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音にのせて  作者: 枝豆
3/15

出会い

私は、吹奏楽部に入部した。

私は、あの音に惹かれて入部したのだが、楽器一つ一つに特徴があることが分かった。

一番最初に目がいったのは、太鼓やシンバル、ドラムが並ぶ打楽器軍団。

(正式にはパーカッションというらしい。)

一番場所をとっていて、一番音が大きかった。パーカッションとひとくくりにできないほど、いろんな楽器があり、いろんな音が響いていた。

でも、私が感じたあの音の響きは、ここにはなかった。

トランペット、クラリネット、フルート、チューバ、ユーフォ、ホルン、いろんな楽器を触らせてくれた。音も聴かせてくれた。しかし、私が感じたあの音はなかった。

私は、まだ吹いていない楽器を見渡した。トロンボーン、ピッコロ、サックス。私はなんとなく、サックスを手に取った。

吹いてもらったその音といったら、なんて艶やかで、妖しい雰囲気を、音から感じる。でも、それだけじゃなく木管楽器独特の、温かくも感じる。私は思った。

「この楽器だ。あの音は。」と。


でも、いくら私がこの楽器をしたいからといって、自分で決めることはできない。

先輩たちの意見を聞き、先生が決める。私たちの意見も聞いてもらえるが、優先されるのは、

先輩たちの意見。先生の意見。


私は、願う。あの楽器が吹きたい。絶対に。


そして、自分の楽器が発表される時がきた。

「幸村さち、アルトサックス。」

思わず叫んでしまった。

思わず泣いてしまった。


思わず涙した。「たった、こんだけのことなのに」と、人はいうかもしれない。

私には、「それだけ」ではなかった。


これが、私とサックスの出会い。

私の、一生の友だちとの出会い。。。。

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