決心
最近、鋼がおかしい。
結局、鋼に本当のことを聞けず一週間が過ぎた。
一週間の間、鋼はどんどん可愛くなっていった。
でも、私はそのことを信じられなくて、信じたくなくて。
だって、あの鋼が、あの男の子を簡単に投げ飛ばす鋼が、最近妙に女の子らしい。
なんていえばいいか分からないけど、見かけよりも内面が綺麗になったようだ。
鋼が、ぼーっと見ている視線をたどると、そこには草野がいて私が見ていることに気がつくと
顔を赤らめる。
私は、鋼が何も言わないことがもどかしくて、なぜか不安になって、でも何も言えなくて
私たちは、なぜか今までどおりの関係を保っていられなかった。
でも、私は心のどこかでは「草野のことを気になりだしている」とか「好きになり始めている」とか、今までの鋼では、想像つかなかった答えを出していたが、私は信じたくなかった。
だが、結局本当のことを聞くことになる。
それは、本当に「想像を超えたもの」だった。
「私、双と付き合ってる。。。。。うわ、うざ」
鋼、それは自分で言うなよ。
私はそれだけ言うと、倒れこんだ。
私が、目を覚ましたのは昼休みも、終わりに近づいたころだった。
「さち、生きてる??」
慎の優しい声。私は、顔が赤らんでくるのを感じていた。
「うん。。何とか。」
「に、しても驚いたよな。」
「あの二人が付き合いだしたなんてさ。」
「ほんとうだよね。真面目にビックリしたし。」
「それにさ。。。」
彼は、そこから先を言いよどんだ。
「あいつらキスまでしたらしいぜ。」
まじで!!!あの二人が???
「うん。双が言ってたんだけど、鋼がかわいすぎて、思わずチュッと。」
いきなり、惚気ですか!
「そうみたいですね。」
私は、思わず言ってしまった。
「それにしても、男って自分の欲望だけで行動してるよね。」
「だって、男ですもの。」
うぜぃ。しかもなぜ、オネェ言葉??
「それに、俺だって男なんだけど。」
慎が言う。私が寝ていたベッドにみをのりだすようにして近づいてくる。
「それで、土曜日の返事がほしいんだけど。」
このタイミングでですか!!
私は、「付き合わない」と決めていたはずだ。
でも、今本当にこの人が愛しく思える。
言ってるほうも、恥ずかしいんだろう。耳まで真っ赤だ。
私は決めた。
「うん、付き合おう。私も好きだよ、慎の事。」
ゴメンね、那智。
でも、彼だけは譲れない。
本当にゴメン。
お久しぶりです。
パソコンがようやく復活しました!!
これからも頑張ります。