第70話 渓谷で不思議なモンスターさんに出会いましたわ
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シャーロットがすごく可愛いのでぜひ読んでください!
ワタクシ、いよいよワイバーンさんの棲む”ロートナウ渓谷”へやってきましたわ!
乗合馬車のこの駅で降りたのはワタクシ一人だけ。
見渡すと一面は険しい山々。濃い緑が広がっていますわ。ある遠くの山からは巨大な滝が流れ落ちておりまして、大変綺麗ですわ。
そして、時折モンスターさんの叫び声が聞こえますわ。ここでどんなモンスターさんにお目にかかれるか、楽しみですわ~。
ワタクシ、とりあえず滝を目指して歩いてみることにしますわ。
ちょうど滝から続いてそうな小川を見つけましたので、これに沿って歩いて行きたいと思いますわ。
足下を見ると、偶に大きな足跡が残っていますわ。足跡の主のモンスターさんは一体どんなお味なのか、考えるだけで楽しいですわ。
川のせせらぎも耳に心地よいですわ。
時折樹が行く手を塞いでいますけれども。
「”ウインドカッター”ですわ」
先ほど新しく覚えた魔法で切り倒して、道を切り開いたり。
岩が道を塞いでいるので
「”グラビティプレス”」
砕いたり。
ワタクシ、鼻歌を歌いながら進みますわ。
「少し疲れましたわね……」
小一時間ほど歩いたでしょうか? ワタクシ、軽く休憩を取ることにしましたわ。
アイテムボックスから、開けているところにテーブルと椅子そしてクッキーを出しますわ。
「自然の中で食べるクッキー、美味しいですわ~」
お屋敷で食べているのと同じクッキーですけれども、こういった自然の中で食べると普段よりも美味しく感じられますわ。
……ですけれども。
「温かい紅茶が欲しくなりますわね……!」
ワタクシ、アイテムボックスに入れてお水や食料やテントなどは持ってきていますわ。
ですが、アイテムボックスの中でも時間は経過しますので紅茶などを保管しておくことはできないのですわ。
クッキーを食べたから、お口が紅茶を欲しているのですわ……!
あの香りと温もりがないと落ち着かないのですわ。
気を紛らわすためにティーカップにお水を入れて飲んでみましたけれども。
「虚しいですわ……!」
紅茶欲は全く収まらないのですわ。
「こんな森の中に喫茶店などあるはずもないですし。困りましたわね」
ワタクシの"プチファイア"は制御が難しいので、コップを火で温めてお湯にする様な器用なことはできないのですわ。
「何かしら、森の中でも紅茶を沸かせるような方法を考えませんと」
ワタクシは消化不良の気持ちを抱えたまま、ワイバーンさん探しを再開しましたわ。
しばらく歩いていますと……
「あら?」
何か、赤いものが足下を横切りましたわ。そしてそのまま、近くの茂みに飛びこんでしまいましたわ。
気配を探ると、どうもモンスターさんだったご様子。
「どんなモンスターさんなのでしょう? 楽しみですわ! さぁ、お顔をみせてくださいまし。”パラライズ”ですわ」
ワタクシ、麻痺の胞子を茂みに向かって放ちますわ。
「さーて、どんなモンスターさんがでしょう? ウサギモンスターさんでしょうか? 蛇モンスターさんでしょうか?」
ワタクシ、茂みに手を入れてモンスターさんを掴みますわ。
”ぷよんっ”
あら?
何でしょう、この柔らかな感触。
どこかで触ったような、懐かしいような……?
不思議に思いながら茂みからモンスターさんを引き抜くと。
「スライムさんですわー!?」
出てきたのは、真っ赤な色をしたスライムさんでしたわ。
……なんで赤色ですの?
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