やんちゃな泥棒猫の観察記
小説ではありません。家で捕獲した野良猫ちゃんの観察記です。
最初だけ、ちょっとだけ血の話や虫の話があります。苦手な方は、ご注意下さい。
リアルタイム系ホノボノ目指してます。
乱文ですが、読んでみて下さい。
出会いと闘い PM10:20
カリカリと、玄関から猫餌を食べる音がする。
あれっ!家のにゃんこ先生(縞柄ミックスちゃん1歳6か月 タマタマ取済
み男の子 6kg)は足元で寝てるぞ?
不思議に思い、こっそりと玄関に行き電気をつける。
ちっちゃい猫がにゃんこ先生の茶碗から、一心不乱に猫餌を食べていた。
「君は誰かな?」
話しかけたら、ビクッと反応して、振り向きもせずに、ちいさい声でシャー
って言いながら、玄関からダッシュで出て行った。
うちのにゃんこ先生も寝室からついてきていたが、おっとりと、その後を追
った。
あまり熱心には追っかけて行かないで、すぐに帰ってきた。
相手が、小さかったせいか特に怒ったような感じではなく、やれやれって感
じだった。
最近、夜中の猫餌の減り具合が多かったから、もしかして、今までもにゃん
こ先生公認で、食べていたのかも?
ただ、猫餌もタダではないので、玄関閉めて(普段は、夜間も引き戸式の玄
関を、15センチ程度開けて、にゃんこ先生の通り道にしている)寝るべ〜と
思ったが。
が、いたずら心で、次にタダ飯食べに来たら、捕獲して観察してみようと、
つい思ってしまった。
15分くらいしたら、また、カリカリと猫餌を食べる音がした。
来たなぁ〜ってニヤリと心の中でニヒルに笑い、捕獲へと向けて行動する。
今度は、さらにこっそりと、玄関横の部屋からいったん外に出て、まずは退
路をふさぐために外から玄関を閉めた。
もちろん音がしないようにね。
そのあと、部屋に戻り、玄関に行って電気をつけた。
ちっちゃい猫は、さっきと同じようにシャーって小さく言ってから、玄関の
戸口に突進して行った。
でも、玄関は閉まっているから出られない!
よっしゃあ!捕獲だ〜と思って距離を詰めた。
身体の脇から玄関横の仏壇の部屋に逃げられた。
小さいだけあってすばしっこい事、部屋中走り回った。
仏壇の中を駆けあがった時には、ご先祖様ごめんなさいって、一瞬冷や汗が
出た。
何とか、部屋のコーナーのテレビ裏に追い込んだけど。
出てこない!
見えているんだが出てこようとしない!
意を決して、両手を突っ込んだ。
そう、素手で。
フギャーっとの声とともに、両手に柔らかな感触。
右手は、首根っこのちょっと下あたりをつかんだようだ。
ヨシ、そのまま引きずり出そう。
でも、敵は相当パニック状態になっているようで、つかまえた手に全力で攻
撃を仕掛けてきた。
柔らかな身体を駆使して、首を直角以上に曲げて、右手親指の付け根に噛み
付きやがった。
あ痛た〜!!
そう、サイズは小さくても猫科の野生生物!サイズは小さくても虎と同系列。
むっちゃ牙が、手の肉に食い込んできた。
それとともに、胴体腹側をつかんだ左手は、前足と後足の爪でバリバリやら
れている。
つい痛みに右手を放して手前に引いたら、食い込んだ牙に連れられて、本体
も一緒に引きずりだしていた。
その後も、テレビ裏に逃げ込もうとする猛獣との戦いはつづいた。
でも何とか勝利した。
何とかタオルにくるんで、家猫のにゃんこ先生ご用達、移動用ゲージの中に
押し込めることができた。というか放り込んだ。
つかんで持ち上げた感触としては、かなり軽い。
にゃんこ先生は、家に来た時に6か月だったから結構デカかったけど、この
子はかなり小さいのかな?それとも、栄養がいってなくて小さいのかな?
ホッと一息ついて、自分の両手を見る。けっこう血だらけだ。
右手の親指の付け根、二の腕、左手の小指の付け根、親指の内側、手の甲と
噛み傷、ひっかき傷があちこち点在していた。
特に、右手親指の付け根、左手小指の付け根の噛み跡がひどく、血がだらだ
ら出ていた。
猫ちゃんにやられた傷は、ソッコーで洗わないと化膿する。
特に野良ちゃんは雑菌の塊だから、時間との戦いだ。
急いで洗面所で血を流して、傷口を絞ってさらに血を出す。
洗面台が赤く染まった。
消毒液は、品切れ状態だったため、洗面所にあった喉うがい用のイソジンガ
ーグルで応急に消毒する。
うん、よく沁みる。
※良い子は真似しないようにね!注意書きにもうがい以外に使用しないよう
にって書いてあるからね!※
血が止まらないから、とりあえず、タオルを手に巻いて、深夜営業のドラッ
クストアに行って、カットバンと消毒液を買ってくる。
餌泥棒を捕獲しようとして、餌以上の出費をしてしまった。
帰って、傷を消毒して三か所に絆創膏を貼りつける。
夜中に1人で何やっているんだか。トホホ・・・
にゃんこ先生が寝室の定位置で、あきれたような感じでこっちを見てる。
にゃんこ先生は、デカい奴には突っ込んでいくくせに、ちいさい子相手だと
闘志が出ないようだ。
この間は、デカい奴と喧嘩して、噛まれた傷が膿んで、病院連れて行って五
千円近くしたんだけど。
気が付けば、日付が変わっていた。
ちっちゃい猫を放り込んだ、移動用ゲージは、にゃんこ先生ご用達のため結
構大きい。
中には、クッションとおしっこシートも入れてあるから、今夜はそのまま放
置して寝ることにした。
明日、にゃんこ先生が若い頃に使ったゲージを出して、それに移してちっち
ゃい猫ちゃんを観察してみよう。
ちなみに、今日の捕物では、顔とかぜんぜん拝めなかった。
ただ黒っぽい猫ちゃんだとしか分からなかった。
初めての投稿で初作品です。分からないこと、間違いの指導などよろしくお願いいたします。