後奏
コンクールまで後数日。
私たちは、死ぬ気でがんばった。。。
ようやく、私たちの恋の出来事は終わった。
いろいろあったが、一応ハッピーエンドとなった。
私と那智の間には、まだギクシャクとした雰囲気が残っているが、それなりにうまくやっていっている。
私たちは、大会でいい賞をもらえるように一生懸命練習した。
本番当日。
私たちは最高の演奏をした。今までにないほど。
「あぁ、終わったね。」
「おう。疲れたな」
あの、みんなで泣いたコンクールから、一日。
私は慎の部屋で慎と二人で居る。
コンクールの結果は、一番いい金賞をもらえたが、全国へ行くことはできなかった。
3年の先輩たちの吹奏楽部としての日々は終わった。
2年後私たちもあんなふうに泣く事ができるのか微妙だ。
「なあ。」慎が私の目を見て言う。
「何?」いつもの調子で答える。
「俺、お前のことめっちゃ好き。」
私の顔は、真っ赤になった。
「はぁ?いきなり何・・・?」
「だから、お前は俺の事好きなのかなと思って。」
こうゆう時の慎はかわいい。勇気を振り絞っていったのだろう。私に負けず劣らず真っ赤だ。
「そんなの、当たり前じゃない。。。」
「ちゃんと、口に出していってほしい」
分かったよ、分かりましたよ。
「好きです。。。」
「俺も」
「それは、さっき聞いた。」
私たちは笑いあった。生きてきた中で一番の幸せな時間。
音にのせて 私の思い あなたのもとへ きっと届く
信じたとき きっとそこでは確かな愛を見つけることができる。
私はそう思う。
とうとう、長い長い連載が終了します。
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