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初めてのダンジョン

 秀雄は兎をいつもどおり依頼主であるギルドマスター(ドラゴン)に届けた。そんなに儲かるわけではないが、秀雄自身兎狩りでもどんどん強くなっているのを実感できるのでそんなに焦りはない。

「ギルドマスター。いつもの持ってきました」

 中央テーブルで酒を飲んで酔っ払っていたザードさんが答えた。

「僕のこともっとフレンドリーにザードさんって呼んでくれてもいいんだよ?」

 秀雄はギルドに持ち込み用リュックの中から兎を取り出してギルドマスターに渡した。

「ところでザードさん。どうやって魔法を覚えたらいいんでしょうか」

 秀雄が現在使える魔法は『髪の毛は友達』とタイムの二種類だ。うち、『髪の毛は友達』の魔法は非戦闘用だ。もうちょっとこっちの世界に馴染んだらこれを使って小銭稼ぎでもしようかと秀雄は考えている。

 タイムの魔法はマジックオーブを使用して入手した魔法だ。確かレア魔法と表示されていたと思う。問題はその説明文にあるランダム性という箇所だ。

 マジックオーブはもしかしたらレアアイテムで、非常に入手しにくいのかもしれないし、それとも量産されていて簡単に入手できるのかもしれない。その辺の事情は未だに秀雄は理解していなかったのだ。秀雄はギルドメンバーから嫌われているわけではないが、話かけられていないし(格下に絡むのはギルドマスターのお達しにより難しい)、秀雄の性格からして頼るのも難しい。したがって一番話をしているのがギルドマスターなのでこうして質問しているというわけだ。


「うーん。魔法ねぇ。『兎狩り』は戦士系のジョブだと思ったんだけど。まあいいよ。いつも兎集めで世話になっているし、それくらいならタダで教えてあげる。代わりに僕は今日兎10匹くらい食べたい気分なんだけどな」

 わかってますよお代官様とばかりに10匹の兎をギルドマスターの前に積み上げた。教える前に兎ね、と言われたので秀雄から受け取った兎をいつものようにドラゴンに戻ってぼりぼりと美味しく貪っている。

 それを黙って見守る秀雄。もう何度も見ているので最近は驚きもない。

「あれ? この兎……オーブが入っているね」

 ギルドマスターはペッと涎と血塗れの紫の球を吐き出した。床にコロコロと紫の物体が転がった。秀雄も似たような物体を見たことがある。この世界に初めて来たときに使ったアイテム。オーブだ。若干色が違うが。

「それはヒデオが使うといい。僕には不要のものだからね。それは察知のオーブだよ」

 僕はそのスキル持っているからいらないよ。とドラゴンは続ける。秀雄は涎まみれの紫の球を拾ってドラゴンを見上げた。

 察知のオーブ×1を手に入れたと視界に表示された。

「角兎がごく稀に体内で生成するオーブは2種類ある。一つ目はスピードオーブ。2つ目は察知のオーブ。こっちは上がるSPも微弱だし、いらない。スピードオーブなら僕も欲しかったけどね」

 そう告げるとザードはドラゴンモードから人型モードに戻った。

 周囲もざわざわとし始める。この中で察知の技能を持っていない人もいるのだろう。若干羨ましそうに秀雄を見ているおっさんもいた。まあ秀雄自体30過ぎなのでおっさんだったりするのだが。

「ん? どうしたの? さっさと使いなよ。そんなにぼーっとしていると誰かに取られちゃうよ」

 そういうってザードは辺りを見回した。サッと目をそらす他の冒険者。

 秀雄はその隙にさっさとオーブを使用することに決めた。


 察知のオーブを使用した。

 察知の技能を習得した! 最大SPが1上昇した!


 察知

 半径1メートルの範囲にいる気配を感じ取る。


 たった1メートル。秀雄はがっかりした。どうやって役に立たせるのか。技能を習熟することによって貧乏ゆすりですら強力になったのだし、察知もこれからこれから、と秀雄は思い直した。

「ザードさん、ありがとうございます」

「あ、そう? いやいやいいんだよ。こっちこそ『兎狩り』には世話になっているんだし。無事察知の技能も習得できたようだし、魔法の話をしよう」

 ザードは椅子に腰かけた。

「ま、あんまり長くはならないように説明するよ。魔法はね、技能と一緒でオーブを使えば覚えられる。火の矢のオーブだとか、鋼球のオーブだとか、まあそれの名を冠したオーブを使えば魔法を覚えられる。技能も同じだね。察知とか跳躍とかいろいろあるよ」

「その、オーブはどこで手に入るんですか?」

 これは大事な話だ。魔法や技能を入手するにはオーブを使用する。だったらオーブの入手手段は非常に重要な情報だ。

「ふふふ。まあそこらの店屋には売っていないからね。基本的には王都にある魔法屋でオーブを購入するしかないよ。我が国では王のお膝元でしか魔法は販売できない。許可制だしね。技能系のオーブは魔物を狩ることで得られる。まあそれは魔法も同じだけど」

 ふむふむ、と秀雄は考え込んだ。魔法は王都に行けば手に入る。しかし、王都にいかなければ手に入らない。この街を離れて旅をするにはまだまだ時間がかかりそうだし、魔法はもう少し後で覚えようと秀雄は決めた。技能に関しては魔物を狩って手に入れるしかないようだ。だったらこの周辺で狩りをして技能系のオーブを集めるのも一つの手かもしれない。

「そうだ。スキルオーブとかマジックオーブっていうのを耳にはさんだんですが、それも同じですか?」

「ふーん。それを知っているとは。スキルオーブやマジックオーブはレア中のレアだよ。ダンジョンのボス格モンスターをひたすら殺して得るしかない。基本的にはみんな欲しがっているから入手は困難だよ。それにしてスキルオーブやマジックオーブを知っているとは。一体どこでそれを知ったんだい?」

 しまった。つい聞いてしまったが一般人はそんな存在を知らないくらい貴重なものだったのか! 秀雄は固まってしまった。

「ああ、いいよいいよ。どうせどっかのハイランク冒険者の噂話だろうし」

 そう言ってギルドマスターは深く突っ込んでこなかった。秀雄は安堵のため息をこっそり漏らした。

「こんな感じで1つ目の方法はオーブを使うこと。もうひとつは有名だからわかると思うけど」

「職業のレベルアップですね」

 一か月以上もこの世界で暮らしてきた秀雄は大体そうなんじゃないかと気づいていた。もともと魔法を覚えるのはレベルアップ時というのはかなりのゲームの定番だったしこれは非常に納得のいくものだった。

「そうそれ。まあ職業に応じて魔法もさまざまさ。レベルアップに励めばそのうち1つや2つ魔法を覚えると思うよ」

 こんな感じで良かった? とザードが秀雄を見たので、秀雄は頷いた。

「あ、それとね。今度から兎を狩ったら心臓と頭をナイフで突き刺してみるといい。オーブが入っていることがたまにあるからね」

 そういってザードはひらひらと手を振った。もう解説は終わりという合図だ。秀雄は頭を下げて冒険者ギルドを後にした。


 秀雄の目的はこの世界を楽しむことだ。地球よりもずっと馴染みのあるファンタジーの世界で一旗あげたい。ドキドキワクワクするような冒険をし、旨いものを沢山食べ、いろんな国に行ってみたい。それよりも大事なのは猫耳メイドを確保することだったが。

 秀雄はいつも通り街の衛兵に挨拶をして狩り場にやってきた。ひとまずは察知の技能の練習だ。半径1メートルだから秀雄は全然気配を捕えることができない。集中して技能を使いながら辺りを探索する。十分ほど歩くと背筋にゾクッと気配を感じて辺りを見回した。草原の中に、蟻でも兎でもない。巨大なバッタが隠れていた。この辺りいるレアモンスターでジャイアントバッタとそのまんまな呼ばれ方をしている。気配をいつも殺しているし、臆病で逃げるのも早い。だが秀雄にまだ気づいていないのか、背を向けている。この一カ月で見たのは初めてだったりする。バッタを狩る初めてのチャンスだ。

 秀雄は何にもないように装いながら、貧乏ゆすりを開始。

 貧乏ゆすりは立ったままでもオーケーなので、右足を小刻みに振動させる。

 大地がぐらぐらと揺れる。

 バッタもこてん、と転んでしまった。立ち上がろうとするが、その度にこてん、と転んでしまう。

 そしていつもの狩りと同じように見えた腹をスピアで念入りに突き刺した。

 緑色の体液がスピアの刃を濡らす。こつん、と変な手応えを得たのでこれはもしや、とスピアからナイフに持ち替えてバッタの腹を掻っ捌いた。

 

 跳躍のオーブ×1を手に入れた。


 跳躍のオーブを使用した。

 跳躍の技能を習得した! 最大SPが1上昇した!


 跳躍

 高さ1メートル幅の跳躍が可能。消費SP1


 これはすごい。地球で1メートルなんて跳んだ覚えのない秀雄には衝撃的な技能だった。試しにその場で思いっきり跳んでみると、確かにあり得ない高さまで秀雄はジャンプすることができたのだった。

「しかしすごい幸運だったな。いきなり一匹目からオーブをゲットできるだなんて」

 兎とは確率が違うんだろうか。それとレアモンスターだからだろうか。と秀雄はいろいろ可能性を検討した。しかし決め手はないので放置することにした。兎を手土産にまたザードに聞いてもいいだろう。バッタを袋に放り込んで狩りを続けた。


 狩りの成果 兎30匹 蟻10匹 狼17匹 猪3匹


 狼の群れに遭遇したときは死を覚悟した秀雄だったが、困ったときの貧乏ゆすりで事なきを得た。狼が威嚇して跳びかかってくる前に、鬼気迫る表情で貧乏ゆすりを始めたのである。貧乏ゆすりが効果を発揮する前に襲ってきた狼についてはタイムで硬直させ、地面に叩き落とす。終わってみれば全員腹を見せて転がっているところにスピアで一撃死を与える簡単な作業だった。

 狼を全滅させたところでレベルが2つ上がった。レベル18に上がったらそのままレベル19になった。レベル18は素数じゃないからスキップしてレベル19だ。

LV:19/100 職業:ニート

 経験値:0P

 次のレベルまで:1082P

 HP:90/101

 MP:107/107

 SP:88/96

 筋力:51

 体力:63

 早さ:35

 賢さ:31 

 幸運:14

 魔力:48


 補正:なし

 魔法:『髪の毛は友達』 タイムL4

 技能:台バン 床ドン 壁ドン 貧乏ゆすりL9 高速移動 自動LVUP(素数)察知 跳躍


 強化ポイント18




 現在のところ、秀雄は何度か死骸を突き刺してオーブがないか調査している最中である。必ずあるとは限らないのが厄介なところだ。

 袋に詰め込んでおいた死体も一度全部出して入念にチェックしたがオーブはないようだ。

 やはりオーブは一朝一夕で手に入る代物ではないのだろう。


「しょうがない。まあ根気よく続けるしかないな」


 秀雄は溜息とともに鍛練を開始するのであった。

 最近は貧乏ゆすりの練習しかしていないが、街を眺めながら気になっていたことがある。街をぐるりと囲む壁。魔物や侵入者を拒む『壁』だ。


「壁ドン……練習できるかも」


 秀雄は街の防壁の近くにまでよって壁を見上げた。何度も行き来しているからわかるのだが、相当に分厚い壁だ。そして高い。おそらく8メートルはあるだろう。


「拳だと痛そうだから、まずは張り手だな」


 秀雄は壁を思いっきり張り手で叩いた。ぺちん、とした音しか響かない。

「ふぅ、効果は……ないな」

 ステータスを確認するとSPは1減っている。壁ドンは発動したようだが、壁を振動させるだけのパワーがなかったのだろう。しかし技能が発動しているということは習熟可能ということだ。秀雄はいっちょやるか、と呟いて張り手をする作業を繰り返した。


 次の日の昼過ぎ。

 秀雄は街の防壁の前で、パン、と拳で掌を叩いた。

 やる気十分である。兎を既に40匹、狼を10匹、猪を5匹、蟻を30匹狩っている。察知のレベルが3(効果範囲9メートル)に上がり、森の中でも効率的に魔物を狩れるようになったお陰だ。勿論貧乏ゆすりがなければ苦戦していたかもしれないが。

 ドン、と衝撃を防壁に伝える。余ったSPを使って防壁をひたすら叩く。叩く。叩く。叩く。叩く。叩く。叩く。叩く。

 SPは1分程で1回復する。何度も何度も繰り返し叩く。ぴんぴろりん♪というレベルアップ音が聞こえる度、音の威力が上がっていく。

 貧乏ゆすりよりレベルアップが明らかに早い。秀雄は調子に乗って日が暮れるまで防壁を叩き続けた。


 さらに翌日。朝早く狩りに出かけようとすると、門番の兵士に声をかけられる。

「おい。そこのお前。昨日も狩りに出ていたな。街のそばで変な魔物いなかったか?」

「えっ? すみません、わからないです」

「おう。それならいいんだ。昨日防壁に強い当たりを食らわす魔物がいてな。ドンドンドンドン五月蠅いから退治してくれって話が出ているんだ。それに途中から明らかに激突の音が強くなって最後にはこの門まで響いてくるほどだ。今日あたり冒険者ギルドのギルドマスターが様子を見に出かけるって話だ。高レベルの魔物かもしれん。お前も気をつけろよ」

「それはどうも御親切に。ありがとうございます」

 顔を引き攣らせながら礼を述べる秀雄。ギルドマスター出現か。これは困ったな。と思いながら秀雄はどこで壁ドンを練習しようか、と思いながら門を潜るのであった。

 

「よし。これで50匹。順調に察知のレベルも上がってるな」

 秀雄は兎を半日で50匹狩れる腕前に成長していた。既に危なげもなく狩るその腕前はいっぱしのハンターのそれだ。


 察知レベル5

 効果範囲25メートル


 壁ドンレベル8

 壁に強い衝撃波を伝えて威嚇する。


 正直衝撃波とかニートの技能じゃないだろう。効果はまだまだ微妙だが。と思いながら技能を確認した秀雄。壁ドンは昨日ずっと練習していたのでレベルがすぐに上がった。貧乏ゆすりのレベルを抜く日も近いかもしれない。その為の練習場所をどこかで確保しなくてはいけないのが難点ではあるが。ギルドマスターのドラゴンに勘違いで襲われたくはない。


「ええっと。準備運動も終わったしそろそろ遺跡に行ってみようかな」


スピアの血糊を兎の毛皮で拭い、秀雄は街の北へと目を向けた。高速移動の技能を駆使して北へ移動する。


 テヘラー遺跡。


 神話の時代に作られた町テヘラー。神龍を祭っていた住民は既に滅んだか何処かに移って行ったのか。間違いないのはここは既に廃墟であり、魔物の住処であり、秀雄にとっては未知のダンジョンだということだ。

 噴水がちろちろと切れ目なく清水を吐き出し続ける。その周りには苔むした巨大な龍の石像が立ち並ぶ。

 足場は悪くない。ところどころ崩れ落ちた柱が道を塞いでいるが、通れないほどではないし、しっかりとした石畳は風雨に何年も晒されていても未だ摩耗している様子がない。

 建物は白い円錐状だ。どういう構造をしているのかわかったものではないが、何せファンタジー。細かいことを気にしてはいけないだろう。

 ギルドマスターであるザードによるとこの辺のモンスターが狩れるようになったら初心者卒業らしい。ザード情報によると、注意すべきは影の大蛇。体長は優に10メートルに及ぶ蛇型の魔物だ。物陰に隠れていて、隙を見せた冒険者の後ろや頭上から忍び寄り、巻きついて骨を砕く。注意しなければならないのは影隠れという技能を持っていることだ。影に潜んで視覚情報を限りなく希薄にする。気配を感じ取る技能がないと本当に危険だからソロで行くのはお勧めできないとのことだ。

 しかし秀雄は察知の技能を手に入れた。したがってソロ狩りもできるだろうとザードも言っていた。

「反応は……3時の方向に3体。気配は未だに覚えがない。7時の方向はやや反応が弱々しい。この気配は、人間……?」

 どちらに行くか迷った末、7時の方向へ進むことにした。

 弱った魔物だったらその場で仕留めて経験値にすればいいし、人間だったら助けて恩を売る。そういった打算もある。

 建物に入り、階段を上る。階段は石造りで安定していた。建物は日差しが差し込んできており視界は良好だ。

 二階の扉は既に木製だったのか存在しない。お陰で見通しが良くなっている。逆にいえばこちらもすぐに発見されてしまうということでもあるが。

 気配を辿って階段を昇って左側にある部屋へと入った。

 部屋の中にはなにもない。

 おかしいな、と思って丹念に気配を辿る。

 すると確かに壁際に気配がひとつ。よく目を凝らすとちょうど影に隠れるように座り込んだ女の子?を見つけた。構えていたスピアを下げた。スピアの先を向けないように斜めにする。

「……こんにちは?」

 女の子?はぐったりとして反応がない。

 顔を見ると真っ青だ。

「うわ……」

 思わず秀雄は声を漏らした。酷い噛み傷が肩に残っている。これはいつも狩っている狼よりもさらに歯形が大きい。ザード情報と照合すると風狼の可能性が高い。

風狼は低位の風魔法を使う。知能に優れ、加速の魔法を使ったときの風狼とは必ず二人以上で立ち向かうべきだという話も聞いていた。

「いや、そんなことよりまずは手当てをしなきゃ」

 風狼の牙には毒はない。毒消しはいらないだろう。それから血止めの薬を塗る。そして造血丸はポーションで飲ませる。

 ポーションが効いたのか傷口がじわじわと塞がっていく。本当にファンタジーだなぁと秀雄は呆れたような驚いたような目で傷口を見ていた。

 これでひとまずは安心である。女の子は黒い髪に黒い耳がぴょこんと生えていた。

 いわゆる獣耳である。その中でもこの形状は根強い人気のある……猫耳である!!

「ウヒャッ。ブヒッ。ブヒヒヒヒヒッ。デュッフフフフフッフフッ」

 気絶している女の子?以外誰もいないとはいえ、人前でしようものなら周りがドン引きするくらいの勢いで怪しい笑みを浮かべる秀雄。

 最近まともになっているように見えるとはいえ、生粋のオタクである。

 どうやら彼に猫耳は刺激が強すぎたようだった。

「ハァッ! ハァッ! 猫耳! 猫耳! 夢にまで見た生猫耳! さ、触ってナデナデもふもふしたい……!」

 鼻息を荒くする秀雄。

 そして相手は一見して十代の女の子である。

 完全に変質者である。

 というより犯罪者といった方が似合っているかもしれない。

 そして秀雄がスピアを持っていない方の手を女の子?の頭に伸ばした瞬間、女の子?がぱちりと目を開けて。


「イヤアアアアアアアアアッ!」


 絶叫した。



 

 

ついに出てきたネコミミ! 正直イヌミミと迷いました。イヌミミも要望があればワンチャンス!

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