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安全には程遠い

 再度見張りに経ってから、多分2時間位が経過しただろう。ただこの僅かな時間で、ここにゾンビが5匹も出てきた・・・。一度など1匹倒しきる前に2匹目が現れて、皆を起こそうか迷った位だ。このペースで魔物に出現されると、結構きついぞ。


 俺は自分にヒールをかけ一息をつく。出現頻度が上がったのは船長が近づいているのか、偶々なのか・・・・・・出来れば後者であって欲しいものだ。杖も使い出来る限り早めに倒したものの、やはり少し被弾してしまう。知能が無いと思われるが、ゾンビが意外と良い動きをしてくるから困る。


 今の勢いで魔物が出てきたとしても、他の組ならまだ問題はないだろう。殲滅速度は多分俺が一番遅いからね。



 残り1時間で追加の2匹を倒し、ギンナル達へ声をかける。



「おはよう。すまないけど、また見張りをお願い出来るかな」


「ん・・・おはよう、ハガネさん。リリ、起きて」


「ん~・・・・・・分かったです・・・」



 眠そうな目をしたままリリミアが起きて、ギンナルと一緒に入口へ向かう。


 再度海水の無いところへ上がり、横になる事にした。




 俺は横になると直ぐに瞼を閉じて、意識を手放した。



 その後直ぐに起こされる事になった。



「ハガネ、ちょっと起きて。まずい事になったの」



 まだそこ迄時間が経ってないと思うが、俺はラナに起こされた。聞けばスカーレットの調子がおかしいとの事。ギンナル、リリミアペアと交代する為に起きたのだが、スカーレットがふらふらしており俺に声をかけたみたいだ。


 見れば確かにスカーレットは調子が悪そうだったので、ヒールと状態異常回復の魔法をかけてみたのだが、様子が変わらない。



「ん・・・これは状態異常とかじゃないな。熱があるぞ」



 どうもスカーレットは体調不良の様だった。風邪とかだと思うが・・・そういった事には魔法が効かない。回復職のビショップなのだから、そういった状態異常も治せて欲しいものだが、生憎風邪とかに効果のある魔法はない。



「スカーレット、その状態では危なすぎるから引き続きここで休んでいてくれ。火もたけないから寒いと思うが・・・ギンナル達となるべくくっついて横になっていてくれ」


「すまない、ハガネ・・・・・・。ラナ様も申し訳御座いません」


「いいのよ、スカーレット。ここに来るまで随分無理をしてくれていたもの。今はゆっくり休んでいて」



 とりあえずスカーレットには引き続き休んでもらい、ラナには傍についていてもらう事にした。まぁ俺は元気だし、見張り位何とか出来るだろ。



「ハガネさん、なんだかゾンビが現れる頻度が上がっているの。今見張ってる間に5匹は襲ってきてたから。1人で大丈夫?」


「ああ、ヤバそうだったらすぐ起こすから、また休んでいてくれ。スカーレットの事を頼むね」



 そう伝え再び見張りへ立つ。俺の時よりは少なかったみたいだが、やはり魔物の数が増えているようだ。これは気を引き締めてかからないと、危ないかもしれないな。


 木人形も1家族位なら何とかなるかもだが、いかんせん倒すのが遅いので追加の魔物がくると辛い。今はスカーレットに盾を任す訳にもいかないから、俺が前に出て捌いていくしかないかな。ただ、ラナの魔法攻撃は威力が強い分ヘイトが高いから、タゲを取られない様にするには範囲魔法は我慢してもらう事にしよう。


 その分殲滅速度が落ちるから・・・結構辛い事になりそうだ。2家族現れたら逃げ出した方が良いけど、ここから外に出る事を逃げると表現出来るとは思えないしなぁ。外に出てさらに魔物が増えたら厳しいし、船長に遭遇した日には目も当てられん。


 体調の悪いスカーレットを引き連れて外をうろうろするのも厳しいし、何とかここで引きこもって助かる方法を考えよう。




 そんな事を考えていると次から次へとゾンビが現れる。タイミング的に同時に2匹は来ないが、倒すとすぐ次がくる。誰かがタイミングでも計ってんのかね。ちょっと疲れてきたぞ。

 

 若干攻撃を受ける事はあっても、何とかヒールを使うタイミングはあるからまだ大丈夫だが、疲労は蓄積するし、血は減っていく。火を起こす事も出来ないので、食事は保存食ばかりだし絶好調とは言えないな。


 ファンタジー定番の干し肉を食べているが、やっぱり普通の食事の方が良いな。最低限のエネルギーにはなっているが、温かいスープなどが恋しくなってきた。ただでさえ見張りの間は足が海水に浸かっているので、何もしていなくてもどんどん身体が冷えていく。


 魔物が来て戦闘になり身体を動かしているから何とかごまかせているが、スカーレットが体調不良になるのもうなずける。精神的疲労も大きいし、そろそろここに留まるのも限界が近いかもしれない。



 暫くゾンビを倒しつつ見張りを行っていると・・・・・・まずい、ついに来た。木人形が入口辺りをうろうろしている。あいつにはレクイエムも通じないし、親が1体、子が4体いるから計5体。1対5になるから、かなり厳しい。倒せなくはないだろうが、時間がかかる。


 その間にゾンビ迄現れたらまずい事になる。今のペースだと多分またゾンビが来るだろうし、ここは申し訳ないがギンナル達を起こさせてもらおう。



「木人形が来た。すまないが、皆頼む」



 あまり大きな声を出して魔物を引き込む訳にいかないので、皆が休んでる場所へ戻り声をかけた。直に全員起きて準備を始めてくれたが、何故かスカーレット迄準備を始めだしている。



「スカーレット・・・ダメだよ、ちゃんと休んでいなきゃ」


「う・・・分かった。皆すまないが、頼む・・・」



 やはり体調が回復してない様で辛そうな声で皆へ謝り、再度横になった。まだこの状況は続くだろうし、無理をさせるのはまだ早い。いざとなったらメイン盾になってもらい受けてもらうしかないので、今はまだ休んでいてもらおう。



 この調子で無事にここから脱出が出来るのか・・・・・・。なんて事を考えてはいけないな。出来るかではなく、やるんだ。その為に俺がやれる事は全部やっていこう。

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