第三話 異動の理由と人探し
ここまで女性キャラが出てこないとは・・・・
次話で出てきますのでお付き合いください・・・
「君を選んだ理由だが、、、、」
俺はごくりとつばを飲み込んだ
「その圧倒的なコミュニケーション能力の高さだ。この会社で君のことを知らない社員はほぼいないと言ってもいい」
いやいやいや
そこまでではないだろう
まぁ、仕事の都合上、円滑に仕事進めるために様々な部署に顔を出して、
その部署の人たちとよく話すけど・・・
それも、時任先輩の教えだからな・・・
「多分君は気づいていないだろうが、あそこまで他部署と直接的にかかわるのは時任君と君くらいなもんだよ。しかも、前から同じ部署だったかのように話すのはね。私も他部署の人間であんな気軽にジュースをおごるのは君と時任君くらいだよ笑。」
さすが先輩だ
「で、だ、そのコミュ力があれば彼女たちともスムーズに交渉できるんじゃないかなと思ってね」
ふむ・・・
まぁ一理なくもないのか・・・?
「質問がいくつかありますがよろしいでしょうか?」
富倉さんが頷く
「まず、管理人業務ですが給与は支給されるんでしょうか?」
「されない。便宜上、管理人と呼んでいるがようは同じ家に住んでもらうだけだからね。もちろんそこに住むうえでやってもらうことはあるだろうが、強制労働はないよ。」
「承知しました。では、先ほど管理人に関しては人事課の社員が探すと仰っていましたが、必ずしも私がしなければならないと言わけではないということですよね?」
「その通りだけど、たぶん公募しても誰も出てこないと思うよ。」
「なぜですか?」
「まず正社員が絶対条件。次に新入社員は対象外。そして、現時点での2年目以降で対象となるのが君を入れて5名しかいないからね。知っての通りこの会社は女性が多い。したがって、みんな社内で彼女を作るのが早いんだよ。まぁ、君はいないみたいだけど」
なんだよそのニヤリとした顔は!
人の良さそうな笑顔でさらっと毒を吐きやがって!
ちくしょう!事実だけど!
パワハラで訴えてやろうか!
「では私を含め5名ともがそれを拒否した場合どうなるんですか?」
「・・・あまりそのルートは通って欲しくないが、万が一そうなったら、そのことを彼女たちへ説明してもらうことになる。その場合、最悪彼女たちが退職する恐れがある。そうなったらうちの会社とって大きな損失となる。将来的に会社をたたむくらいのね・・・」
まぁそうだろう
中身があれでもエースと言われる人物たちだ
彼女たちがいかに凄いのかは俺でも知っているからな
イラスト・音楽・脚本・システム
ゲームを作るうえで重要なファクターで類稀なる才能と実力をもった4人だからな・・・
「では、最後に、、、元会長のお孫さんが住んでいるというのは本当ですか?」
「・・・事実だ・・・・」
まじかよ・・・
「とりあえず状況などは把握しました。さしあたって、まずはその5名にあたってみます。期限は今月中でよかったですか?」
「できれば2週間後までにしてほしい」
早くないか!?
しかし、俺は力なく頷く事しかできなかった・・・
所詮サラリーマンだからね・・・
営業部に戻ってきた俺は昼休憩も取らず取引先への引き継ぎ電話を速攻で終わらせた
まぁ、ほぼ全部、時任先輩に丸投げだが・・・
「聡、お前どうするんだ?」
このどうするんだは退職も含めて聞いているんだろう。
「とりあえずできる限りのことはやるつもりです。それでもどうにもならないならその時考えます」
「まぁ、どうにもならなければ俺に言え。どんな手を使ってでもお前を営業部に戻してやる」
俺が女だったら確実に抱かれてるな
「先輩のお手を煩わせないよう最善を尽くします」
先輩と笑いあいながら俺は荷物を持って人事課へ向かった
「もういいのか?」
「基本時任さんと回ってたとこがほとんどでしたから。時任さんに引き継ぐって言ったら2つ返事でしたよ」
だいぶ引き留めてくれた取引先もあったけどこればっかりはね・・・
「とりあえずまだ時間があるので早速5名にあたってきます」
「幸運を祈る」
俺は一礼して戦場を向かった・・・
定時をちょっと過ぎた頃、新しく人事課の一員となった社員の死体がデスクに転がっていた
全敗かよ・・・
しかも全員瞬殺で断ってくるとは・・・
「だから言っただろう?少なくともあの4名ではシェアハウスに1週間も持たないと思うよ」
「それは思いましたが・・・」
そう
あの4名全員に共通してたのがでネトゲ廃人であるということだ
「そんなネトゲがやりいくい環境に住みたくない」と全員が同じ理由だった
しょうがない、こうなった以上住民たちに説明するしかあるまい
「明日、シェアハウスの皆さんと話をしてこようと思います」
「君が管理人として住むことかい?」
そんなわけはない
「いえ、このままだと誰も管理人にならないのでどうするのかと」
「待て待て待て!君が住んでくれるんじゃないのかい?」
「そんなわけないじゃないですか!私は自ら精神を破壊されに行くほど自殺願望はありません。まず、話し合いをして妥協点を見出します。それすらないなら・・・」
「ないなら・・・?」
「私が退職するしかないですね・・・」
富倉さんが嘘だろ?という顔をして頭を抱えだした
頭を抱えたいのはこっちなんだが・・・
とりあえず、管理人の件で話し合いをしたいので各々の予定を知りたい旨のメールを送ってその日は退社した
お読みいただいて誠にありがとうございます。
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