第54話 ペンダント獲得ですわ
ワタクシ、特にあてもなく森の中を探索しますわ。
すると、何か水音が聞こえてきますわ……。
「川ですわ!」
川の近くなら、水を飲みに来たモンスターさんがいるかもしれませんわ。
とりあえず川に沿って歩いて行くことにしますわ~。
と、歩きだした途端。
“ビンッ!”
脚で何か引っ掛けてしまいましたわ。
紐のようなものが川辺の岩と岩の間に張ってありましたわ。
何なのでしょう、これ……?
そして、どこからともなく煙が噴き出してきましたわ。
そして近くの岩陰から、殿方が出てきましたわ。
「へっへっへ。かかったな! サバイバルでの基本はまず水場の確保。川で待ち構えていれば必ず誰かかかると思ったぜ」
何故かは知りませんが、得意そうですわね
「今回俺が設置したのは、小瓶1つでクジラでも動けなくする麻痺毒。悪いが、ペンダントは頂いて――」
「え、駄目ですわこれは渡せませんわ。これがないとワタクシ、試験失格になってしまいますもの」
ワタクシ、胸のペンダントを握り締めますわ。
「馬鹿な、何故動ける!?」
なにやら、びっくりしてらっしゃいますわ。
ワタクシが歩けるのがそんなに不思議に思えますのかしら?
ワタクシがいくらお屋敷で育ったお嬢様と言っても、歩くくらい自分でできますわ!
いくらなんでもお嬢様を侮り過ぎですわ。
「く、来るな。来るなー!」
殿方さん、急に怯えたように逃げ出しましたわ。
ひどく怖がってらっしゃいますわ。失礼しちゃいますわ。
そんなに怖がられては、まるでワタクシが化物みたいじゃありませんの。
“ビン!”
殿方の足元で、なにか紐が鳴りましたわ。
そして、煙が噴き出しますわ
「うわ! し、しまったー!」
殿方、動かなくなってしまいましたわ。
「もしもし? どうなさいましたの?」
……動きませんわ。
何故か知りませんけれども、麻痺していらっしゃるようですわ。
「この方、何がしたかったのかしら……」
とりあえず、冒険者ギルドから配布されているペンダントは頂いていきますわね。
麻痺もその内に解けますでしょう。
ペンダント、まずは1つゲット、ですわ。
自分のものを合わせてあと1つ集めれば試験合格ですわ。
さて、今度こそ食料にするモンスターさんを探しに行きますわ。
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