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コーチなら…

神田蓮太郎(かんだれんたろう)、鴻山総合学院普通科進学コース1年。

千葉県生まれ千葉県育ち、市川千両中学出身。

中学校からスピリットアーマーを友達と始め、全員が初心者の状態で部活を立ち上げる。

その後徐々に力を付け3年最後の大会、悲願の全国大会へ出場。

数々の武勇伝を打ち立てる。


10年連続全国大会出場の中学撃破

全国大会ベスト16

Uー15相手に大接戦


個々のレベルも悪くはなかったがなんと言ってもエースにして司令塔の神田は一気に強豪校の注目を集めた。

しかし神田は中学の部活を引退後、その消息をたった。


そして現在、生徒会長である真鍋和希(まなべかずき)はその人物に迫っている。


ーーーーーーーー


「なんでだ!なんでお前程の奴がスピリットアーマーやっていない!木更津法令、いやお前なら全国の強豪から声が掛かっていたはずだ!」


その鬼気迫る表情から歩く一般生徒、それどころか友人で副会長蝶野弥彦(ちょうのやひこ)ですら引いていた。

それでも真鍋は怒りを感じていた、周りなど気にする事なく。


「あんたになんか関係あんの?別に部活は個人の自由、それに俺は進学コースで強制されるような言われは無い。」

「何ぃ!?」

「そもそもこの学校スピリットアーマーに積極的じゃ無いでしょう。俺だって続ける気が無いからこの学校選んだ訳だし。」

「理由は!それを聞かせろ!」

「は?言う訳ないじゃん、馬鹿なの?」

「こいつ!」


神田は鬼気迫る真鍋をスルーし校舎へ去るように入って行く。


「おい和希…」

「分かっている、アイツの言った事が正解だ…」


空虚な言葉のみが吐き出され平和な登校時間が戻っていく。

しかし噂は広まり…


「どうにか〜我が校の為にスピリットアーマー部に入ってはくれないか?」

「お断りします。」


登校時の出来事はあっという間に広がり、神田は校長室に呼び出されていた。

校長の腹は至って簡単、自分の創設した学校の名を広める為に部の強化を図りたいのだ。

現在、日本でも世界でも競技人口が多いスピリットアーマーで上位、全国に出れば入学希望者は増えあわよくばプロ選手が出ればさらに文武両道の学校のイメージは固まる。

特に私立に取って資金の源である生徒の確保には必須の事項なのだ。


「どうしてだい?別に君にとってマイナスはないだろう?」

「いいえ、勉強の時間が減ります。こんななりしてますけど一様進学予定なんで。」

「なら両立を目指したらどうだい?」

「自分、不器用なんで。」

「君は昭和かい?」


平行線を辿り続ける両者、そこに侵入者が現れわれる。


「私からもお願いしたい。」


扉を開いたのは生徒会長、真鍋であった。

その表情は朝のそれとは打って変わって冷静そのもの、しかしそこには確かな力強さが籠る。


「あ、朝の変人。」

「その件は申し訳なかったと思っている、だが言ったことに偽りは無い。」

「俺も言ったことは本気ですし、メリットも無いし。」

「メリット、か。」


腕を組みながら唸り声のような音を出し悩む仕草をする真鍋、それを見て校長はある提案をした。


「ではこうしないかい?神田君が部に入ってくれるなら公式戦、練習試合関係なしに勝利に着き食堂の食券1万円、更に県内ベスト8に進出で進学に有利に働くようにしよう。」

「それって違法なんじゃ…」

「はははっ!何を言う、優秀な生徒にはちゃんと評価を上げるだけさ。」


今度は神田が悩む様に唸る。そして…


「選手は断ります。しかしコーチなら…」

「うん、決まりだ。それで良いね?真鍋君も。」

「まぁ、はい。構いません。」


こうして鴻山総合学院に新たに学生コーチが誕生した。

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