表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
派遣社員で異世界の仕事してます!  作者: 縁乃ゆえ
日本の事を異世界の住人に教えよう! 高時給! 異世界にて長期のお仕事、パーティ付いてます!
54/100

寒空の下

 今夜は月が出ていない。周りは深い森だ。

 現地に着いて早々、クレアは文句も言えないジイヤの早技に怒り、絶対この屋敷には入らない!! と言うし、ティノは眠いようで寝る所を探そうとしていた。

 そんな困った二人の要求をロサお嬢様にお伝えして来ると言って、ジイヤは俺達を寒空の下に残し、ヨーロッパにあるような貴族の大きな屋敷の中に入って行ってしまった。

 何てこった……スマホの明かりで一瞬見えた屋敷の中は深夜だからなのか、薄暗く、奥へ行けば行くほど明かりがない。

「ねえ、ヨシキチ何か持ってないの? 私が外でも平気で暮らしていけるような物」

「小さいテントならあるけどな……」

 まあ、女神は不死身だ。この寒さにやられたとしても大した事にはならないだろう。

「じゃあ、ヨシキチ、それ貸して」

「何でだよ! 大体、何であの時、お前は逃げたんだ? ティノを連れて来る為か?」

「そ、そうよ!」

 とっても白々しい。

「本当は?」

「本当は……って?」

 白状しない気だ。

「め、女神を疑ってるの!? 私はもうぞわぞわが限界なの!! しょうがないでしょ!!」

 それが理由か。

「ジイヤは俺の名前を知っていた、それは何でだと思う?」

「そ、それは……誰かに教えてもらったのよ」

 確かにそうだ。

 この契約をする時に俺はノイデフィに登録した情報を派遣先に教えても良いかと聞かれ、同意していた。

 きっとティノだってそうだ。でなければ、あの場で『パーティメンバーの方々』とは言えない。

 ということは、クレアもノイデフィに登録しているということ。

「お前、今、どこと契約してんの?」

「何、急に?」

「いやだってさ、ニホンイセカイの仕事で俺のパーティメンバーになってるわけじゃないだろ?」

「そうね、今はノイデフィよ。言っておくけど、私、ティノちゃんより先にそこに登録してるんだからね?」

「は?」

 詳しく聞こうとした時だ。

 バン!! と勢い良く、屋敷の両扉が開かれた。

 カツン、カツンと響く音は靴の音。だけど、その子はちっとも大人な女性ではなかった。

「いやあ、ボクは待っていたよ!! ようこそ、我が家へ! キミ!!」

 その子は美しいのが当たり前の十四歳くらいになる金髪ボブのボクっ子お嬢様だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ