第101話 モンスタースタンピード開幕ですわ!
更新期間が空いてすみません!
皆様年末いかがお過ごしでしょうか? 私はインフルエンザA型に掛っておりました(更新遅れはすべてインフルエンザのせいということにしておいてください)。皆様も体調には十分ご注意ください。
体調の方は無事快復しておりますが、帰省できなくなり実家へのお土産にするつもりで買ったお蕎麦16人前に囲まれて途方に暮れております
さて話は変わりますが、『パクパクですわ~』のコミカライズがなんと、ニコニコ漫画様公式部門にて
『11位』
を頂きました!!
アニメ化が決まってるあの作品やらレジェンド級のあの作品やらがひしめく魔境ニコニコ漫画様の全ジャンル合同での11位ですので、これは本当にスゴイ順位だと思っています!
お読みいただいた方、ありがとうございました!
ページ最下部にコミカライズへのリンクがあります。
島知先生の描くシャーロットが本当にかわいいので、まだ読んだことがないという方は年末年始のこの機会に是非お読みください!
そして!
1/9(火)、コミカライズ2巻が出ます!
是非書店様にてお買い求めください!
翌朝。
「絶好のモンスタースタンピード日和ですわ~!」
場所は街の正門前。
ユクシーさん、アリシアさん、殿下もバッチリ睡眠をとって元気満点のご様子(昨日あんなに運動していたユクシーさんが元気なのは凄いですわやはり体力お化けですわ)。
後ろには立派な街を囲う壁と門。前には、見渡す限りの大地。
気配で分かりますわ。これまで見たこともないほど沢山のモンスターさんが、群れとなって押し寄せてくるのが。
「さぁ、いよいよ始まりますわよ。皆様! 今日は一日、目一杯楽しむといたしましょう!」
「「「おー!」」」
そしてついに、モンスターさん達が姿を見せましたわ。
――防衛都市シルバーベインの中央。一際大きく堅牢な建物の中には、司令本部が設置されていた。
部屋の中心にある大きなテーブルには、街の地図が広げられている。
冒険者ギルドの職員たちが、慌ただしく動き回り、魔法の水晶を使って街の各地と通信して情報を集めている。
テーブルの中央には、片目に眼帯を付けた壮年の巨漢が座っている。冒険者ギルドシルバーベイン支部長、バラガウ。モンスタースタンピード防衛戦の総司令官でもある。
さらに司令部には、聖女達もいた。
「始めなさい」
当主セレスティアの命令で、後ろにいた若い聖女が祈り始める。
“キイイイイィン……!”
モンスターを追い返す力を持った結界が広がり、街を包む。
「これで押し寄せてくるモンスターの数割は街に入る前に追い返せるでしょう。結界を強化するために、私達はここで祈り続けます」
「ご協力、感謝します」
聖女に礼を言ったバラガウが冒険者ギルド職員たちの方へ向き直る。
部屋に居る全員が、まもなく幕を開けるモンスタースタンピード防衛戦に緊張していた。
その時。
「大変です総司令! モンスタースタンピードに、これまで偵察部隊が補足していたのと別の群れが合流! さらに周辺のモンスターを取り込みながら向かってきます!」
一人の職員が、偵察部隊から受け取った情報を告げる。報告の後半は、悲鳴のような声になっていた。
「……数は?」
総司令は動揺せず尋ねる。
「当初の想定の2.5倍、いや3倍の数が押しせてきます!」
「3倍だと……!?」
バラガウ総司令が息を呑む。
これまで10回以上のモンスタースタンピード防衛戦を指揮してきた歴戦のバラガウにとっても、ここまでの数は初めてだった。
「どうしようどうしよう! こんなの無理だよ!」
「俺はまだ死にたくないぞ!」
「早く逃げないと!」
司令室は、パニックになっていた。
「愚か者! ここで我々が逃げたら、どうなるか分かっているのか」
バラガウの低い声が響くと、水を打ったように急に司令室が静まり返る。
「この街が突破されれば、被害は拡大する。モンスターどもはそのまま王国のあらゆる街へ容易く侵攻し、王国は壊滅的打撃を受け、無辜の民が多く犠牲になるであろう」
低い声が司令部に響く。他に誰も声を発するものはない。
「王国を守るため。無辜の民の生活を守るため。なんとしてもここを通してはならぬ。ここで一人逃げ出したら、背後で百人の民が死ぬと思え」
部屋に静かな激励が響く。
「全職員、命に代えても街を死守せよ!」
「「「了解!!」」」
こうして、絶望的なモンスタースタンピードが始まった。
――
「南西門にモンスター第一波きました! 先頭に立っているのは――グランドボア!? 駄目です、止められません! 門を突破されました!」
「遊撃隊を半数向かわせろ。入り組んだ市街地でなんとしても決着をつける。絶対に街を通過させるな」
総司令の指示が待機していた冒険者たちに伝えられる。冒険者たちが素早く駆けていく。
「西北西門にもグランドボアがきました! こちらも突破されました! 司令、どうしましょう!?」
「……! 残る遊撃隊の半数を向かわせろ!」
「司令、こちらの門にはサイクロプスが――」
司令本部には、モンスターの情報が怒涛の勢いで送られてくる。
各門の担当者が、地図の上で冒険者を示す青の石とモンスターを示す赤い石を動かして戦況を更新していく。
地図の上の赤い石の数がみるみるうちに増えていく。たとえ子供でも、現在の戦況が絶望的だとわかるだろう。
その時、バラガウが1つの異変に気づいた。
「おい、正門の担当者は何をしている! モンスタースタンピード開始時から全く戦況が更新されていないぞ!」
地図には、正門のアイコンの前に青い石が4つ置かれただけになっている。
「いえ、その、戦況はそれであっています……。私も信じられないのですが、正門はたった四人でモンスターを全て捌き切っています」
「……なんだと!? それは一体どういうことだ!?」
「どうもこうもありません! 私だって何が起きているのかわからないんですよ! 映像を見ても信じられません! プラチナ上がりたてのはずの冒険者シャーロット・ネイビーが、ボスクラスモンスターをまるで寄せ付けていません!」
職員が水晶玉を操作すると、司令部中央のスクリーンに映像が出る。そこには、シャーロットが笑顔のままグランドボアを二体同時に魔法で撃破する様子が映し出された。
『パクパクですわ~』のコミカライズがなんと、ニコニコ漫画様公式部門にて
『11位』
を頂きました!!
アニメ化が決まってるあの作品やらレジェンド級のあの作品やらがひしめく魔境ニコニコ漫画様の全ジャンル合同での11位ですので、これは本当にスゴイ順位だと思っています!
お読みいただいた方、ありがとうございました!
ページ最下部にコミカライズへのリンクがあります。
島知先生の描くシャーロットが本当にかわいいので、まだ読んだことがないという方は年末年始のこの機会に是非お読みください!
そして!
1/9(火)、コミカライズ2巻が出ます!
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