いつもの週末？ 昼食 何気なく無いお喋り
カチャカチャ
モグモグモグ
『…』ムスッ
「…」
『…』ムスッ
「…おい」
『…はによ』ジロリ
「物を口に入れながら喋るな」
『なんじゃい！ おめーが話しかけてきたんだろーが！』
「なに浮腫れっ面してんだよ」
『しっ …してねーし』
「お前さ」
『ん？』
「…いつからつけてたんだ？ 正直に言ってみろ」
『…え、えっとぉぉお …最初から？かな？』
「えぇぇえ？ 気付かんかった …油断してた」
『夢遊病患者みたいにふーらふーら歩いてて滑稽だったぞ』
「うううるせーよ っていうか、今日予定なかったのかよ？」
『はぁ？ 私に予定なんぞないわい！』
「じゃあ、何で…友の誘い今週は断ったんだよ」
『…が、外出する準備が間に合わねーからだ！』
「…今絶賛外出してんじゃん」
『うるへー！ やっぱアレだよ・・・ほら！風水だよ！』
「ぷっ なんだよそれ どんな言い訳だよ」
『あーもううっさいなぁ …このクソオヤジ』
「はいはい 同い年同い年」
『っていうかっ！ んな事はどうでもいいのよ…！』
「…どこかで友が泣いてるわ」
『だ…誰あの女』
「だから、あいつが元カノって言ってたろ」
『あんたの口から言いなさいよ』
「あーはいはい 俺の元カノですよーっと」
『へぇーへぇー』
「…聞いといて興味なしかよ」
『な、なくもないけど…』ボソッ
「え？今なんて？」
『なんでもねーよ 何であんなとこに居たんだ、その元カノ』
「わかんねー 俺もびっくりしたわ 大学2年の時に留学に行って以来会ってなかったし、連絡だってとってなかったんだよ」
『留学… ほー それでフラレたのか』
「…まあな」
『嫌われてフラレたってわけじゃないんじゃんか 嘘吐きめ』
「嫌われたって言うか… 恋人が居るのに留学決めるとか、その時点でアレだろ 相談もされなかったしさ… いきなりだけど留学する、どうする私達 だぜ？ これ遠巻きに別れ話だろうが」
『…止めてほしかったんじゃないの？』
「何をだよ」
『だーかーら！ 留学に決まってんだろ』
「んー …わからん 今となってはな」
『で、どうなの？ 久々に会ってさ』
「変わってないなぁ…と あ、ちょっとは大人っぽくなってたかな」
『じゃ、ねーよ！』
「ええ？」
『その…あれだよほら！』
「…んだよ なに興奮してんだよ」
『ほらその… 恋愛感情的な…』
「…ぷっ あーなるほど」
『ちょっ なんで笑ってんだよ！』
「さっきから機嫌悪いと思ったら、ヤキモチかよ」
『なんでだよ！ うううるせーなぁ』
「今更やり直す気なんて毛頭ないわ もう俺の中じゃ友人Cだっつーの」
『じゃあ…じゃあさ 相手にその気があったら…？』
「それは ないだろ」
『もしも だよ』
「その状況になってみなきゃ分からんけど、多分ＹＥＳとは言わんな」
『ふーん あ、すいませーんこのハンバーグセットもう1つ ライス大盛でくださーい』
「ちょ 2皿目かよ…」
『いいだろ奢りなんだし お腹減ってるんだよ 今まさに飢餓状態なんだよ』
「あのなぁ…」
『なーんだよっ 飢餓状態で悪いのか！』
「それなら 飯食いにこいよな…」
『…』
「…」
『こんな中途半端な人間に行く資格なんてないでしょ…』ボッソ
「ん？ なんて？」
『なっ なんでもない！』
