ウィスタリア帝国前史
2018年新作でございます。何とか完成させていきますのでよろしくお願い致します。
1945年の日本国敗戦によって貴族制度は存在を否定することとなった。
彼らは平民として一億総中流時代を過ごすものもあったが、そうではない者もいた。
例えば藤原俊満である。彼は街中で光るものを見つけた。
そこが異世界への侵入口であった。彼はその異世界にて別荘を作り第二の住まいとすれば良いなくらいに思っていたが、見つけた異世界はとんでもなく長い荒野でござった。
ざっと北海道の二倍はあろうかという大きさであった。「よし、ここをしばし散策しよう。何が足りないか。どうすればこの地を豊かにできるだろうか。考えてみようではないか。」体感温度は暑くもなく寒すぎることもなく快適な温度である。
「ここは畑が作れそうではないか。よし、さすれば開墾して畑を耕すべし。」
そうこう歩き回っていたが、しばらくすると人影が見えた。
「そこにいるのは藤原俊満だな。」「なんや。名を名乗れ!わしは藤原一族の者だぞ!」俊満は突然の声にうろたえながらもその声に反応した。
「残念だな。俺も藤原一族なんだよ。安藤輝久だ。この地は我々、安藤一族の者だ出て行ってもらおうか。」そう言って現れたのは安藤氏の権力者である輝久である。
「何を申すか。わしが光の玉を発見しここに参ったのじゃ。ここは無人島ではないか。」「ここをマネジメントできるんですか?ド素人の俊満によ。」
「何をなめ腐っておる。そのくらいできるわ。一生懸命開墾して立派な土地にしちゃる!」「いい心がけだ。期待しているわ。じゃあここから向こうがあんたの領土、こっち側は俺の領土だ。それでいいな?今はな。」
「異論なしじゃ。」
どうやらここにはわし以外にも人が居るらしい。俊満は実感した。
「では早速、建築に向いておる者を連れて来て、ある程度人が住める位の建物を作ろうではないか。」俊満はこの広い土地を耕すことにした。
今日のところはこの辺で良かろう。またお会いしようではないか。