別れの唄。
明け方の影は
意味もなくたたずんで
浮かぶ月と共に消える
永遠だと思った時間の
終わりが近づいている
髪を切ったあの人の
銀色の瞳が好きで
苦しくても側にいた
消したくても消せないものが
この世にはある
寂れた細い月
慎重に愛したはずなのに
全てはここまでだった
せがんでも帰ってこない
それが答えだから
楽しかった幸せだった
稚拙でわがままな私は
燕になっても良かった
手遅れだと知りながら
どこまでも沈んでいく
何度も何度も傷ついて
二度も三度も傷つけた
ぬくもりを忘れては求めて
眠りに落ちる直前は
脳みそがあなたの名を呼ぶ
裸の心を愛して
病的なまでに愛して
不毛でも透きとおっていた
別々に生きていくとしても
ほろりと思い出すでしょう
また明日は言えず
見上げれば月は消えた
無意味だったのだろうか
めのう色の私が
もらったものすべては
優しかった人
雪がやんでもこの声は
弱く弱くあなたを呼ぶの。
燕は親の死に目に駆けつけず身支度をしてゆっくりと出かけ、着いた頃には親が死んでいたので、神様が罰として虫を食べるようにし、着の身着のまま駆けつけた姉の雀には、褒美として米を食べて良いとしたそうです。
罰を受けても良いくらい盲目になっている、という意味で本文に燕の語句を入れました。