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「雨、上がる」  作者: 石橋 渉
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九雨 「ハヌート族の男」

挿絵(By みてみん)


「こ、こんなとこに人がいるのか?」


"ザァァァァァァァアアアアアアア˛˛˛˛˛˛ "


「す、すごい歩きづらいネ」


"ガラ ガララララ...˛៹˛៹˛៹˛៹˛៹˛៹ "


「(  ____________)」


岩だらけで周りを何の木かも分からない、曲がりくねった木々に囲まれた


道とも言えない様なぬかるんだ道の上を、征四郎たちはルーシーから


手渡された地図を頼りに進んでいく∙∙∙∙∙  !


「(  .. ... ...)」


「┈┈┈∙∙∙大分、雨が強いな!」


「_________島のヒトのハナシだと、ソンナに、雨、


 ツヨクナイんじゃなかったノ!?」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


善波 そしてジャンを先に見ながら船を停めた場所から、征四郎は


雨で緩んだ地面の上を先へと向かって行く_____________


"ヒュォォォオオオオオオオ....˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ


"バサッ バササッ


「か、風は少しおさまったみたいだが∙∙∙∙  !」


「た、助かるネ」


雅を乗せた雨除けのシールドが付いたカートを押しながら、ジャンは


少しだけ表情を崩す


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ その、"Speaker"ってヤツの居場所はここから


 どれくらいなんだ!?}


「そうだな… … … 」


強い雨風が吹き付ける中、征四郎の言葉を聞いて善波が携帯を取り出す


"ピッ"


「… … …どうやら、この地図だとそう遠くない場所に、小高い山に囲まれた


 窪地(くぼち)の様な場所があるみたいなんだが___________」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ そこに、そのSpeakerって奴がいるのか?」


顔に(しき)りに降り注いでくる雨粒を避けながら、征四郎は目を細め


善波の手にしている紙を覗き込む


「・・・ああ、ルーシーの話だとそのSpeakerってのは、この辺りに住む


 辺境部族の"ハヌトマニンガ"だとか言う部族の一人で、


 その窪地の辺りに村みたいな物を作ってそこで、暮らしてるらしい」


「ハヌトマニンガ族....」


"ビュォォォオオオオオオオ!


「か、風が____________」


先程、少し弱くなったと思った風がまた激しく打ち付けてくる


「と、とにかく、そこまで急いだ方がいいネ」


「い、行くぞ!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"ヒュゥゥゥウウウウウウウ˛、˛˛、˛、˛、˛、˛、 "


「こ、ここがそうか?」


「┈┈┈∙∙∙みたいだな....」


岩だらけの、道とも言えない様な道を雨風にさらされながら三人が


(ようや)く島の奥へと向かって歩いて行くと、そこには先程


善波が言っていた様な周りを小高い山々に覆われた無生地帯の様な場所が


広がっている


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ここに、そのハヌトマニンガってのがいるのか?」


「そうだと思うんだが....」


"ザシャッ ザシャッ ザシャッ"


「  .. .. ... 」


「  .. .. ... .」


"ザシャッ"


雨でぬかるんだ、まるで沼の様な道の上を窪地の入り口から


山間(やまあい)に囲まれた先へと向かって、三人は進んで行く_____________


"ブチャッ ブチャッ"


「み、雅の方は平気か?」


雅が乗ったカートを押しているジャンに、善波が振り返る


「… … …歩きずらいケド、たぶん、だいじょうぶネ」


「そ、そうか˛˛˛˛˛」


"バチャッ バチャッ"


"ჰანუტო მანინგა"


「か、看板か?」


「そうみたいだな」


"バチャッ"


三人の目の前に、突然地面に打ち立てられた斜めに傾いた


木製の看板が傾いたまま姿を現す_____________


「何て書いてあるんだ...?」


「—————— ....」


"ჰანუტო მანინგა"


看板に書かれている文字を見るが、文字がかすれているせいかそれとも


自分が知らない言葉で書かれているせいか、その文字を読む事が出来ない


「┈┈┈∙∙∙∙この看板、たぶん、村のコトがかいてあるんじゃナイ?」


「  .. .. .. ..」


"ガサッ"


「誰だっ!?」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


「な┈┈┈… ッ!?」


「რას აკეთებთ ბიჭებო აქ,!?

(お前たちはここで何をしているっ!?)」


「お、おいᱹ ᱹ ᱹ ᱹ っ」


どこからか、いきなり大声が聞こえてくる


「რა მიზეზითაც არ უნდა, ჩამოვედი ამ კუნძულ ნუაზე!?

(何の用があってこのヌアの島に来たっ!?)」


「な、何て言ってるんだ?」


「┈┈┈┈… ッ!」


"チャッ"


「(じゅ、銃… … …!)」


「N,noooooo,HHHHHHH!!?」


「—————ッ !?」


「W,we come to talk Speakerwho lives in this island!

(私たち、この島に住む、スピーカーに話を聞くため、ここに来たよ!)」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


"チャッ"


「You can speak English,!

(英語を話せるのか┈┈┈∙∙∙∙ !)」


「H, hey! Just calm down!

(と、とりあえず落ち着いて!)」


「  _____________」


ジャンが男に向かって英語で呼びかけると、男はその言葉に反応したのか


征四郎たちに向けていた銃を(おさ)める


「What are yougoing to do around here,?

(・・・お前ら、何しにここに来たんだ┈┈┈…っ?)」


猟銃の様な物を脇にぶら下げながら、男が


征四郎 善波 ジャンを睨みつける


「W,we come to talk the Speaker who are here


 Y,you don't know who we are??

(わ、私たち、この島にいる、'Speaker'に話しを聞きにきたよ!


 は、話しシてるハズなんだケド.. .. ..?)」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ   !」


男はジャンの方に振り向くと、薄く目を見開く


「So, you're Tono,right?

(じゃあ、お前らが、「トオノ」か?)」


「R, right! We're!!

(そう! そうよ!)」


「——————、」


「Oh,

(あᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !)」


"ザシャッ ザシャッ ザシャッ.. .. .. "


「W,where,

(ど、どこ行くの)」


突然征四郎たちに背を向けると、


男はどこかへと向かい歩いて行く____________


「H,hey!!

(ちょ、ちょっと!)」


「Follow me,

(・・・ついて来い)」


「┈┈┈エ?」


立ち止まると、男は振り返る


「You guys want to see The Speaker?

(「Speaker」 に会いたいんだろう?)」


「  .. ... ..」


「So, you should follow me

(だったら、俺について来い)」


「 ____________」


"ザシャッ"


男は短くそう告げると再び先へと向かい、歩いて行く∙∙∙∙ !


「せ、征四郎くん」


「あ、ああ....」

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