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秋の桜子詩集

もの言う花びら

作者: 秋の桜子

 いじわるわるくち 聞いたらこころに ささるのよ。


 さわると ヒリヒリ やけどのように 痛い イラクサみたいに いたいのよ。



 いじめっこ いじめっこ いつからあなたは いじめっこ?



 みんなこの世に おぎぁーと 産まれたときは 無垢な きらきら瞳で かわいいお口は お花の花びら


 あー うー うくんうく あーあ うー うくんうく


 甘いミルクの香りする ふわなおこえで お外へはなつ音は 天使の音色


 まんま だっこ まま ぱあぱ かたこと言葉 少しすこし 覚えていく かわいいお口



 いじめっこ いじめっこ あなたはいつから いじめっこ?



 おはよう こんにちは おやすみなさい いただきます ごちそうさま


 ありがとう ごめんなさい いってきます いってらっしゃい ただいま おかえりなさい


 ひとつ 一つ 覚えていって お外の世界に ほかのみんなの 世界にでるみんな。



 いじめっこ いじめっこ あなたはいつからいじめっこ?



 おうたを覚えて お絵かき覚えて おゆうぎ覚えて かけっこ覚えて


 つぎに いちにいさんと数おぼえ あいうえおー 文字おぼえ 色々 たくさんおぼえる みんな


 とっても 忙しい まいにち過ぎ行く時の中


 どこでおぼえる? だれかに言われる?悲しい言葉 こころにささる とげとげ言葉。


 きっと さいしょに言われた時に いたくて 痛くて かなしくて さみしくて


 それで他のだれかに はかないと きみのこころが シャボン玉みたいに ぱちんと 弾けて 散ってしまいそうに なってたんだね。


 きっと きっと そんなこと 言いたく なかったね トゲトゲ言葉は 言葉にすると 自分のこころも ヒリヒリ するから 悲しいことば。



 いじわるわるくち 聞いたらこころに ささるのよ。


 さわると ヒリヒリ やけどのように 痛い イラクサみたいに いたいのよ。



 だから あまく やさしい あたたかい トゲトゲ とろかす 言葉を 言おう。


 みんなの お口は 花びらだから 可愛い かわいい もの言う花びら


 やさしい 天使のお声をはなつ 物言う花びら。みなで まもって いきたいな。















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― 新着の感想 ―
[良い点] 繰り返されるいじめっこの立場に対する真摯な眼差しが根底にあり、いじめっこも救おうという姿勢が良かったです。 いじめっこも悪い言葉を言われて覚えちゃったんですよね。
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