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回想Ⅰ 出会い 印象 独り言

「何でこんなとこに人が」


『…』


「生きてるのかな …もしもーし」


『……ぐー』


「寝てんじゃん…」


『ぐー…』ブルッ


「このままじゃ風邪引いちまうなこの人 …う~ん あの…立てますか?」


トントン


『ぐー…ぐー…』


「…このままって訳にもいかんか… っしょっと」グイッ


『…うあうー ふいまへん』


「起こしました? 危ないから俺んちまで運びますよー」


『わあしはたかいですのれー』


「何もしませんて」


『ぐー…』


「サバンナじゃ真っ先に食い殺されるな…」








チュンチュン


「…やっぱ、ソファーは寝づらいな…」


フキフキ


『あ…おはようございます』


「あ、どうも… って、何で掃除してるんですか?!」


『いえ、昨晩のお詫びを と…』


「大丈夫ですから! …もう殆ど終わってますね ありがとうございます」


『昨晩は申し訳ありませんでした ベッドまで使わせて頂いて』ペコペコ


「いえいえ こちらこそ男の家に連れ込んでしまって… 風邪を引きそうだったのでつい…」ペコリ


『お酒弱いんですよ… ビール1杯であんな感じなんです』


「弱いの知っていながら、なんであんな…」


『いえ…あの… フラレてしまいまして…あはは ヤケ酒ってやつで』


「あらあら…それは… 飲んじゃいますよね…」


『んー すいません』


「どうしました?」


『折角ですので… 愚痴ってもいいですか…?』


「あははは どうぞどうぞ お茶でも入れますね」








『…という感じでして、突然別れを切り出されちゃいました』コト


「なるほど… 性格の不一致って感じですかね、相手としては」


『自分としてはそうは思わなかったんですけどね ただ・・・』ズー


「ただ?」


『なんとなく…この人とは付き合ってはいけなかったんだろうなって』コト


「ははは…」


『…』ズー


「俺も…そんな感じで先月別れたばっかりです 実は」


『! っ』ズッ


「俺はそうは思ってなかったんですがね・・・」ズー


『そうですか…』コト


「…」コト


『…お茶』


「え?」


『もう1杯頂いてもいいですか…?』








『すいません 夜まで話し込んでしまって…』


「いえいえ 本当に楽しかったですよ」


『あの… 近くの大学生なんですか?』


「え? ああ…○○大の2年です もうすぐ3年」


『! 私も一緒です!』


「ええええ!! これまた奇遇! じゃあ住まいはこの近くに?」


『そんな感じです』


「キャンパス内で会ったらびっくりしますね」


『学生多いですからなかなか会えないと思いますけど』ニコ


「確かに…あははは」


『あ…こんな時間まですいませんでした このパーカー、洗濯してお返ししますので』


「いえいえいえ! お気になさらず お茶だけで夜まで過ごして頂いて申し訳ない…」


『それこそお気になさらずです!』


「近くまで送りましょうか?」


『いえ、近いので大丈夫ですよ! では、長々とお邪魔いたしました』ペコリ


ガチャ


「また縁があればどこかで」


『そうですね』ニコリ


ガチャン








「か…」


「可愛かった…な」


「俺の理性よ、よく持ちこたえてくれた…」


「しかしあの性格 と言うか、話に聞いた限りでは…」


「前の彼女に似てたな…」


「…なんたら効果ってやつかも知れんな」


「良い子だったな また会えたら良いが」


「しかしこういう出会いの可能性が0ではないとは…」


「酔ってナンパか…い、いや、それはちょっとなにかに反する気がするな」フルフル


「とりあえずは忘れよう… うん」


「風呂入るか」


「風呂は心の洗濯よ ってのは確かだろうか…」

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