第51話 物騒な最終試験が始まりましたわ
「それではいよいよ、最終試験を開始する! 試験官は引き続き、この私ロードリックが担当する」
船がいきなり沈没する三次試験が終わり、遂に最終試験が始まりましたわ。
泳いで島に着いていた受験生の方々は、島にある冒険者ギルドの施設でシャワーを浴びて服も洗濯してさっぱりしてらっしゃいますわ。
人数はざっと……20人程度といったところでしょうか? アウゼス殿下とユクシーさんも無事に島にたどり着いていますわ。
「まず、これを全員受け取ってもらおう」
渡されたのは、リュックサックとペンダントですわ。
ペンダントは、二次試験の時に試験官さんが胸から下げていたものと同じですわ。
「この島は、冒険者ギルドが管理している無人島だ。モンスターも生息しているが、危険性はそこまで高くない。最終試験では、他の受験生からそのペンダントを奪いあってもらう。試験終了時点でそのペンダントを3つ持っていたら合格、ペンダントを奪われた者は即失格だ。失格したものは速やかにここまで戻ってくること。
配ったリュックサックには、2日分の水と食料が入っている! 禁止事項は、他の受験生を殺したり後遺症が残る怪我を負わせること。それ以外は何をやってもOKだ! 他のプレイヤーから水と食料とペンダントを奪うもよし! チームを組むもよし! チームを裏切るもよし! 期間は5日だ」
またまた物騒な試験が始まりましたわね……。
「最後に1つ! この島には絶対に立ち入ってはいけないエリアがある! 島の中央の洞窟には、冒険者ギルドでも手に負えない危険なモンスターが眠っている。刺激さえしなければ危険は無いから、安心してくれ。質問はあるか? ……なければ、各自試験官の案内に従って島の初期配置地点に向かってもらう。日没と同時に試験開始だ!」
受験生は、それぞれ試験補佐官さんに連れられて、バラバラに島の中に向かっていきますわ。最初はどこに誰がいるかお互いに分からない状態からスタート、というわけですのね。
ワタクシは、深い森の奥のエリアに連れられてきましたわ。
そして陽が完全に沈み――試験が始まったのですわ。
お読みいただきありがとうございます!
【読者の皆様へのお願い】
少しでも面白いと思って頂けたら、ブックマークや評価をぜひお願いします!
評価はページ下部の【☆☆☆☆☆】をタップまたはクリックすると付けることができます。
ポイントを頂けるとやる気がモリモリ湧いてくるのです・・・!
これからも面白い物語を提供していきたいと思います、よろしくお願い致します!








