ヒトミ、決心!
運転免許の更新を知らせるハガキがとどいた。
(そういえば、今年だっけ)
そのハガキを見ながら、ヒトミは考える。
(最近、視力が落ちた気がするな)
普段の生活を思いうかべる。
仕事で長時間、パソコンをにらんでいる自分。
とりためたテレビドラマを、「この休みに全部見るぞー!」と言っている自分。
そして、スマホの使用時間は、一日あたり十時間以上。
コンタクトレンズをつけたまま寝る、そんなことも珍しくない。
日頃の不摂生を思い出して、ヒトミのほおに冷や汗がながれる。
(まずいな。たぶん今の視力じゃ、運転免許を更新できない!)
ヒトミは考える。
(どうする。コンタクトレンズの度数を上げるか?)
そうすれば解決だ。運転免許を更新できるだろう。
(しかし・・・・・・)
ヒトミは部屋のすみを見る。
そこにはダンボール箱が三つ。中身は「使い捨てコンタクトレンズ」だ。
今になって後悔する。
(まとめ買いしなきゃ良かった)
もしもコンタクトレンズの度数を上げれば、目はそっちに慣れるだろう。
その場合、あの箱はすべて「ゴミ」と化す。
(それに、ここでコンタクトレンズの度数を上げれば、この先も運転免許更新のたびに、同じことになるかも・・・・・・)
ヒトミは目を閉じる。
(これは良い機会かもしれない)
本屋で見たことがある。視力回復の本だ。たくさんあった。
(ああいう本を使って、視力を回復させれば・・・・・・)
ヒトミは目を開く。
(やってみよう!)
すぐさまカレンダーに印をつけた。
運転免許の更新期限は「二か月後」だ。印をつけたこの日が、「締切最終日」になる。
(それまでに、視力を回復させるぞ!)




