第十四話 ライバル出現!?
焼き鳥屋 火喰い酉
俺と先輩が偶然見つけた隠れ家的飲み屋だ
多いときは週一、少なくとも二週間に一回は行っている所謂常連だ
家族でやっているお店でカウンター五席、4人掛けテーブル2つの小さなお店だ
値段は高くもなく安くもないが、とにかく美味い
そして何より店の雰囲気がよい
無骨な親父さんとかわいい奥さん
そして、とびきりかわいい娘さん
ほんと親父さんに似なくてよかったなって思う
まぁ、娘さんと言っても俺より年上なんだけどな
「いらっしゃ〜い」
ふわふわとした笑顔で奥さんが出迎えてくれる
挨拶もそこそこに先輩とカウンターに座りとりあえずオススメ盛り合わせと飲み物を注文する
とりあえず乾杯だ
「「お疲れ(様です)!」」
かーっ!!うめぇ!これの為に働いてるって思える!
「毎回思うがお前はなんでそこまでコーラをそんな美味そうに飲めるんだ」
「いや、美味いでしょ」
そう。俺は基本酒を飲まない。飲めないのではない。飲まないのだ
理由は単純でおいしいと思わないからだ
しこたま飲んだこともあるが酔ったことがないのでおそらく酒には強いんだと思う
「んで、およそ一ヶ月たったがどうだ?」
「そうですね・・・正直、思ったよりは何とかなってますね」
「そうか。それならよかった」
「まぁ、最初の条件なら即やめてましたけどねw」
「あの条件ならそうだろうなw」
お互いの近況を話していると看板娘が料理を持ってきた
「はい。焼き鳥盛り合わせです。常連さんのお二人には一本サービスです!」
愛想のよい笑顔で料理を持ってきてくれたのはここの看板娘
丹羽京香さんだ
京香さんは年が二つ上である特徴を持っている
それは・・・・
圧倒的な男運の無さだ
通算三度の婚約破棄をされてる筋金入りの運の無さだ
本人も三度目で自覚しもう結婚は諦めたとぼやいてるのを見たことがある
「今日のおススメはセセリです!聡さん好きでしたよね?」
さすが看板娘。俺の好みを覚えている
「そうですね。多分おかわりすると思います」
嬉しそうな顔をしてお待ちしてますねと言うとカウンターで仕込みを始めた
ちなみに現在俺たち以外の客はいない
ここが混みだすのはいつも22時以降だ
俺たちはいつも19時~20時頃に来店するのでいつもほぼ貸し切り状態だ
なので、たまに京香さんも一緒にご飯を食べたりもする
もちろん、京香さんは賄だが
すると珍しく店のドアが開かれた
「いらっしゃいませ!」
京香さんが元気よく挨拶をして招いたお客様を見て俺は驚愕した
そう、ドアの向こうにシェアハウスの住人がいたのだ
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