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第32話 湖の妖精さんに剣を押し付けられますわ

感想は返信しない方針ですが、全て読ませていただいております!

お祝いのメッセージありがとうございました!

今後もバリバリ書いていきます

「先ほど助けていただいた湖の妖精です。本当にありがとうございました」


 いつのまにやらワタクシのそばに、美しいご婦人が立ってらっしゃいましたわ。


「貴方を助けた? ワタクシが?」


「はい。うっかり大ナマズに飲み込まれて、もうだめかと思っていたところを、貴方に助けていただきました。本当に、何とお礼を申し上げていいやら」


 湖の妖精さんは何度も頭を下げなさいますわ。


「湖の妖精さんが湖のモンスターに食べられてしまうなんて、そんなことあるのですの?」


「それがあるのです。湖に棲む妖精には、割とよくあることなのです」


 よくあるらしいですわ。


「そして恐れながら貴方にもう一つお願いがございまして……湖にはまだもう一頭ナマズが棲んでいまして……こちらも討伐して頂けないでしょうか」


「お安い御用ですわ」


「即決だなんて、なんてお優しいお方……!」


 ワタクシは妖精さんと一緒に湖のもっと深いほうへと向かいます。


 途中どんどん辺りが暗くなっていきますが、ワタクシ目が良くなったので全然苦ではありませんでしたわ。


 そして――


「頂きますわー!」


 2体目の大ナマズも無事に頂くことができましたわ。


「凄い、モンスターを一撃で倒すだけでなく食べてしまうだなんて……!」


 湖の妖精さん、とても驚いてらっしゃいますわ。


 無理もないですわ。


 ワタクシも最初食べてみるまでは、モンスター食に抵抗はありましたもの。気持ちはよくわかりますわ。


 でも今はモンスター食無しの人生なんて考えられませんわ~!


『モンスターを食べたことによりレベルが1上がりました』

『デーモンキャットフィッシュ捕食ボーナス。常時発動スキル“ナイトビジョン”が“ナイトビジョンLV2”に進化します』


 ワタクシの視界が、さらに明るくクッキリしますわ。色だけでなく、物のそれぞれの温度まで何となく感じ取れるようになりましたわ。


 お魚さんの栄養って凄いですわ~!


「本当に、本当にありがとうございます……」


 何度も妖精さんは頭を下げますわ。


「御礼に、これをシャーロットさんにお渡しします」


 差し出してきたのは――剣ですわ。


 うっすらとひかっていてなんだか神々しさすら感じますわ。


「これは、見事な剣ですわね……」


 「ふふ、そうでしょう。これが、湖の妖精の持つ権能で鍛えた聖剣です。」


 国のあちこちに、湖の妖精から聖剣を授かったという伝承が残されていますわ。ずっと作り話だと思っていましたけれど、まさか本当だったなんて。驚きですわ。


「聖剣ヌルガダイト。切れ味。耐久性。そして軽さ。誰が持っても最高のパフォーマンスを発揮するように作りました」


 妖精さん、急に早口になりましたわ。


「装飾にも拘りました。ご覧ください、この彫刻を……!」


 剣の持ち手の部分に、精緻なバラが彫られていますわ。なるほど、見事な装飾ですわ。


 でも要りませんわ~!


 ワタクシ、剣など使いませんし。


 一切武器に興味ありませんわ。


 手入れの方法などもわかりませんし。


 食べ物の方が欲しいですわ。


「ありがたいですけど、遠慮させて頂きますわ」


 と言うと。


「う、受け取って下さらないのですか……?」


 悲しそうな顔をされてしまいましたわ。


 うう、そんな顔をされたら困りますわ。


「で、でもワタクシ、剣など使ったこともありませんし……」


「ご自分で使わないということであれば、売ったり他の方に譲ってもらっても良いです」


「それにワタクシ、お手入れの方法もわかりませんわ」


「であれば、メンテナンスも付けましょう。剣が錆びたり欠けたり折れたりしたら、特別に無償で修理します」


「あ、普段は有償ですのね」


「はい。お金は取りませんがお酒などもらわないとやる気がでなくて」


 お酒。


「わかりましたわ。そういうことであれば、ありがたく頂くことにしますわ」


「はい! どうぞお受け取り下さいませ!」


 どうしましょうどうしましょうどうしましょうコレ!


 こんな貴重なもの頂いても、もてあましますわ~!


 売ってもいいと言われたとはいえ、流石に売るのは申し訳ないですわ~!


 とはいえワタクシが持っていても何の役にも立たない棒切れ。それは剣が可哀そうというものですわ。


 でもあんなに熱心に勧められたら断れませんわ~!


「ところで最後に一つだけお願いがあります。その剣をどこで手に入れたか人に聞かれた時には『湖の妖精を助けた御礼に聖剣を授かった』とだけ話していただきたいです。『湖の妖精がナマズに丸吞みにされていた』という部分は秘密にしておいてくださいね」


「わ、わかりましたわ」


 というわけで、ワタクシはなんだかほんのり光る聖剣を手に湖を去るのでしたわ。


「どうしましょう、これ……」


 そしてワタクシは途方に暮れるのでしたわ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


◇◇◇シャーロット・ネイビー◇◇◇


◇◇◇パラメータ◇◇◇

LV:68


HP:64/64


MP:86/86


筋力:56


魔力:81


防御力:68(+ボーナス105)


敏捷:49


◇◇◇スキル◇◇◇


〇索敵LV8


〇オートカウンター(レア)


〇無限アイテムボックス(レア)


状態異常完全遮断レア


〇オートヒール(レア)


〇全属性魔法耐性LV10


〇ナイトビジョンLV2 [New!!]


◇◇◇使用可能魔法◇◇◇


〇プチファイア


〇プチアイス


〇パラライズ


〇ファイアーボール


◯ステルス


〇トルネード


〇ウォーターショット(威力++++)


◯バブル


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


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― 新着の感想 ―
[一言] なぜだろう、すっごく切れ味が良くて絶対に壊れないしお手入れ不要な便利な包丁になる気がする。
[一言] テキトーに振っても強いし、刺身ができそうである
[一言] 剣は王子にあげたらめっちゃおどろきそう
感想一覧
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