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アットゥガルドと龍

…あー 落ちたてるね。

うん、落ちてるわ… もう何回落ちんだよってくらい落ちてるな。

しかも、めっちゃ長いし…

暗い闇の中を、ずっと降下している。もう、30分は落ちているのではないかと思うほど長い。

「あの… サテルさん? いつまで落ちればつくの?」

「! 忘れてました。これ、落ちてるんじゃなくて、落ちているように見えてるんですよ!」

と自信満々で目をキラキラさせながら言ってきた。

「大丈夫です。魔王様、もう着く頃ですから!」

パチンと指を鳴らすと先程の闇は消し飛び目の前には、緑生い茂る木々がズラリと並んでいた。

「どうですか! ここが、私達の村アットゥガルドです。」

…何もないんだが?

俺にはただ森の中の様にしか見えない。ってか森だよ…うん森…

少し困った顔をしていると

「あー、ごめんなさい! 言うの忘れてました。上です上」

そう言い指を上空に指す。

「えっ、まじかよ…」

絶句した。

何といか、村ってこう家が複数建っててその中で少し大きいのが村長の家みたいなのを想像していたのだが…

「あれが、む 村?」

一応、確認のために聞いてみた。

「はい、そうです。あの龍の背中にある巨大な建物が村です!!」

また、目をキラキラさせて言ってきた。

こいつ、自慢する時目輝かせるのか、面倒くさいな。

そう、空中に龍、しかもその背中には四方を高い塀で囲まれている建造物がついていた。

「あれ、大丈夫なの?」

指を指してはいけないと思いつつ確認のため聞いてみた。

「はい!魔王ビルマ様が龍神谷に龍狩りをした時にボッコボッコにして、『空中に浮いてれば敵から攻撃されなくね? 俺天才じゃね? よしお前今日から背中に村作るからよろしく!』って言って半ば強制的に作ったのがアットゥガルドなんです!」

また、キラキラさせやがる。眩しいんだよ!

「あー、高いところだと攻撃されないもんねー 頭いいねー」

棒読みで、あんな建築物を作った敬意を評した。

普通やるか?あんな龍の上に村なんか作るかよ!! と心の中でつっこんでいた。

「それにしても、どうやって村まで行くんだ?」

あまり、めんどくさい事を聞かずに、疑問点だけを伝えた。

「簡単ですよ、おーいドン吉降りてこーい」

すると、上空で浮遊していた巨大な龍が降りてきた。ん!?ドン吉… 嘘だろ…

「えーと名前 ドン吉って言う……の?」


「うん! ドン吉親方の基地だからドン吉だって言われてるらしいよ(諸説あり)」

バッと手を口に当てた。あまりにもダサい名前からではなくあまりにも理不尽過ぎてあの龍に同情してしまった。

龍だぜ、ドラゴンだぜ、もっといい名前あんだろうよ! それなのにドン吉はないぜ… 先代?魔王ビルマ恐ろしい奴だぜ……

まぁ、ドン吉は呼ばれて嬉しいのか、ゆっくりと近づきサテルと俺に手を伸ばし塀の中入れた。

「こっ これは。」

俺は言葉を失ってしまったのだった…


つづく


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