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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ダンサー

作者: 楓 海

 読んで戴けたら嬉しいです。(o´▽`o)ノ

 彼は徐に紅過ぎるルージュを指で、その口唇を染めた

 彼はパドゥドゥを踊る。

 何故なら彼はダンサーだから

 上半身の美しい筋肉をしならせ

 ジムノペディに合わせ

 ジョルジュ・ドンのように........

 

 そう、彼は同性愛者で

 男たちを相手におどける

 敷き詰めた紅い薔薇の上に寝そべり

 アミタイツをはいて微笑み掛ける


 さあ彼の人生は哀れで倖福とはよべない

 ほんの一瞬恋をしたけれど

 その男は彼を傷付け去って行った

 彼は薔薇の上を転がり血塗れになって行く

 退廃的な彼の人生の為に謳を捧げよう


 気だるい午後の海辺で彼は踊る

 観客の居ない舞台から拍手が聞こえる筈も無い

 それは子供の頃から解っていた

 昔のイギリスのように、

 総てを失くしてでさえ

 一つの恋さえ掴む事はできなかった


 彼はルージュをひく、老いがそこまで来ている

 彼はピエロの様に嘆く

 なんて空っぽな青春だったのかと

 しなる筋肉を躍動させて彼は踊った


 彼は知っていた

 あの暗闇に蠢く何かが何時だって彼を嘲笑う

 伸ばした腕の先の指にまで意識を集中させて 

 感情を押し殺し潰して

 さあ最高のダンスを見せておくれ

 絶望ですら友にして........










 

 読んで戴き有り難うございました。<(_ _*)>

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― 新着の感想 ―
 踊らなければ、そんな視線に晒されなくてすむのでしょう。  踊るのをやめれば、自分を偽ることになるのでしょう。  嘲笑う声に、愛想笑いを返しながら、それでも踊り続ける。  それは「悲劇」であり、「選択…
ストーリーの中にあったエリック・サティ「ジムノペディ第1番」を聴きながら拝読させていただきました(⌒∇⌒) 音楽とストーリー、そして5月と言う華やかでありながら、どこか心の晴れない憂鬱な気持ちと爽やか…
副会長❤ 執筆投稿お疲れさま(*^-^)ノ 後ほど、早速レビューを書かせていただきますね(^_^)/
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