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近くて遠いドール港

《ハク視点》



 あぁ、もういい加減にして欲しいです。何かの情報が出回っているのか、ドール港に向かいだして既に3回も襲われています。折角ギルドが馬車を貸し出してくれたから、半日で戻れると思っていたのに・・・。


 ミラさんもディムさんも急いで倒してはくれてはいますが、それでも時間はとられてしまいます。私が言える事ではありませんが、どうもそこ迄は強くない人ばかりの様でお2人とも倒すのが早いです。でも人数が多すぎます・・・。3回襲われて7人、10人、9人と結構な人数で襲ってきてます。



 行きと帰りに町中で襲って来た人達全員で悪魔の島に行けば、攻略出来そうな位の人数にはなってると思います。でもハガネさん達5人が戻って来れていない位の狩場ですから、人数が多くてもどうでしょう。質より量とは言いますが、ミラさんとディムさんの2人に倍以上の人数であしらわれてる様じゃ無理ですね。


 そもそも城の兵士さん達やBランク冒険者の人達が準備して挑んで帰って来れてないので、量より質ですね。狭い洞窟内に100人同時に入ったって、身動きがとれませんもんね。



 時間的には、今頃ワニさん達の救出班9名がハガネさん達を見つけているはずです。ハガネさんとワニさん達が合流しちゃえばきっと何の問題もないです。あの人達ならどんなところからでも無事に戻ってこれると思います。


 そう考えたら私達の血盟は、ああいった狭くて人数の限られる狩場の攻略には向いているかもしれません。少数精鋭の言葉がぴったりですから!冒険者ギルドが、ハガネさんを頼ってきたのは正解です。ハガネさんがどんどん世間に認められてとっても嬉しいです。


 でも今以上にハガネさんが有名人になってしまうから、また婚約者が増えたりしないか非常に不安ですけど・・・。


 どうせこれ以上有名にならなかったとしても、婚約者は増えるんでしょうけど・・・。




 そんな事を考えていると4回目の襲撃がありました。あれ、いつもだと私なんかが気が付くより前にミラさんから声がかかるんですけど、今声掛けありました?


 ちょっとした違和感を感じていると、ミラさんから焦りを感じる声が聞こえてきました。



「ハク!フルでエンチャントをお願い!ディムも踊りをフルで!」


「分かりました!レナさん事前に決めていた通りで一部を!」


「はい!」


「踊りはしたよっ!UD(アルティメットディフェンス)も準備しておくね!」



 急に緊張感が漂ってきました。ミラさんから指示を受け、エンチャントを全員にフルでかけて、ドライアードツールをいつでもかけられる様に心がまえをしました。ミラさんとディムさんが前方に3人の盗賊がいるのに、私達を挟んだままの陣形です。真ん中でレナさんとくっついてその時に備えます。


 この形で攻めずに待ち受けると言う事は、後方からも襲われるかも知れないと言う状況なのでしょう。今まで襲ってきていた人達よりも装備が非常に整っている気がします。


 先ほど迄の人達よりも、きっと強いのでしょう。



 ミラさんが前方にいる短剣を持ったエルフ2人、ヒューマン1人と対峙しています。ドライアードツールを決めたいところですが、あの人達はちゃんと魔法の有効範囲が分かっているのか、一定の距離から近寄ってきません。


 じりじりとミラさんが間合いを詰めていきますが、向こうは3人同時に襲い掛かってくるつもりなのか中心にミラさんがくる様に陣取ってます。あんまり私はこういった事には詳しくないですが、良くハガネさん達が対人戦の事を話しているので何となくは伝わってきます。


 何かやっぱりとっても強そうです。ミラさん1人で大丈夫なのでしょうか?ディムさんも手伝った方が良い様に感じます。でもディムさんは私達の傍で周囲の警戒を続けています。私には分かりませんが、きっとそういう事なのでしょう。



 ミラさんが私達から少しずつ離れて攻撃を仕掛けようと、前へ大きく一歩踏み出した瞬間に後ろから金属音が聞こえてきました。でも後ろにはディムさんがいますので、そちらを見たりはしません。私が目を反らす時は、何か指示があった時だけです。



「矢が飛んできたよ。ミラも気を付けて!」



 踏み込んだ足を使い、私たちの方へ跳んで戻って来ていたミラさんが叫んだ。



「こいつら盗賊じゃない!PK(プレイヤーキラー)だ!」 

 


 なるほど。だから今までの人達より装備が良くて強そうだったんですね。




 盗賊の目的と言えば、金品だったり労働力だったり私達みたいな女だったりですけど、PKの目的は違います。


 どちらも結果を見れば同じかもしれません。でも盗賊達は自分達の縄張りとしているところを通った弱そうな人達を襲います。目的はさっき言った通り。


 それに比べてPKの人達も女性はさらうし、金品も奪います。でも、そもそも殺す事が目的です。自分の力をつけて、自分達にも勝てそうな人しか襲いません。少なくても女だけだとしても人数で勝ってるPTを襲うとは思えません。という事は、他にも仲間がいると考えられます。


 それにすぐ気が付けるミラさん達は流石です。



 ハガネさんやワニさんが居ない状況でのPKとの遭遇・・・・・・まずいかもしれません。ミラさんは対人戦を好み慣れています。対人戦ならではの駆け引きや戦い方はハガネさん達に近いところがあります。


 ディムさんはもちろん対人戦は出来ますし、強い人です。ですが、人と戦うのが別に好きな訳ではありません。それでも経験豊富ですから、そんじょそこらのPKに負けるとは思えません。


 ですが・・・ここには人と戦える人が2人しかいません。私やレナさんだってWS(ウィンドストライク)やオーラバーン位は撃てます。ですが、それだけです。ドライアードツールを決めたら、後は後ろか見ているぐらいです。勿論魔法杖位はありますので、戦えないとは言いませんが多分邪魔になるだけです。


 私達があのPK達に人質に取られたりしたら、お2人の邪魔になってしまいます。それだけは気をつけないと。



 ここにせめてハガネさん、ワニさん、セラさん、ジャンヌさんの対人戦大好きな人達が後1人でもいたら大分違ってくるとは思うのですが、ない物ねだりをしても仕方がありませんので頑張ってみましょう。

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