表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/100

プレイヤーキラーは対人戦が好き

《ハク視点》



 私達に注意喚起をすると、ミラさんは低い姿勢になり矢の様に飛び出していきました。狙いはヒューマンファイター。多分トレジャーハンターのPKへ一直線。数の上でも向こうが有利の可能性があるからか、速攻で仕留めに向かった様に見えます。気のせいか少し焦りを感じる様な気もします。


 しかし後数歩の距離になると、トレジャーハンターは大きく後方へ跳び退りました。またミラさんとの距離が出来たと思うと、両サイドに陣取っていた多分プレインズウォーカーの2人が挟み込みながら距離を詰めていきます。




 ミラさんは瞬時に狙いを変えて、右手に居たプレインズウォーカー1に狙いを定め低い姿勢になり、左足を狙って斬りはらいます。足に怪我をさせて機動力を奪い、その間に他の2人を倒してしまおうとしてるのでしょうか。あっているかは分かりませんが、その様に感じました。


 これで大分有利になるのかなと思ってましたけど、なんとプレインズウォーカー1は分かっていた様に左足を少しだけ下げて避けてしまいました。


 あれ、このPKの人達結構強いのかな?と思っていたら、かわされた短剣を逆手から順手に持ち替え踏み込みながらお腹に向けてミラさんは突き刺していました。流石です。


 私は遠くで見ているから何とか何をしているか分かりますが、実際目の前でやられたら気が付かないうちに刺されてそうです。その位速く鋭い突きに見えました。



 しかし、それも相手は先ほど避けた左足を下げながら身体をずらし、手に持った短剣で横へそらし避けて、払った短剣を振り戻しミラさんの首元へ斬りつけてきました。



「ミラさんっ!」



 私は思わず声を出してしまいました。そんな声を出したところで気を散らしてしまうぐらいですが、ミラさんがやられてしまうと思った程素早い反撃でした。


 ミラさんは突きこんだ身体を後ろに倒しつつ、後方に回転しながらつま先で相手の顎を狙って蹴りを放ってました。これには相手も反応が遅れようやく顎へ一撃が入りました。


 後方へ回転後再度攻めるのかと思ったら、ミラさんが急に上へ飛び上がります。何故でしょう?と疑問に感じる間もなく、足元に矢が飛来して地面へ突き刺さりました。そういえば弓職が居るんでした。良く戦っている最中に、あんなタイミングで飛んでくる矢を避けられるなと感心します。



 足を抱え込むように飛び上がったミラさんは、その足を後方へ蹴り下ろします。プレインズウォーカー1が居るのは前方ですが、いつの間にかプレインズウォーカー2がすぐそば迄来ていました。遠くで見ているのに、目まぐるしい攻防へ気を取られ気が付く事で出来ていませんでした。


 プレインズウォーカー2は手を交差し、ミラさんの蹴りを受けると衝撃を逃す為か後方へ跳んで距離をおきました。



 ミラさんは蹴り足を戻し着地すると、今度は先ほど迄下がっていたトレジャーハンターが右手側方からブロー系の突き刺すスキルを使って、ミラさんの脇腹へ短剣を滑り込ませます。ミラさんはそれすらも予想していたのか、着地と同時に前方へ転がりこみトレジャーハンターのブローを躱し、立ち上がると同時にプレインズウォーカー1へ再度斬り込みました。


 残念ながら後方へ下がり躱れてしまいましたが、再び囲みが開かれ距離を置く形になりました。



「こいつら・・・かなり慣れてるな。勿論ハガネさんやワニさんに比べたら拙いけど、1対4人で戦って無傷で勝てる相手じゃなさそうね」



 そこで負けてしまうではなく、無傷では勝てないけど案に勝てる気持ちになれるのは流石のミラさんです。



「弓使いもまだ場所が特定出来ないよ!多分一発撃つ度に、場所を移動しているんだと思う」



 ディムさんが私達をかばいつつ、弓使いを抑えようとしているのか先ほどからずっと索敵をしています。ですが弓使いも手練れなのか、まだ居場所が絞れてない様です。


 あの場にディムさんが加われば、きっとミラさんは直ぐに1人や2人倒してくれると思うのですが、自分達の弱さを痛感します。この状況でディムさんが私達から離れたら、きっとその時は直ぐに矢が飛んできて、ミラさんと戦っているトレジャーハンター以外はこちらを狙ってくるでしょう。


 PK行為をするのに、ローブ職なんて鴨ですからね。その上残しておいたらヒールにエンチャント迄されて非常に邪魔になる存在です。身の危険をヒシヒシと感じる事になりました。早くハガネさんのところへ行かないといけないのに、こんなところでPKの人達と戦っている場合じゃありません。


 でも矢が飛んでくる以上はこの場を離れる訳にはいきません。私に出来る事は、ミラさんとディムさんを信じて馬車の陰に隠れて身構え、せめてもの抵抗として2人の邪魔にならない様にするだけでです。



「ねぇハクさん。この状況って結構まずいんじゃ?私とハクさんは直接戦える訳じゃないし、多分だけどディムさんの警戒の仕方を見ていると、弓使いも1人じゃないかも」


「ええ、その通りです。私としては何とか少しでも近づいて、1人だけでもドライアードツールをかけたいのですが、私の魔法の有効射程に誰も来てくれません。私が近づいて行ったら離れていくし矢も飛んでくるし、向こうが来るのを待っていたら矢が沢山飛んでくるでしょう」



 少し想像するだけでも辛い状況なのが分かります。せめてギンナルさんみたいに弓を使った方がいいのでしょうか。でも練習もしないでまともに飛ばせるとは思えないです。ここからでもWS(ウィンドストライク)なら届くと思いますが、あんな風に動き回ってる相手を狙い撃つなんて出来ません。


 それこそ攻撃の邪魔をするか、ミラさんに当たるか。いえ、ミラさんならきっと避けてくれますが、そのせいで隙が出来て攻撃を受けたりしたら大変です。やはり今はドライアードツールを使える距離に来るまでは大人しくして、出来る時があればヒールをかけましょう。


 ヒールもレナさんがいるのでかけなくて大丈夫かもですが、そうすると本当にやる事が無くなってしまうので、その時が来たら使っちゃいましょう。



「ミラさん、踊るよっ!」



 もう最初にもらった踊りの効果が切れる程、時間が経ったのですね。ミラさんが有効範囲へ近づいて来てくれたところで、ディムさんが必要な踊りを使ってくれます。



 まだ倒す目途は立ちませんね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ