冒険家活動認可証発行手続き
んーいい朝だ。
臨時収入でふかふかのベッドのある宿に泊まれたのは行幸だった。
明日からもふかふかのベッドで寝たい。
どうにかふかふかのベッドになる植物を作れないものか。
どうでもいいことを考えながらチェックアウトをすませ、冒険者組合所へと向かう。
冒険者組合所でやることはただ一つ、この町での活動の認可証の発行である。
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「名前 ハタ・グレーヌ
性別 男
年齢 17
使用武器 弓、ハンマー、植物魔法
出身地 フォレス村
活動歴 なし
犯罪歴 なし
住所 持ち家なし(宿暮らし)
活動内容 魔獣狩猟、植物採取
これらの情報に間違いがないかご確認お願い致します。
意図して虚偽の内容を申告していた場合、認可証は失効となります」
「はい、間違いありません」
「ではこれらの情報で冒険家活動認可証を発行します。三十分ほどお時間かかりますのでこちらの番号札をお持ちになってお待ちください。」
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「番号札7番をお持ちのハタさん、冒険家活動認可証の発行がおわりました。
窓口番号3番までお越しください…こちら冒険家活動認可証となります。
こちらこの町において冒険業をおこなうさい必ず携帯するようにお願いします。
紛失されますと再発行手続き及び発行料2000円がかかりますのでなくさないようお願いします。
冒険業に関する規則及び注意点はこちらの冊子にて詳しく説明されています。
ご一読の上で冒険業をしてください。何かご不明な点があれば窓口にて質問をお願いします。
冒険家活動認可証発行手続きは以上になります。よき冒険者活動を心より応援もうしあげます」
長かった…手続きめっちゃ時間かかった…
だが、これで晴れて俺も冒険者だ!!
でも規則に違反すると許可証失効する場合もあるらしいから堅実に行こうと思う。
まず規則の詳細が書かれた冊子読まなきゃか…
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町のちかくの森にやってきた。
冒険業の金の稼ぎ方は大きく分けて三つ、
一つ目は魔獣の退治
町の外にはびこる魔獣の退治報酬として組合から報酬が支払われる。
討伐証明部位の提出が求められるが、その他の部位は自由にしてよい。
二つ目は植物、鉱物の採取
人工的な栽培が不可、あるいは大規模な栽培がおこなわれていない植物は組合にて買い取ってもらうことができる。鉱物も同様に買い取ってもらえる。ただし売ることは義務ではない。
三つ目は依頼の達成
冒険者組合を通して依頼された条件を達成することで金、あるいは物品を報酬として獲得できる。
逆に依頼を出すこともできる。
俺はメインは植物の採取で稼いでいこうと思う。
魔獣は見つけたら狩る程度でいいだろう。
めざせ森の植物全制覇!
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「今日はここまでにしておこう」
結構森の奥まで来てしまったがその分希少な植物がたくさん採れた!
バッグにぎちぎちに詰め込まれた薬草類に満足した俺は日も暮れてきたし帰路に就くことにする。
見かけたイノシシ魔獣もヤドリギアローで瞬殺したし冒険家業ラクショー!
グアァァァァァ!!
「じゃなかったぁぁぁぁ!!」
帰路に就く中突然魔獣化したクマが現れた!
至近距離での接触!だけどこれがある!
魔改造植物「つた」の種を地面にばらまき魔力を込める!
地面の魔力を食らいつくし一瞬で成長したツタがクマ魔獣に絡みつく。
何重にも絡まったつたによってクマ魔獣の足止めに成功した。
そこにハンマーで体内にヤドリギの種を叩き込む!
けどだめだった。人々が魔獣を恐れる理由。魔獣が魔獣と呼ばれる理由。
それは…魔法が使えるということだ。
キァァァァァァァ!!!!
「氷結ぅぅぅ!!?」
甲高い咆哮と共にクマの全身が青白くうっすら発色する。
同時につたが凍ってしなやかさを失い割れてゆく。
叩き込んだ種が成長できずに固まる中、魔獣は前足でかるく打撃した部位を払う。
それだけでヤドリギの種は何もできず砕け散った。
「うそだろまじかよ」
自身の自慢の最大打点が効かなかった。
それは俺に勝ち目がないことを意味する。
逃げるしかない。
手持ちの「つた」の種を全部ばらまく。
凍らされ割られるとはいえ絶えず押し寄せれば時間は稼げるはず。
その隙に逃げきる!
魔改造植物「小麦」の種をばらまき全力で走る!
一瞬で穂を実らせた小麦はさらに肥大化しついには破裂!
小麦粉をあたり一面にばらまき視界を封じた。
逃げ際に打った二発目のヤドリギアローすらも砕かれた。
やっぱり勝てそうにない。
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逃げ切れた!視界を封じたのが効いたか?
もう今日はホント疲れた。はよ寝よ。
重い足取りで俺は森を後にした。




