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第九話 身バレ

コンコン


「!?!?」


なぜ俺の部屋がノックされている!?


・・・・そうか!

俺から外に出たりするのがNGであって向こうはいいのか!

何て理不尽なルールだ!


「・・・・あの・・・・いらっしゃいますか?」


この声は不知火さんか・・・

俺は居留守を使おうかと思ったが無意味すぎるので諦め、返事をした


「はい。どうされましたか?」


すると、まさかの発言が飛びだした


「部屋、入ってもいいですか?」


な、何を言っているんだこの()は!?

さすがに、それはいろいろとだめだろう!

万が一ばれたら吉祥寺さんにぶっ殺されそるぞ!?


「えっ、あっと、さすがにこの時間に女性を部屋に入れるのはちょと・・・・」


「・・・入ってもいいですよね?」


こ、こえぇ・・・なんちゅう冷たい声だ

吉祥寺さんとはまた違った怖さだ

しかし、ここでいれるわけには!?


「いや、ですか「入りますね」」


抵抗むなしくドアを引かれ俺はいつもの無表情の不知火さんと相対(あいたい)した

部屋に入ると俺の向かいにある座布団の上で正座をしている


・・・・・・


無言で時間だけがが過ぎていく

な、何だこの気まずさは

話すとぼろが出そうだからあまり話したくないが、ここは俺から話すしかないか


「あ、あの、、、本日はどういったご用件で・・・」


あまりの恐怖に完全に腰が引けている


「・・・鷹峰さんってODRやってますよね?」


なぜ断定しているんだ


「まぁ、社員ですし・・・」


まぁ、社員でもやってないやつも多いけどな


「・・・ギルドに所属してますよね?」


何だこの尋問は・・・

少しずつ追い込んでいくスタイルか!?


「一応所属していますが、所属しているだけでそこまで活動はしてないですよ。ログインだけはしてますが」


完全な嘘である


「・・・」


うわぁ・・・

ここにきて無言で見つめてくるのはダメだろう・・・

可愛すぎる、ではなく、プレッシャーが半端ない


「スマホ見せてください」


ビクっとなった

これはあれか?不倫が見つかった旦那なのか?

あいにく俺は浮気や不倫ができる甲斐性なんか皆無だぞ!


「さすがに個人情報の塊なのでそれはちょっと」


我ながら無難な回答だ


「じゃあODRを起動してから見せてください」


くっそ!完全に黒と思ってやがる!


「あまりキャラとか見せたくないので」


「見せてください」


「ですか「見せて」」


だから、何なんだよそのプレッシャーは!?

年下だろ!!

いや、待てよ・・・

アプリを削除すれば!!


「アプリ消したらわかってるよね?」


詰んだな・・・

俺はすべてを諦め白状することにした


「多分不知火さんが想像している通りですよ」


俺がそういうと不知火さんの顔が真っ赤になった

なぜだ?


「じ、じゃあ【ソウ】が鷹峰さんなの!?」


「そうだよ」


あ、いや親父ギャグを言ったつもりではないよ


「そ、そうなんだ」


不知火さんも自身が放った親父ギャグには気づいていないようだ

下を向き俯いている不知火さんをしばし鑑賞していると

おもむろに立ち上がった


「リビング行こう」


「・・・私もですか?」


「うん」


拒否権はないのだろう

俺は不知火さんの後に続いて鬼がいる部屋へと足を運んだ・・・


お読みいただいて誠にありがとうございます。

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