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第55話 チーム結成ですわ

コメント欄は掲示板のように使ってもらいたいため返しておりませんが、いつも感想読ませていただいております。ありがとうございます


誤字報告もほんとうに助かっております!

 ワタクシ、モンスターさんの気配を感じ取るのは得意ですわ。


 でも、人間の気配はあまりわからないのですわ。


 そしてここで1つ問題ですわ。


 ワタクシの目の前にある、小さな茂み。


 先ほどから、少し揺れているのですわ。


 一体何がいるのでしょう……?


 人間が隠れるには、あまりに小さい茂みですわ。


 でも。モンスターさんの気配はしないのですわ。


 気になりますわ……。


 茂みの中を見て確かめるしかありませんわ。


「“パラライズ”ですわ」


 まずは茂みに向かって麻痺魔法を使いますわ。そしてワタクシ、茂みをかき分けて中を調べますわ。


 出てきたのは――


「普通の兎ですわ」


 これは盲点でしたわ!


 モンスターさんではない、普通の動物のウサギさん。


 確かにそれならモンスターさん特有の気配はしませんわ。


「うーむ、どうしたものでしょう……?」


 困りましたわね。


 兎さんは麻痺しているので、簡単につかまりましたわ。


 モンスターさんなら魔法で倒すだけでお料理になってくれるのですけれども、普通の動物だとそうもいきませんわ……。


 兎さんを料理するには、毛をむしったり皮をはいだり内臓を取り出したりしないといけないのですけれども、ワタクシそんなことできませんわ。


 でも、ワタクシ兎さんのお肉の美味しさはよく知っているのですわ。


 逃がしてあげるのはあまりに勿体ないのですわ!


 ムムムですわ。


 そんな時。ワタクシは後ろに気配を感じましたわ。


 小柄な体にクマのような耳。ユクシーさんですわ。


「こんにちは、シャーロットお姉さん。ええと、ペンダントを……」


「丁度良かったですわ。ユクシーさん、兎の調理の仕方は分かります?」


「え?」


「半分差し上げますので、この兎さん料理してくださいませんこと?」


「えええ~!?」


――


「美味しいですわ~!」


「美味しいね、シャーロットお姉さん!」


 ワタクシ、ユクシーさんに兎さんのお肉を半分差し上げる代わりに、兎さんを調理してもらいましたわ。


 ユクシーさんは慣れているようで、鮮やかに手際よく調理してくださいましたわ。


 ありがとうですわ~!


「塩かしら? 味付けもしっかりしていますわ。ユクシーさんは試験に調味料を持ち込んでいましたの?」


「ううん、私のギフト錬金術で用意したんだ」


 ユクシーさんが、近くに落ちていた小石を握りますわ。


「ギフト【錬金術】、発動」


 ユクシーさんの手の中が光りますわ。手を開けると、石は元の大きさの半分ほどの塩の塊になっていましたわ。


「このギフトで、雑草をハーブに変えたりもできるよ。私貧乏で保存食が買えなかったから、モンスターが棲むダンジョンに長い間潜るときはこうやって調味料を現地調達して、モンスターを料理して食べてたんだ」


 そこでユクシーさんは、『しまった』という顔になりますわ。


「育ちが良いシャーロットお姉さんは、モンスターを食べるなんて聞いたら怖がるよね」


「そんなことありませんわ!」


 ユクシーさん、驚いたような顔をなさりますわ。


「ワタクシも、モンスターさんを食べるのは大好きですわ。ユクシーさん、ワタクシと協力しませんこと? 一緒にモンスターさんを狩って、美味しく食べましょう! 試験も、2人でチームを組んだ方がうまくいきますわ」


 我ながら名案ですわ~!


ユクシーさんは少し考えたような仕草をして


「私なんかで良ければ……よろしくお願いします」


 こうして、ワタクシとユクシーさんの共闘戦線が結成されたのですわ。


書籍化作業でバタバタしておりしばらく更新頻度下がります


週一くらいのペースで投稿していきます,よろしくお願いします

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― 新着の感想 ―
[良い点] 相手の話をぶった斬り。流石お嬢様ですわ。
[良い点] ご飯がつなぐ友情(笑)
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