からモンスターさんの気配がしますわ」


 と、ワタクシが指さすと。


”ゴゴゴ……”


「う、動きましたわ!?」


 見ているうちに、なんと岩が起き上がりましたわ。その姿は、岩で出来た巨人とでも言うべきでしょうか? 背丈はワタクシの倍はありますし、とても迫力がありますわ。


「ユクシーさん、なんですのアレ!?」


「ゴーレムっていうモンスターだよ! 魔力の影響で、岩が動き出したんだ」


「動く岩ですって!?」


 不思議なモンスターさんですわ。無機物のモンスターさんがいるとは聞いていましたけれども。お会いするのは初めてですわ。


 以前墓地でお会いしたガーゴイルさんは、肉が岩のように固い生き物ということでしたけれども、こちらは岩そのもの。


「このモンスターさんは、食べる気にはなれませんわね……」


 どんな魔法で倒しても岩になるだけでしょう。なんといいますか、とてもやる気が起きませんわ。


 とは言え、ゴーレムさんの方は


”オオオオォ!!”


 とやる気をみなぎらせてワタクシの方へ突撃してきますわ。


 気乗りしませんけれども、倒すほかありませんわ……


「”プチファイア”ですわ」


 ゴーレムさんは炎に包まれて、砕け散りなさいましたわ。


 そして後に残ったのは――


「やはり岩の塊ですわね」


「そう、岩の塊なんだ。元々地面に転がっている普通の岩と何も見分けがつかないから、討伐した証明にもならないんだ」


「そうですの。それは困りましたわね」


 ワタクシが辺りを見渡すと、至る所にゴーレムさんがいらっしゃいますわ。とはいえ、迂闊に近寄らなければあちらから積極的に襲ってくることもないご様子。


 しかし。


「この森、本当にゴーレムさんしかいらっしゃいませんわね……」


 ずいぶんと歩きましたけれども、ゴーレムさん以外のモンスターさんを全く見かけませんわ。

 なるべくこちらから近寄らないようにしていますけれども、時々どうしても避けられない時もありますわ。


 そういったときはワタクシが”プチファイア”で倒しながら進んでいますの。


「お腹が空きましたわ……」


「お腹すいたね、シャーロットお姉さん。こんなにゴーレム以外のモンスターがいないとは思わなかったなぁ」


 食事はほとんどモンスターさんを食べるつもりでしたので、アイテムボックスの中の保存食は一日分しか用意しておりませんわ。


 ユクシーさんの見立てによれば、森の奥まで行って帰ってくるまでに掛かる時間は丸1日。


 途中で食料が補給できないと、全く食料に余裕がありませんわ。


「どころか、途中で道に迷って時間を無駄にすると食料が足りなくなるのでは……?」


 ワタクシが恐ろしい事実に気づいてしまったその時。


「しつこいわね! ついてこないでよ!」


 森の中で、女性の悲鳴が響きますわ。それに、恐らくゴーレムさんのドスンドスンという沢山の足音も。


「なんでしょう……? とりあえず、助けに行きますわよ!」


「うん!」


 ワタクシとユクシーさんは走り出しますわ。


 悲鳴の元へ追いつくと。ワタクシと同じくらいの年齢の女性が、沢山のゴーレムさんに追いかけられている所でしたわ。その数、10以上。こちらから近づかなければ襲ってこないゴーレムさんが、どうしてあんなに沢山集まって女性を追いかけているのでしょう


”ズルッ”


 追いかけられていた女性が、木の根に躓いて転んでしまいますわ。そして尻餅をついたまま、追いかけてくるゴーレムさん達を青い顔で見上げていますわ。


 モンスターさんが見かけ倒しのか弱い生き物とはいえ、怖がっている方を放っておく訳にはいきませんわね。


「いくよ!」


 女性を襲っているゴーレムさんの群れに向かって、ユクシーさんが突撃。ジャンプしてゴーレムさんの肩に飛び乗り、ハンマーで頭をたたき壊しなさいますわ。


”ずずぅん……”


 頭を失ったゴーレムさんが大地に倒れ込みますわ


「まだまだ~!」


 ユクシーさんがジャンプして、別のゴーレムさんの頭に着地。ハンマーで破壊して、また次のゴーレムさんの上に飛び乗りますわ。


 ぴょんぴょんと飛び移りながら、次々とゴーレムさんを倒していきますわ。


「す、すごい……何よその身のこなしは」


 追いかけられていた女性も、目を丸くしてらっしゃいますわ。


 ワタクシも、見ているだけというわけにはいきませんわね


「”プチファイア”ですわ! こっちにも”プチファイア”ですわ!」


 魔法を連発して、ゴーレムさん達を倒していきますわ。


 ワタクシとユクシーさんが力を合わせた結果、あっという間にゴーレムさん達を全て倒すことが出来ましたわ。


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