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03 ステータス

 

「ふぅ…こんなものかな?」


 今日は異世界に転生してから三日目だ。あれから神からの干渉もなく、私はいたって平和な暮らしをしていた。

 今日はここでの一人の生活にも慣れてきたので、少し外に出かけてみようと思っていた。

 そのため、今はお昼ご飯にするサンドイッチを作っていたところだ。


「お米がないのがなあ…パンにももう飽きてきちゃったよ」


 用意されていた食べ物はパン、お肉、野菜、調味料のみなので、どうしてもメインがパンになってしまうのだ。それに、私はお肉といえばお米派なので、そこも少し不満な要素だった。

 この現状に文句を言っても仕方が無いので、せっせと作り終えたサンドイッチを収納に閉まっていった。

 ちなみに先日検証したことなのだが、どうやら収納に入れている間は時間が経過しないようだった。これはあくまで検証の結果なので間違っている可能性もあるが、焼いたお肉を入れて数時間放置してから取り出してみたところ、まだ熱々で美味しいお肉だったのだ。

 しかし、問題もあった。それなら食べ物とかも全部収納に閉まおうと思ったのだが、容量が限られていたのだ。それもかなり小さくて、剣と二着の衣服と1000gほどのお肉を入れたところで満タンになってしまったのだ。

 かと言って、お肉じゃなくて野菜を入れてみたところ1000gもいかないうちに満タンになってしまったので、重さで決まるようでもなかった。

 結局基準はよくわからなかったので、今は剣と服と一日分くらいの食べ物を入れている。あ、サンドイッチも追加で入ってるよ。

 服といえば、今着ている服は魔法少女ミカンのコスプレ衣装だ。

 別に、好きで着ているわけではない。一昨日と昨日はワンピースを着ていたのだが、流石にこのままこれを着続けるのは無理だと思い、今は洗濯中なのだ。

 死んでしまった時の服はもう着るつもりはないので、ドレスとコスプレ衣装の二択だったのだが、ドレスは着る方法がわからなかった。つまり、私はコスプレ衣装を着るしかなかったのだ。だから本当に仕方なくであり、別に興味なんてこれほどもない。ないったらない。

 今日は誰かに見られると恥ずかしいので家に篭ろうかとも思ったのだが、何故だかとても出かけたくなってしまったのだ。何故だろう?不思議です。


「食べ物よし、後は…迷わないように木に印をつけるのを忘れないようにすれば大丈夫かな?」


 印をつけるのは、あの剣でやろうと思う。昨日取り出してみたところ、なんとも綺麗な剣だった。とても軽くて私でも扱いやすいのもグッドだ。

 しかし、私は剣に詳しい訳では無いが、ゲームのイメージからすると剣にしては短いし短剣にしてはちょっと長いような微妙な長さだった。まあそんなことを気にしても仕方が無いので、使えればいいや精神で気にしないことにしたのだった。



 さて、準備も完了したので、早速森の探索に出掛けよう!


「しゅっぱーつ!」


『いや、ちょっと待って』


「む?」


 せっかく掛け声で気分をあげたというのに、邪魔するとは何奴じゃ!といっても心当たりは一人しかいないが。


『あんまり干渉するつもりは無かったんだけど…さすがにこれは見過ごせないよ?』


「むむ?」


 もちろん神だ。この少しうざい喋り方は神しかいない。


『うざいとか言わないで』


 しかし、見過ごせないとは何のことだろうか?もしかして、サンドイッチは収納に閉まってはダメだったのだろうか?


『いや、それは構わないけど…鑑定紙だよ鑑定紙。プレゼントしたんだから使ってよ』


「鑑定紙…どこやったっけ」


 そういえばそんなものもあったなと思い出したが、一昨日机の上に置いてからどうしたかは思い出せなかった。今は机の上にもないようだが、いったい誰が盗んでしまったのだろう。


『いや、盗まれてないから。一昨日ご飯食べてた時に机から落っこちたの僕はちゃんと見てたから』


「むむむ?」


 そんなところまで見ているなんて、私のプライベートはどこへ行ってしまったのだろうか?私は鑑定紙よりプライベートの居場所の方が気になります。


『そんなことを言われても、僕は神だから全て見えてしまうのさ。

 それより机の下に落ちてるから。ちゃんとそれ使いなさい』


「痛いのは嫌」


『わがまま言わないの』


「いってきまーす」


 神と話してても仕方が無いので、私は早速森の探索に出掛けることにした。


『鑑定紙使うまでこの家から出れないようにしといたから』


「むむむむ?」


 確かにドアが開かない。酷い。これは監禁というやつだ。騙された!異世界転生なんてうまい話にはやっぱり裏があったんだ!


『いやいや、この程度でそこまで言う?』


 嫌だ嫌だ。痛いのは絶対嫌だ。


『はあ…わかったよ…』


「やったー!早速しゅっぱーつ!」


『気が早い!あとそっちじゃない!血は今回は特別に僕が痛くないように吸い取るから!それでいいでしょ!?』


「それならやる!」


 ラッキー!ごねたら痛い目を見ずに鑑定紙を使わせてくれるようにしてくれた!神様万歳!


『君は本当に調子のいい奴だね…』


 神がそう言うと、突然私の指から血が滲み出てきた。そして血が宙へと舞い、鑑定紙に着地した。


『はい。後は名前書いて魔力込めるだけだから』


「魔力はどうやるの?」


『魔法とか使うためには修行が必要だけど、魔力を放出するだけならとりあえず力んどけば大丈夫だよ』


「わかった」


 魔力の事について私が考えても何もわからないので、素直に頷いた。本当は魔法とかも使ってみたいが、今はまだそこまで心に余裕がなかったのだ。


『じゃあ、後は頑張ってね』


 そう言い残すと、それ以降神の声は聞こえなくなった。

 私は早速名前を…日本語でいいのかな?ダメって言われてもこの謎の文字は書けないけど。

 改めて名前を日本語で書いて、言われた通り何か紙にオーラを出すような感覚で力むと、紙が徐々に光りだした。


「おおお?すごい!」


 その幻想的な光景に、私が魔法を使っているような気分になってテンションが上がる。

 そのまま力んでいると、紙が一際強く光ってからその現象は収まった。


「ついに私のステータスが……ってこの文字で書かれるの…」


 私のステータス欄には例の謎の文字が詰まっていて、正直少し読む気が失せた。

 それでも流石に自分のステータスを知りたいという好奇心の方が勝るので、気持ち悪さを我慢しながら何とか読み切った。

 その結果が、こんな感じだ。


 ────────


 名前 吉田久美

 レベル 1

 年齢 0

 種族 天使族

 スキル 収納 成長 献身 読心術 天使の恵み


 ────────


 ………えっ?


先に謝ります。大変申し訳ございません!!!

恋愛ものにするのはしたいのでそうしますが、そこに至る(恋愛メインになる)までにかなりの時間を要しそうです…

これ、ジャンルを変えた方がいいのですかね…?

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