こんな始まり方でいいのかよ
東京の区外の地味な街東松山。
ここ小学四年生になる男がいた。佐々木直人だ。
これは私のサッカー人生(現在進行形)を送る平々凡々な物語。
「お前中学上がったらなんか部活入んのか?」
夕飯を家族6人で囲んでいる中発したこの言葉。こんな父からの些細な一言から俺のサッカーライフは始まった。
ここは東京の区外の地味な街、南松山
観光地がある訳でもなければ大型ショッピングモールがある訳でもない。誇れるのは駅に特急が止まることくらいだ。
「う〜ん、、サッカー、、とか?」
そう答えるのは小学四年生になって2ヶ月程の男。佐々木直人だ。目が細く髪型はマッシュルームのようにふわふわしてる。
「はぇ〜意外!これまたなんで?」
「えぇ〜なんかかっこいいじゃん」
正直理由は特にない。野球は坊主とかいやだし服装がダサい。卓球は地味だしテニスはなんかつまんなそう。一番マシに思えたのがサッカーだった。
「ただいま〜」
会話を遮るように母が帰ってきた。小学校からの幼馴染と食事に行ってたらしい。
「母だぁー!」「母じゃぁー!」
と、小学3年になる弟の裕太と今年から小学生となった妹のわがドタドタと玄関へ向かう。
「おうおうガキ共!いい子にしてたか??」
もちろん!と言うように誇らしげな顔をする。
そんな母、弟、妹をよそに姉がぽつりと俺がサッカー部に入りたいことを伝えた。おいおいまだ確定じゃねぇぞ?
ドン!と母が机に乗りかかる。豚汁はこぼれ煮物も揺れた。
そんこと気にもせず母は
「まじで!?そうとなれば行くぞ直人!お前もこい!」
と、父に車の鍵を投げつけ俺の手を引いた。
「えっちょっとまって中学からだっt「早いにこしたことないだろ!」
遮られた。こうなると母は止まらない。父はそれを理解しているらしくため息を着きながらも出発の準備をしだした。
おいおいおいおい、、まじかよぉ、、
おまけのせいだぞ姉貴と睨むように視線を送る。
、、、!?
奴は、ニヤついていた。さながらデスノートの夜神月のように。これも全てやつの計算通りだったのか、、
仕方なく車に乗り込む。日は既に落ちていて真っ暗だ。まだやってる店あるのか尋ねると22時までやってる店があるらしい。潰れちまえ
「てかさなんでそんなサッカーに乗り気なの?」
と母に尋ねる。姉貴の友達の親がサッカークラブのコーチやってるんだとよ。
だ か ら な ん だ よ !
これでも母はGMARCH出身だから訳が分からない。
そうこうしてる間にサッカーショップに着いた。
行ったこともない新天地に少し緊張していた。
文才がないことは自覚してます