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第76話 朝ごはんの温泉卵も美味しいですわ!

本日2023/06/12、コミカライズ更新です!


一番下のリンクから読めます! 今週も最高なので是非読んでください!

 翌朝。


 ワタクシ、テントの中で目を覚ましましたわ。


 外に出ると、今日もいいお天気ですわ。


「おはよう、シャーロットお姉さん」


「ご機嫌よう、ユクシーさん」


 外に出ると、ユクシーさんが出発の準備を進めていましたわ。


「それじゃ、朝ごはんの支度するね」


 ユクシーさんってば、火打石を使ってマッチなしであっという間に焚き火を起こしてくださいましたの。


 ワタクシはマッチを使っても焚き火を起こせなかったのに……。


 やはりユクシーさんは頼りになる相棒ですわ!


 そして、小さな持ち運び用のフライパンで卵を焼いてくださいましたわ。


「はいどうぞ、シャーロットお姉さん」


 今日の朝食は熱々の目玉焼きをパンで挟んだ簡易的なサンドイッチ。


「シンプルですけれども、これはこれで美味しいですわね」


「美味しいね、シャーロットお姉さん」


 ちなみにこの卵は、昨日倒したコカトリスの巣から拝借したものですわ。


「ユクシーさん、ちょっとお待ちいただけます? ワタクシ、いいものを準備していますの」


 ワタクシ、すぐ近くにある昨日入った温泉に向かいますわ。


「じゃーん! 温泉たまごですわ! さっきユクシーさんがテントを片付けてくださっている間に仕込んでいましたの」


「ええ!? シャーロットお姉さん、少し待っててね」


 今度はユクシーさんがどこかに行ってしまいましたわ。しばらくするとユクシーさんが戻ってきて。


「実は、私も温泉たまご仕込んでたんだ」


 はにかみながら、ネットに入った卵を見せますわ。


「……ふ、ふふ」


「ふふふ」


「「あっはっはっはっは!」」


 同時に二人して笑い出しますわ。


「考えることは同じでしたわね!」


「サプライズでシャーロットお姉さんを喜ばせようと思ったんだけど、思いつくことは同じだったね」


 こうしてワタクシたちは、ちょっと豪華な朝ごはんを頂きましたわ。


 そしていよいよ、あの岩山に向かいましたわ。


 数十分後。


「……どうしましょう、これ」


 ワタクシ達は、ワイバーンさんの棲む急峻な岩山にたどり着きましたわ。


 垂直に近い角度で、とても歩いて登れる角度ではありませんわ。


「よーし。れっつごー!」


 ユクシーさん、何やら杭のような道具を岩に打ち込んで、軽々登っていきますわ。


「ええ!? ユクシーさん、すごいですわ! ワタクシはどうしましょう……」


 登山用の道具など持ってきていませんし、持ってきていてもあんな風に登れる気がいたしませんわ。


「やるしかないですわね……! ”エンゼルウイング”ですわ!」


 背中に翼をはやして、ほんの少し力を入れますわ。


”ふわぁ……”


 風船が空に昇っていくのよりも遅いくらいの速度ですけれども、ワタクシゆっくりと浮かび上がっていきますわ。


「シャーロットお姉さんすごい! 私も抱えて一緒に持ち上げてほしいな!」


「こ、今度にしてくださいまし! 今ワタクシ、自分一人ゆっくり浮かび上がるだけで精一杯ですの! いつかワタクシがこの魔法を使いこなせるようになったら一緒に空中散歩いたしましょう」


「ありがとう、約束だよ!」


 この魔法、扱いが本当に難しいのですわ~! 今のワタクシには、とてもユクシーさんを抱え上げる余裕などないのですわ。


 こうしてワタクシとユクシーさんは、岩山を登っていきますわ。


 そして数時間後。


 岩山の中腹に、休憩できそうな横穴を見つけましたので、ここで休憩することにいたしましたわ。


「ふぅ、疲れましたわ……」


「疲れたね、シャーロットお姉さん」


 ずっと浮いていると、地面のありがたみを感じられるようになりますわ。


「さて、ご飯にいたしましょう。……あら? この横穴に、ちょうど昼食に良いモンスターさんがいらっしゃいますわね」


 ワタクシ、モンスターさんの気配を感じて横穴の奥に進みますわ。


「見つけましたわ。あれは……クラゲ、でしょうか……?」


 横穴の中に、何やら赤くてふわふわした風船のようなモンスターさんが浮かんでいらっしゃいますわ。


 宙に浮かぶ赤いクラゲ、とでもいうのでしょうか? それが何体もいらっしゃって、不思議な光景ですわ……。


 クラゲと違って目がありますけれど、どのモンスターさんもぼーっとした様子で外敵には無警戒の様子。動きも遅いですし、これはチャンスですわ。


「ワタクシの魔法の格好の的ですわ。早速魔法で倒して――」


”ボンッ!!”


「きゃあ!」


 ワタクシが駆け寄った瞬間。モンスターさんが破裂しましたわ。


「シャーロットお姉さん、怪我はない?」


「ええ、大丈夫ですわ。しかしびっくりしましたわ。モンスターさんが自爆するだなんて……」


 モンスターさんは、跡形もなく消し飛んでしまいましたわ。


 あんなモンスターさん、一体どうやって食べたら良いのでしょうか……?


本日2023/06/12、コミカライズ更新です!


一番下のリンクから読めます! 今週も最高なので是非読んでください!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 自爆してはじける風船のように浮かぶ赤色のクラゲのようなモンスター……? もしかして炭酸系の飲み物になったりするのか? このままの勢いでどこまで行けるのか、非常に興味深くて面白いです。…
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