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敗北、そして新戦力と特訓へ

「はいはい、お疲れ様。負けたね〜」


気絶から目を覚まし集まった選手達に労いの言葉をかける神田。

スコア6ー0


無名の高校が全国常連相手に行った試合にしてはいいスコアである。

しかし選手達は微塵も嬉しさを感じてはいなかった。


「すまない、神田。私がもっと支持を迅速にしていれば。」

「俺も我那覇相手に何も出来なかった…」

「俺も…」


作戦自体は最初成功していた。

1人がやられたものの目標含む4人を撃破、滑り出しは最高だった。

問題はその後の対応と判断。

集団で何とか勝てる様な相手に襲撃されていながらバラバラに逃げた。

それでは狩って下さい、と言っている様なもの。

神田はそれを知っていながらも違う点を指摘する。


「作戦も判断も一朝一夕で何とかなるものじゃない。

こればっかしは数をこなすしかないな〜

でも、問題はそこじゃない。

なんと言っても個人の実力。

作戦も実際試合になった際どこまでやれるかはプレイしてる当人次第だからさ、結局今回はそこを痛感したね〜」


ヘラヘラしながら言う神田の言葉は苛立ちを覚えるだろう。

何も言わずに堪えるのはそれ以上に指摘があまりにも痛い所を突いているに他ならない。


(中学の時ならブーブー文句言い合いながら笑ってたんだけどな〜まぁでも、黙るって事は自分の立ち位置は理解出来てるっぽいな。)


関心する神田の元へとある人物が現れる。


「お前か?あの作戦考えてた軍師様は?」


先程まで激戦を繰り広げていた我那覇、そして後ろから覇連大付属の選手達が着いてくる。


「そうです。」

「名前は。」

「神田蓮太郎です。」

「神田…神田、神田ね……あ!思い出した!消えた怪物、神田蓮太郎か!

何でお前出てねぇんだよ!ってか強豪からの誘いどうした!」

「全部断りました〜元々SA続ける気がなかったんで。」

「はぁー!?」


かつての真鍋のような反応を見せる我那覇、そして肝心の真鍋は…


「分かる、とてもよく分かる…」


しみじみと共感を示す。


「いや、だって…16強で、相手を殆ど1人で倒してたぞ!?U15候補だぞ!?世代の10傑に入ったんだぞ!?全国区の学校が入れ食い状態だったって聞いたぞ!?」

「そう!そうなんですよ!ちなみに…何校位来てたんですか?」

「知らん!けど噂だと20校以上とか聞いたぞ!」

「20!?本当か、神田!」


会話をしていた2人のみならず鴻山総合学院、更には覇練大付属の選手までもが迫る。


「あーうん、来たね。」


ここで更に切り込むように我那覇が質問をする。


「ちなみに合計何校来たんだ?ちなみに俺は29校だ!」

「えーっと確か…40校位だったかな?」

「「「4、40!?」」」


その数字にその場に居た全員が声を合わせた。


「私からも質問いいか?」

「何、変態会長。」

「具体的にどこから来たんだ?」

「覚えてるのは北海道の天英高校、兵庫の三田国際、広島の福山商工、県内だと木更津法令と港坂大習志野とか?」

「それって、全国優勝経験校も混じってるじゃないか!」

「そうだね〜ってこの話終わり。さっさっと帰る!分かったか!」


無理やり終わらせる神田。

少し話をしてから解散する両校の選手、最後に我那覇が神田に話しかける。


「お前が選手として出ないのには何かしら理由があるんだろう?」

「まぁ、そうっすね。」

「もし選手として出る時は必ず全国に来い!いや、コーチだとしても来い!次は完封してやる。」

「残念ながらそうはならないっすよ。こっちも対策させてもらうんで。」

「はっ!生意気な。じゃあな、全国で待ってる。」


こうして学生コーチ神田が率いる鴻山総合学院の初試合は幕を下ろした。

そして月日は流れGW明け、部室にて…


「さぁーて、諸君。朗報だ、感謝しろよ〜?」


全員が揃うや否やいきなり神田は胸を張り偉そうにする。

すると部室に3人の生徒が入ってくる。


「新戦力、確保してきたー!しかも3人も!!!」

「「「「「「えぇー!?」」」」」」

「更に朗報でーす!5月下旬!2泊3日の合宿へ向かいまーす!場所は東京都、参加校うち含めて5校もいるから!よろしく〜」

「「「「「「情報多すぎだろ!!!」」」」」」


さらなる戦いに備え鴻山総合学院は進む。

夏の大会まであと少し…

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