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「雨、上がる」  作者: 石橋 渉
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五雨 「話」

挿絵(By みてみん)


「じゃあ、とりあえず、その島に行くのは、


 俺、征四郎くん、ジャンの三人って事か?」


「__________そうなるネ」


"ガチャン"


自分達の荷物を大量に詰めたトランクを閉めると、善波は車の周りにいる


征四郎 ジャンルーシーに振り返る


「・・・・一応、この叶生野グループの中から、


 何人か善波たちについてくみたいだけど...」


「ああ、そうか」


"ガタッ"


車のトランクに入りきらなかったのか、重そうな荷物を善波が


車の後部座席のドアを開けその中に移す


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「...じゃあ、征四郎くんはその島に行くって事か?」


「ああᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「 ____________ 」


正体のよく分からない、"Speaker"と呼ばれる辺境に住む


民族の話を聞かされた善波と征四郎は、ジャンとルーシーの二人が


部屋から出て行った後お互いその事について話し合っていた


「しかし、何とも┈┈┈… ....かなり怪しい話じゃないか?」


「・・・・俺も、そう思う。」


「....だったら....!」


人差し指で、自分の鼻の下の辺りを征四郎がかく


「_________特に、このまま雅の容態を医者に任せても


 何も変わる訳じゃないだろう?」


「┈┈┈∙∙∙確かに、そうだがᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


雅の容態が急変してからこの数日。 叶生野荘に集まった専門家達から


出てくる話はどれも似たような物ばかりで、今現状雅の容態を助けるために


他の何かが出来るとも思えない


「… … …それに、医者どころか、そう言った精神的な病気に詳しい


 かなり胡散(うさん)臭いが、祈祷師(きとうし)だとか、宗教家の様な


 連中にも話しを聞いただろう?」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


征四郎の話に、善波が(うな)った様な表情を見せる


「┈┈┈…今、雅が、寝たきりなのは前回の御代の一件の心因が強く


 影響してるって事は素人の俺達でも分かる」


「  .. .. .. 」


善波の押し黙った様子に、征四郎はそのまま言葉を続ける


「˛˛˛˛˛そう言う、外科的な薬を使う症状ではなく、


こう、精神的な____________ 言ったら心の内側の病気に関して


現代の医者が手が施せないのも、なんとなくは分かる話じゃないか?」


「・・・そうか?」


善波があまり納得していない様な顔を浮かべる


「… … …ここ数日、叶生野グループの力を使って雅に対して、


 出来る限りの事はしてきただろう」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「それでも、雅は目を覚ます事は無かったᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」


「   スゥゥ...」


目を閉じたまま、ベッドに横たわっている雅を征四郎が見下ろす


「・・・だったら、その、何だかよく分からない、


 "Speaker"だとか言う得体の知れない専門家の様な人間の所に行くのも、


 一つの手なんじゃないか?」


「┈┈┈…し、しかし...」


「… … …征四郎...」


「!?」


「い、今、"征四郎"って┈┈┈┈…??」


二人が話し込んでいると、寝そべっていた雅が何かかすれ声の様な物を


上げた様な気がしたが、二人が慌てて顔を向けると雅は変わらず目を閉じ、


静かな寝息を立てている_____________


「・・・起き...た ....訳じゃ無いのか」


「スゥゥゥ....」


「(雅ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


「┈┈┈┈∙∙∙∙征四郎くん」


「....とにかく、今出来る事は何も無い。 ジェットを使えば、


 特に時間もかからずその島の側まで行けるだろう?」


「————~~~~」

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