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「雨、上がる」  作者: 石橋 渉
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二雨 「呼ぶ声」

挿絵(By みてみん)


「色々、あれから数日、医者を呼んだり試したりはしたんだがな....」


"ガタッ"


善波が座っていた椅子を傾かせ征四郎に向き直る


「┈┈┈┈…どう言う状態なんだ?」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


"カッ カッ カッ カッ..˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ "


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


背を向けると、善波は窓際へと向かって歩いて行く____________


「(.... .....)」


「┈┈┈…分からんな、何人かの医者の話を聞いた話だとどうやら、


 この間の御代の一件が雅の状態に影響を与えていると言っていたが....」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「とりあえず、叶生野グループの総力をかけて


 雅が治る様に手は尽くしているんだがな....」


"シャッ"


窓の側に立つと、善波はブラインドを下ろす


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


「  .. .. .. . .」


ここ数日の間。 急遽(きゅうきょ)アメリカに帰る予定を先延ばしにして


征四郎は雅の容態を見ていたが、眠ったまま雅は時折何か


譫言(うわごと)の様に呟くだけでまるで目を覚ます気配が無い


「——————


「———————」


「—————— ....


音が消えた部屋の中で、征四郎は寝ている雅の側に座り顔を眺める....


「(————— ....)」


"残念ね┈┈┈┈…"


「(・・・・・)」


"兄さん.... 私はあなたに御代になって欲しいの┈┈┈┈…"


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


特に、何か今まで特別な繋がりがあった訳でも無い


"これで御代の座は私のもの┈┈┈┈∙∙∙∙ !"


それに今、目の前のベッドで横たわっている雅は自分に対して


御代の座を争っている最中、常に妨害する様な行動をしていた女だ


「(  ____________)」


"グッ"


「(俺は┈┈┈┈∙∙∙∙∙


「せ、征四郎┈┈┈┈∙∙∙∙∙


「?」


「な、何だ!?」


寝ている雅の手を取り、征四郎が強く握りしめていると寝ている筈の雅が


何か口にし出す


「・・・今、何て言ったんだっ?」


窓際から雅の方に向かって善波が駈け寄ってくる


「わ、分————」


「"征四郎"┈┈┈… … …


「—————、!!」


「お、起きたのか!?」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


「__________スゥゥ... スゥゥゥ..」


「いやᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」


「い、今、征四郎くんの名前を呼んだよな?」


「  ... . .. .」

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