エピローグ
「ありがとう!ハタ!俺一人じゃじいちゃんの仲間の敵は討てなかった!」
「いいってことよ」
それに…
龍が守りし黄金の樹。
この樹にたどり着けただけで苦労したかいがあるってもんだ。
龍に似た黄金の葉。いったいどんな植物なのだろうか。
「さっそく調べつくすぞ!!」
「君は相変わらずだな!」
ひゃっほーう!
龍狩りの称号なんかよりずっと価値があるぜ!!
________
龍の体の大半は崩れ去ったが飛び散った鱗やツノ、牙などは残っていた。
「魔乱狂花」に近づけても崩れないから魔力でない未知の物質でできているのかもしれない。
まぁそれを調べるのは俺の仕事ではない。
討伐の証明としてそれらの部位を持ち帰り、町に帰ってきた。
まずはカルラのじいちゃんに敵討ちの報告だな。
・・・
「そうか…あの龍を…ありがとう、カルラ、ハタ君。
組合理事長として、そしてかの龍に仲間を殺された者として、心より感謝する」
・・・
冒険者組合から特別法賞を受け取った。
それを見た他の冒険者たちが急遽祭りを提案。そして即日実行。
長年あの龍に辛酸をなめさせられてきた冒険者たちにとってあの龍の討伐は福音なのだそう。
近場の大規模な飲食店で酒を飲んでの大騒ぎとなった。
あ、ベガルタさんじゃん。声かけよ。
「お久しぶりです!ベガルタさん!」
「・・・ハタ君?!よかった!!生きてた!!!」
うわ酔ってる。
「心配したんだよぉ!半年くらい連絡取れないしさぁ!死んじゃったかと思ってたよ!!」
「ご心配おかけしました」
「君の家族から手が見渡されてるよぉ。家族も心配してたよ!一度帰りな!!」
「わかりました、近い内には帰ります」
これ以上いると説教が始まりそうだ。逃げよう。
店の喧騒を逃れ外に出る。
黄金の樹の実を食べてからしばらくおなかがすかなくなったんだよな。
毒がないから食ってみたが、まさかここまでの栄養の塊だったとは。
「ハタ!ここにいたか!」
「なんだカルラ?主役がこんなとこ来ていいのか?」
「みんな酔ってるから大丈夫だろ!というか主役は君もだろう!
…改めて礼を言う!ありがとうハタ!」
「いいんだよ。俺がやりたくてやっただけだ」
おもえばこいつとも長い付き合いになった。
「俺は村に帰るよ。魔境の植物のおかげで村の問題の解決ができそうだしな」
「土地がない、だったか!?」
「ああ、といっても防衛できる土地がないってだけだ。今の俺とこれらの種ならそれが解決できる」
「そうか!またな、ハタ!」
「ああ。またな!」
旅立ちと同じく別れもあっさりと。
行きは馬車で時間がかかったが、今の俺ならすぐ帰れる。
魔改造植物「投擲豪樹」で自分をつかんでフルスイング!
そして魔改造植物「翼膜飛葉」で滑空!
十数分でフォレス村に到着!
村が全体的に明るくなっている。
前に送った発火の実をうまく活用してくれているみたいだ。
家に明かりがついている。
やけにあっさりとした送り出しだったのはきっとこうなるってわかっていたからだろうな。
「ただいま!」
「「「おかえり!」」」




