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集大成

「魔境深層行ったことある?」

「ある!なんかもういろいろやばくてすぐに引き返したけどな!」


そっかー。こいつでも無理かー。じゃあ俺も無理だー。

割と思い付きだった魔境深層攻略という目標は思ったよりも大変そうだ。


「じゃ!またな!」

「おう」


また跳んでった。

本当に嵐のような奴だ。


じゃあ魔改造を改めてやっていこう。

魔境にこもって二週間、魔境の植物についての理解がだいぶ深まってきた。

そろそろ応用していきたい。

でも今特に気になっているのはあいつ(カルラ)の硬さの秘訣。

体質で皮膚が魔力を通さないからああなったって言ってたっけ。

とりあえず真似してみよう。

魔力をはじく葉っぱの特性を混成に使い、魔力を通さない球を作る。

それに魔力芋に貯めていた魔力を注ぎ込み続ける。


うわっ炸裂した。

固まるらしいんだがそうはいかなかった。

強度が足りなかったか?あいつは炸裂してないし。


手持ちで硬めの木使ったんだけどなぁ。

それとも急に入れたからか?

じわじわ魔力が入るように調整。

しばらく放っておこう。


______



おっ硬くなってる!

急に入れたのが悪かったみたいだ。

じっくりのんびりたくさん魔力を注いでいくと濃度の高い魔力が個体のような振る舞いをするようになる。これが彼が異常に硬いからくりか。

わかってしまえば模倣もたやすい。

今までの種に組み込めば大幅な強度増加が見込める。最高だぜカルラ!お前のおかげだ!


この硬さならカルラもきっと簡単には壊せないだろう。

後で試してもらおう。




______




ばきゃ


「おぉ!硬くなったな!」

「なんで壊れるのぉ」


壊された。ばきゃっと一瞬で壊された。込める魔力が足りなかったか?


「おれはずっと魔獣肉を食ってきたからな!魔力の量が違うんだろ!」

「うーん。日課に魔力集めを追加するかぁ」


先は遠いなぁ。



______


「すごいな!俺の一撃を耐える木初めて見たぜ!」

「よっしゃぁぁぁぁ!!!」


苦節6か月。

元とする木の厳選。

魔獣を狩りまくり吸収した大量の魔力。

対衝撃用の構造の工夫。


勝った!ついにカルラの一撃に耐える木を作れた!


「でもこれでどうするんだ?!あれだけ魔力を集めてやっと一個できたんだろ?!」

「ふふふ…甘いな!あれだけ込めた魔力、使いきりにするはずがないだろう!こいつは動く!」


大木が蠢く。


先ほど見せた硬さなど存在しないかのようにしなやかに動く大樹がとぐろを巻く。


翼のような色とりどりの葉に大量の種と実をつけ、鱗のような表皮が大地をえぐりながら動く。


昔読み聞かせてもらった神話に出てくる大きな翼の生えた蛇を模した動く大木。


今までの集大成。


「か…かっけー!なにこれ!なにこれ!すげー!」


「語彙力どっか行ってんぞカルラ。まぁ気持ちはよくわかる。

 見たか?これが俺の集大成!魔改造植物「葉翼蛇樹(ようよくじゃじゅ)」!!」


「すげぇな!どうやって動いてんだこれ!まさか自律思考!?」


「まさか。さすがに俺が動かしてるよ。

原理としては急速成長と急速な消滅を繰り返している感じだな。

表皮でえぐる土の魔力を糧に前を成長、後ろを土に還してる。

他にも機能は盛沢山だから、実戦で見せてやるよ。

一緒に行こうぜカルラ!魔境深層!そして敵討ち!」



人類未開の地、魔境深層。

攻略を開始する。


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